東洋大学史ブックレット8
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その後も円了は大陸に移動し、ベルギー、オランダ、ドイツを訪問していますが、特にドイツではプロテスタンティズムの創始者の一人であるマルティン・ルターゆかりのウィッテンベルクとカントの郷里であるケーニヒスベルクを訪問しています。現在東洋大学では近代哲学の学匠であるカントを四聖の一人としていますが、当時はまさにヨーロッパ第一の哲学者と見なされていたのです。円了はカントの墓地と「古物博物館」を訪問し、カントの愛用品や遺物を見て、感激を新たにしています。次いで、ロシアの都で会ったサンクトゥ・ペ 三 円了の三回の長期旅行とその意義ドイツ・ケーニヒスベルクからの絵はがき  33

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