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修了生・在校生が語る大学院の魅力(佐々木 悠里さん)

文学研究科 日本文学文化専攻 

博士前期課程2年在学中   佐々木 悠里さん

佐々木悠里

●大学院での研究・生活のプレッシャーを乗り越えられたことが貴重な経験と感じています。


Q.大学院に、進学しようと思った動機・経緯は?

私が大学院進学を希望した理由は、博物館学芸員として就職することを志望していたからです。学部時代には、専攻している近現代文学だけでなく日本の文学や文化について幅広く学べたことが何よりの収穫でした。例えば、古典文学や伝統芸能を通して古来脈々と受け継がれてきた慣習や、それに伴う日本人の心を深め、日本語学では普段使用している言語の仕組みや歴史を調べることで日本文化や文学が生成された背景を知りました。どの分野も学べば学ぶほど興味深く、そうした魅力を十分に伝えていける学芸員になりたいと強く思いました。そのためには、今まで学んだことを踏まえて、更に深い知識と教養を得る必要があります。大学院に進学して研究の進め方を基礎から学び、精度を高めたいと考えたことが進学の動機です。

Q.なぜこの大学院を選んだのか?

私は東洋大学文学部4年間の講義を経て、入学前には想像もしていなかったほど、日本文学や文化に関する興味の幅を広げることができました。大学院でも同じ先生方にご指導いただける場で、継続して学びたいと考えたことが大きな理由です。進学した現在では、教務課の方々も丁寧にご相談に乗ってくださったり、奨学金制度や院生研究室も充実していて、落ち着いて学ぶための環境が整っていると実感しています。

Q.大学・大学院で学んでみて気づいたこと・発見したこと

計画的に研究を進めていくことの難しさを実感するとともに、その大切さに気づきました。どんなに時間をかけても自分の求める資料や論文に出会わなかったり、構想していたことが覆されたりすることも多々あります。私は講義準備、修士論文、アルバイトを両立させることが難しく、何度も「もう私には無理なのでは」と強いプレッシャーや不安に苛まれました。しかし、先生方のご指導などもあり、何とか乗り越えることができました。大学院生活のなかで自分が定める限界を超えていかなければならない場面に遭遇したことはとても貴重な経験だった感じています。

 Q.大学院の魅力は?佐々木悠里

人数が少ない分、先生方や学生同士の距離がぐっと近くなるので、意見交換を行う場が格段に増えることだと思います。自分ひとりで研究を進めていると気づかないうちに恣意的になっていることがあるので、専門を問わず指摘してもらえる機会が多いことは本当に貴重です。講義だけでなく、懇親会の場でなんとなく不安に思っていることや行き詰っていることを話して、研究の大きなヒントをいただけることもあります。私は大勢の人の前で意見を言うことが苦手だったのですが、大学院の距離の近さのおかげで相談しやすくなっていると感じています。進学前は大学院生とはひたすら孤独に研究を進めるものだと思っていたので良い意味でイメージが覆されました。

Q.大学院での学びを通して得たもの

自分の専門以外のゼミでも積極的に発言することを求められるため、物事を論理的に考えて自分の意見をまとめる力が訓練されました。他の学生の発表から議論の展開の仕方や資料の探し方などを学ぶことも多々あり、修士論文を進めるうえで大変勉強になります。

Q.論文の研究テーマ・授業の内容

私は昭和期に詩人、小説家、文芸評論など文壇で幅広く活躍した伊藤整を研究しています。テーマは「伊藤整が描く女性像」で、昭和15年に初めて女性を主人公に書いた長編小説を題材に、戦中下を生きた当時の女性たちの姿を伊藤整がどのように捉えていたのか、またこれまで伊藤整が描いてきた女性像と比較し、作品の立ち位置を捉え直したいと考えています。

Q.指導を受けた教員とのエピソードを教えて下さい。

日々の論文指導はもちろんのことですが、就職活動についても相談できたことが本当にありがたかったです。私の主査の先生は文学館の展示企画にたくさん携わってこられた方なので、履歴書とともに自分が行いたい展示やイベントの企画案の提出を求められた際にもご指導くださいました。展示コンセプトの設定や展示構成と予算の兼ね合いなど経営に関する現実的な面も教えていただいたり、面接練習を通して学芸員として何が求められるのかを深く考える機会を得ることができました。

Q.大学院での学びが、今どんな形で役立っていますか?

日々の演習で様々な分野の研究をしている他の学生の発表を聞き、意見交換を行っていたことで物事の見方への視野が広がり、自分の意見を整理する力を得ました。これらは修士論文で資料の選定・議論の展開を考える際にとても大切なことです。また、目の前に提示されている事実が本当に正しい情報であるか見極める訓練が積めたことは、論文だけでなく就職後や普段の生活にも役立つことだと思います。

Q.お金のやりくり方法や授業料などの捻出方法や、生活費のやりくり方法など工夫した点や家族や職場のエピソードなどがあれば教えてください。

アルバイトをしながら、奨学金制度も利用しています。昨年度は東洋大学の給付型奨学金に採用されたため、学費の支払いが半額で済みました。進学前から金銭面はとても心配していたことだったので本当にありがたかったです。  

Q.現在の1週間、または1日のスケジュールは?

月曜日 講義準備、博物館実習TA
火曜日 研究
水曜日 講義、研究
木曜日 講義、研究 
金曜日 研究
土曜日 研究
日曜日 アルバイト
今後、東洋大学大学院を目指そうとしている方たちへのメッセージを 

卒業論文に取り組む際は、その後の修士論文へどのように研究を展開させるのかを念頭に置きながら進めると大学院での研究生活がイメージしやすくなります。また、大学院では、先生方や周りの学生と話せる機会を大切にし、順調に進まなくても粘り強く取り組む覚悟が必要だと実感しました。

どうか体調に気を付けて自分の研究に打ち込める環境を大切に過ごしていただけたらと思います。

 
佐々木悠里プロフィール    
佐々木 悠里さん  東京都出身
2011年 東洋大学 文学部 日本文学文化学科へ入学
2015年 大学院 文学研究科 日本文学文化専攻へ進学 
2016年 現在、大学院 文学研究科 日本文学化専攻2年在学中
                              
  (掲載されている内容は2016年10月現在のものです)