に西洋の宗教事情の視察報告書としてまとめようと意図したものなのです。円了は元々このような記録を残そうとしていたわけではありませんが、旅行先から刻々と書き送った情報を、日本にいて世界の最新の情報を期待していた支援者に対し、「五六週間に一度」の最新の記録を期待する彼らの要望に応えるという形で報告を続けたものです。その結果、かなりの分量にまとめられたもので、当時最新のニュースを盛り込んだ旅行報告書であったと言えるでしょう。その内容は次のような一○項目、大小二九一節からなっています。周遊の目的および太平洋紀行の部(第一節~)米国ならびに大西洋紀行の部(第一七節~)英国地方紀行の部(第五一節~)英国ロンドン紀行の部(第一○三節~) 三 円了の三回の長期旅行とその意義 ② ① ④③ 21
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