先輩からのメッセージ 伊藤 一葉さん

Q.進学を決意したきっかけは?

学部時に現在所属している分子細胞医科学研究室に配属され、大学院生の下で研究を行う中で、先輩方の持つ膨大な知識量に圧倒されました。また、学会発表では研究者の方々と実際に議論することが出来るというお話も伺い、学部生だけでは得られない経験に大きな魅力を感じました。大学4年次には就職活動も行いましたが、並行していた自身の研究をより追求したい思いが強くありました。将来について考えた際、2年間で培うことの出来る豊富な知識と貴重な経験は自身の大きな武器になると感じ、大学院進学を決意しました

 

Q. 現在の研究テーマを教えてください。

癌治療における副作用軽減を目的とした、抗がん剤とポリメトキシフラボノイドの併用効果について研究しています。がんの化学療法では抗がん剤による副作用が大きな問題として挙げられます。そこで、抗がん剤の使用量を減らしつつ、作用を増強させることのできるポリメトキシフラボノイドの探索、及び作用機序の解明を検討しています。この研究を通して、患者様の抱える、副作用による身体的・身体的負担が軽減されるような新たな治療法を見出したいと考えています。

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Q.研究の面白みはどのようなことですか?

「自分で新たな答えを導き出す」ことです。全ての研究に対して言えることですが、研究には答えがありません。自身で原因を追究し、考察し、次の方法を見つけることが大きなやりがいです。 

自身の予想通りのデータを得ることもありますが、多くは想定外の結果ばかりです。「なぜこのような結果になったのだろう」と考えることは必須となるので、初めはやはり大変でした。しかし、得られたデータが示す意味を考え、検討した結果が自身の考えた通りであったときがとても嬉しく、もっと研究しよう!という意欲に繋がります。

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Q.研究での苦労はありますか?

進学当初の修士1年次では、新型コロナウイルスの感染拡大による大学構内への入構禁止措置がありました。細胞培養は研究室でしか行えないため、このまま研究を進めることが出来ないのではないかという大きな不安を感じていました。入構が許可された後も、学部生時と同様の実験スケジュールでは出来ないことから、自分の希望通りに、毎日研究できる環境がいかに大切であったか気付くきっかけとなりました。実験を行う際には事前の計画を怠らず、必要なデータを収集するためのスケジュール管理を徹底しています。

 

国際学会での発表について:

学部4年次(2019年度)
・日本癌学会 『第78回日本癌学会学術総会』 ポスター発表
・ノビレチン研究会 『第3回ノビレチン研究会学術研究会』 ポスター発表

修士課程1年次(2020年度)
・公益社団法人 日本薬学会 『日本薬学会第141年会』 口頭発表

修士課程2年次(2021年度予定)
・日本癌学会 『第80回日本癌学会学術総会』 口頭発表

 

Q.学会発表に向けた取組み(準備・活動)を教えてください。

学部生の頃は先生からお話をいただき、学会へ参加させていただきました。発表に向けてどのように動けば良いか分からず不安が大きかったのですが、先輩方に助けていただきデータ収集が出来ました。
発表に必要なデータを見極め、限られた期間の中で結果を出さなければならないため、準備期間が一番忙しいです。学部生で参加した日本癌学会ではポスター発表だったのですが、ポスターを英語で作成しなければならず、文章構成などに苦戦しました。また、昨年度参加した日本薬学会はオンライン上での口頭発表でした。事前に動画を作成する必要があったため、分かりやすいスライド作成だけでなく、声のトーンや話す速さ等、聞きやすい発表を心掛けました。

 

Q.学会での発表はいかがでしたか。

今まで3回の学会発表を経験させて頂きましたが、初めて参加した際はとても緊張しました。学会は多くの研究者が集まる場のため、大きな刺激を受けました。質疑応答では予想していなかった質問も受け、自身の知識の浅さを痛感しました。研究室では自分の研究概要を既に知っている人がほとんどであったため、新たな視野からお話をいただくことが新鮮であり、改めて研究を見つめ直す機会になりました。また、企業様や他大学の方々の研究を拝見し、今まで以上に勉強が必要であると気を引き締めることの出来た貴重な経験です。

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Q.今後の目標をお聞かせください。

就職活動も大詰めを迎え、学生生活の終わりが見えてきました。悔いなく終えられるよう、今まで以上に勉強し、多くの知識を吸収したいです。研究については、現在使用している抗がん剤とポリメトキシフラボノイドの併用におけるメカニズム解析を検討したいと考えています。そのためには抗がん剤だけでなく、ポリメトキシフラボノイドの構造式や作用、癌細胞の特異性など、多くの視点から考察する必要があります。学会発表、修士論文の執筆に向けて、学び続けたいです。また、来年度からの社会人生活に向け、学生にしかできない経験を積み、広い視野を得たいと考えています。特に英語の勉強は今後の活躍に繋がるため、積極的に勉強しようと思います。

 

Q.大学院進学を検討している人にアドバイスをお願いします。

同期の多くが就職を選択する中で、大学院進学を選ぶことは大きな決断であり、不安もあるかと思います。私も就職か進学かとても悩みましたが、修士課程の日々を経た今、進学して良かったと感じています。大学院の2年間は大学4年間よりもあっという間ですが、貴重な経験と多くの知識を得ることが出来、必ず自分の武器になります。
東洋大学大学院は、学生が主体的に学び、行動出来る環境があるため、多くの経験を得ることが可能です。また、独自の奨学金制度が豊富であることも大きな魅力です。何か不安があったら、是非大学院生や先生方に相談してみてください。皆さんのご活躍を期待しています。

 

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