東洋大学史ブックレット6
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「円了の前に、円了なし。円了の後に、円了なし。」と言われたほど、井上円了(以一つです。よく「井上円了の妖怪学とは何ですか」と聞かれますが、ここでは、その詳しいことは別の本に譲り、妖怪学のあらましについて述べたいと思います(引用文は円了は安政五年(一八五八)という明治維新の一〇年前に、慈光寺という真宗大谷派一 青少年期の恐怖体験下、円了という)は独自の方法で学問や事業を創り出した人でした。「妖怪学」も、その現代文に直しました)。(東本願寺)の末寺の長男に生まれました。お寺はご承知のように、人間の「死」など 一 青少年期の恐怖体験  1

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