東洋大学史ブックレット10
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蓬莱町時代東洋大学の学舎は、近代の初頭、この書院造からはじまりました。哲学館は、明治二二年、この麟祥院を離れて、蓬莱町7 口部の形式も、それまでの日本の建築とは大きく異なりに移り自立します。写真③がその校舎です。下見板張りで左右対称の新校舎は、所謂西洋館と呼ばれる形式の建物ですが、屋根は桟さんが瓦わらです。恐らく、伝統的な木造軸組構法に西洋の意匠をまとった建物であったと推察されます。西洋館は、本家本元のヨーロッパの石造或いは煉瓦造の意匠を前提としているので、多くの場合、木造であっても壁量が多く、開口が少ない表情になります。開 一 白山移転まで写真③

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