哲学専攻

GRADUATE SCHOOL OF LETTERS 文学研究科 哲学専攻 白山キャンパス

About

「理論哲学」と「実践哲学」、
双方の統合的な知を身につける

一般的に「理論哲学」と「実践哲学」は分けて考えられますが、本専攻はその統合を理念として掲げています。理論哲学を軸にする場合は、伝統的哲学のテキスト解読と解釈の積み重ねの上に立って研究を推進。一方の実践哲学においては、「身体の哲学」をテーマに認知運動療法の専門家や外国人講師を招くなどさまざまな実践家の特別講義を行うほか、精神医学の講義も受講できます。どちらを中心に置いても、双方の統合的な知を身につけることが可能です。

哲学専攻の3つの特徴

01 ギリシャ哲学などを通して論理的思考を習得

ギリシャ哲学などを通して論理的思考を習得

論理的思考の習得に向け、筋道を立てた上で、思考を展開する能力を養成。学習素材としてギリシャ哲学やドイツ観念論、分析哲学を扱います。

02 時代を超えて哲学を学び、視野を広げる

時代を超えて哲学を学び、視野を広げる

古代ギリシャから近現代までのさまざまなテキストを扱い、その流れや時代ごとの思考について学習。広い視野を養います。

03 言語や論理記号を通して言葉の向こう側に迫る

言語や論理記号を通して言葉の向こう側に迫る

語学や論理学、自然学の習得を通して基礎学力を向上。言語や論理記号に触れるだけでなく言葉の向こう側にある思いや意図に迫ります。

# こんなことも哲学専攻の学び

基本的には、ゼミを中心としたエクササイズを行います。テキスト(教材)を通じて、著者の経験の動きを取る練習が必要であり、学説の意味内容を立場や観点で捉える場面を越えて、各哲学者の経験の動きの特質を捉える練習を行います。これによって自分自身の経験の範囲を広げるとともに、自分の経験の中に展開可能性の選択肢を形成するための可動域の広がりを獲得します。

# こんなことも哲学専攻の学び

教員一覧

  • M:博士前期課程・修士課程の研究指導担当教員
  • D:博士後期課程の研究指導担当教員

主な研究テーマ

博士前期課程(2022年度修士論文テーマ)
  • ソシュール『一般言語学講義』について
  • 「フッサール現象学における根源的自我と他者」
  • 思念としての注意と関心としての注意〜初期フッサール現象学における注意の展開〜
博士前期課程(2021年度修士論文テーマ)
  • オウムと喪の時代の終末論
  • 逆立ちする自己幻想と、離別を拒む対幻想について
  • 日本における批評観の形成あるいは変遷 大西祝の目指した批評観
  • キルケゴール思想における弁証法の対話性
博士前期課程(2020年度修士論文テーマ)
  • ソシュール『一般言語学講義』について
  • 「フッサール現象学における根源的自我と他者」
  • 思念としての注意と関心としての注意〜初期フッサール現象学における注意の展開〜
博士後期課程
  • トマス・アクィナスにおける徳の結合について
  • 死刑について―死刑制度と死刑廃止を取り巻く諸問題―
  • 統握-統握内容図式の崩壊と感覚の構成について
  • マクタガート研究 ―出来事分析から見えるもの―
  • 『確実性の問題』における「間違い」について

教育の目的・3つのポリシー

教育研究上の目的

【博士前期課程】

1. どのような人材を養成し、どのような人材を世に送り出すか

理論哲学と実践哲学との統合を目指し、現実に直面する課題に対して問題解決のための様々な提案、アイディアを提起できるような人材の養成を目的とする。

2. 学生にどのような能力を習得させるのか等の教育研究上の目的

哲学理論を核心に据えながらも、医学を含む多面的思考を習得させ、各種境界領域においてさまざまな人的・知的資源を有効に組み立てることのできる能力を習得させることを目的とする。

【博士後期課程】

1. どのような人材を養成し、どのような人材を世に送り出すか

理論哲学と実践哲学との統合を目指し、深い哲学的知識に基づきながら、現実に直面する課題解決のために様々なアイディアを提起し、かつ自らその実現に尽くすことができるような人材の養成を目的とする。

2. 学生にどのような能力を習得させるのか等の教育研究上の目的

テクスト研究・哲学史・解釈史研究を中軸に据え、伝統的な哲学の場に立って現実社会に対して提言をする専門的研究者に必要な能力を習得させることを目的とする。

ディプロマ・ポリシー

【博士前期課程】

以下の資質や能力を身につけたうえで、所定の年限・単位数等を満たし、修士学位論文の審査及び最終試験に合格した者に対して、修士の学位を授与する。

  1. 従来の研究成果を十分に吸収した上で、その適切な活用を行う能力を身につけている。
  2. 当該研究分野において新たな知見を付与する独創性を身につけている。
  3. 分析の面においても論理展開の面においても、自立的な研究者として研究活動を行うことのできる、高度な研究能力を示す実証性、体系性を身につけている。
  4. 高度な専門的業務を遂行するに十分な学識と能力を身につけている。

【博士後期課程】

以下の資質や能力を身につけたうえで、所定の年限を満たし、博士学位論文の審査及び最終試験に合格した者に対して、博士の学位を授与する。

  1. 従来の研究成果を十分に吸収した上で、その適切な活用を行う能力を身につけている。
  2. 当該研究分野において新たな知見を付与する独創性を身につけている。
  3. 分析の面においても論理展開の面においても、自立的な研究者として研究活動を行うことのできる、高度な研究能力を示す実証性、体系性を身につけている。
  4. 高度な専門的業務を遂行するに十分な学識と能力を身につけている。
  5. 学界や社会に寄与する論文を執筆する研究能力を身につけている。
カリキュラム・ポリシー

【博士前期課程】

1.教育課程の編成/教育内容・方法

「哲学研究指導」科目を中心に、「古代哲学、中世哲学、近世哲学、現代哲学、比較哲学、論理学、倫理学、実践哲学」等の科目を幅広く開講し、各自の専門領域の外国語テクストの解読、解釈を徹底するとともに、精神医学など多方面の知識を習得させる。また研究指導においては、各自のテーマに合わせて、そのテーマに必要な能力の養成を行う。

2.成績の評価

成績については、以下の要素・方法により評価する。

  1. 授業科目については、あらかじめ示す成績評価基準に沿って、各授業科目のシラバスに記載されている方法により、授業担当教員が評価する。
  2. 研究指導については、研究過程における達成度を、あらかじめ示す研究指導計画をもとに、論文報告会等を通じて、研究指導教員および本専攻所属教員により組織的に評価する。
  3. 学位請求論文については、あらかじめ示す論文審査基準、審査体制に基づき、評価を行う。

【博士後期課程】

1.教育課程の編成/教育内容・方法

1 年間の海外留学を推奨し、外国語テクストの一次文献、二次文献の読解力、作文力の習得を目指す。また、実践哲学を通しての実践領域における諸問題の哲学的解明を有効に展開しうる能力を養成し、各自の論文課題にしたがって科目を選択できる教育課程を整備する。

2.成績の評価

成績については、以下の要素・方法により評価する。

  1. 授業科目については、あらかじめ示す成績評価基準に沿って、各授業科目のシラバスに記載されている方法により、授業担当教員が評価する。
  2. 研究指導については、研究過程における達成度を、あらかじめ示す研究指導計画をもとに、論文報告会等を通じて、研究指導教員および本専攻所属教員により組織的に評価する。
  3. 学位請求論文については、あらかじめ示す論文審査基準、審査体制に基づき、評価を行う。
アドミッション・ポリシー

本専攻の目的に即して、理論哲学と実践哲学のどちらを中心にするにしても、両方の統合に努力し、社会における諸問題に関して統合的哲学研究を通して解決する能力を有する人材の養成に努めるべく、それにふさわしい知識、能力、意欲のある人材を受け入れる。

【博士前期課程】

入学希望者の特性に応じた適切な方法で多様な入学者選抜試験を実施し、筆記試験、面接、書類選考等を通じて、以下の資質や能力を示した者を受け入れる。

  1. 問題の中心的な課題を見出すための知識のある者
  2. 解決の選択肢を複数個設定することのできる能力のある者
  3. 上記に必要な持続的な作業を支える意欲のある者

【博士後期課程】

入学希望者の特性に応じた適切な方法で多様な入学者選抜試験を実施し、筆記試験、面接、書類選考等を通じて、以下の資質や能力を示した者を受け入れる。

  1. 問題の中心的な課題を見出し、さらに新たな問題そのものを発見していくための知識のある者
  2. 解決の選択肢を複数個設定し、手続き的な優先順位を決めることのできる能力のある者
  3. 上記に必要な持続的な作業を発展的に支える意欲のある者