になります。ゴシック様式は、震災復興期を象徴するデザインの一つです。図書館の建設に先立って、その奥に建てられた、後に三号館と呼ばれることになる新校舎も同じ様式の建物ですが、こちらは、前の二棟とは少し異なった構成になっています。その点に言及する前に、まずは、その全体像を確認しておきましょう。新しす。その源はヨーロッパのゴシック様式ですが、近代に於いてもゴシックリバイバル或いはネオゴシックと言った名称で繰返し注目を浴びた建築様式です。日本では、日比谷公会堂がその好例です。講堂の方は、その様な説明で良い様に思います。図書館の正面の様な簡便な形式になると、寧ろ縦長の開口部がその役割を担っているとの印象ですが、何れにせよ、広場の左右をゴシック様式の建築が対峙する形で囲んでいたこと写真⑧ 二 白山移転から敗戦まで 19
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