東洋大学史ブックレット6
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感覚時代(知力の下級)想像時代推理時代(知力の高等)円了は『妖怪学講義』の中で、人間と妖怪との関係を歴史的にとらえています。その見方はつぎのように区分されています。第一時期第二時期第三時期円了はこのように歴史的に区分して、つぎのように述べています。妖怪学は人類のはじめから存在したものではありません。その理由は太古の時代は人が物や心がなんであるかを知らず、万物をみてこれを怪しむ理由が分からなかったからです。「無思無想」の時代でした。第一の感覚時代になって、人間は妖怪をはじめて意識するようになりました。人の知識がようやく進んで、物心や内外の別を知り、結果をみて原因を探り、原因を知って結果を求めるようになったからです。ここから、妖怪学ははじまります。万物のす 六 『妖怪学講義』の定義         33

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