先輩からのメッセージ Ko Ko Aungさん

Q.進学を決意したきっかけは?

ミャンマーの大学在学中に「JENESYS  2.0 Culture Heritage Program で2018年4月18日から1週間ほど日本に滞在したことがありました。そのプログラムは東南アジアからの学生達が集まり、文化、教育などを通して交流するもので、日本の文化や教育や生活などに触れることができました。その時に、日本の大学院生とのエクスチェンジプログラムがあり、学部と大学院の違いを知りました。学部と大学院の大きな違いとして、学部では勉強を、大学院では研究をするということが挙げられます。勉強は既存の知識や技術を学ぶことです。一方、研究は未知の知識を探求することです。また、大学の学部は学問を教わるためにあり、大学院は学問を探求するためにあります。それらを知ったことが大学院の進学を決意したきっかけでした。

もう一つの理由は、人工知能(AI)技術で文化を分類する研究をするためです。 今日、AIは技術において重要な役割を果たし、私たちの日常生活でも身近なものになっています。そこで、AIに興味をもち、AI技術でミャンマーの多様な文化を分類できるシステムを構築したいと思い大学院に進学しました。

 

Q. 現在の研究テーマを教えてください。

Classification of Myanmar Ethnic Majority group’s cultures by the Artificial Intelligence Technology”というテーマで研究をしています。

ミャンマーには135以上の民族グループがあり、伝統的な衣装、ダンス、音楽、言語等、それぞれ異なり多様な文化があります。そこで、ミャンマーの多様な民族文化をAI技術で分類できるシステムを作り、異なる民族から共通する文化を取り出し、民族間の平和に役立てることを目指し研究をしています。

 

Q.研究での苦労はありますか?

大学院では勉強の仕方が学部と違い、学びたいことを自分で進める必要があるため、上手く進んでいる時は楽しいですが、一方で苦労もあります。現在、画像を認識する研究はたくさんありますが、文化を分類する研究はあまり無いようなので、AI技術によって、どのように分類していくかを考えるのは、難しいことでした。加えて、ただ分類するのではなく、異なる民族の服装から共通する文化がみられるかを知るために分類するので、新しい研究だったと言えると思います。苦労したことはたくさんありますが、私は苦労した時には原因を探し、どうすれば乗り越えられるかを考えて研究を続けています。

 

Q.学会発表に向けた取組み(準備・活動)を教えてください。

今年の9月にアメリカで行う MMLDT-CSET 2021( Mechanistic Machine Learning and Digital Twins for Computational Science, Engineering & Technology)という国際学会で発表します。今年はアメリカへ行っての参加ではなく、バーチャルでの参加です。バーチャル国際学会では生配信の講演やリモートによるテクニカルプレゼンテーションなどがあるので、様々な研究者の発表が聞けて、新しい技術や経験を得ることができると思います。現在は発表の練習に取り組んでいるところです。

  

Q.現在の課題と将来の目標(夢)は?

修士課程での課題として伝統的な民族衣装の分類に加え、伝統音楽の分類も行っています。現在、衣装の分類に関してはほぼ完成してきたので、伝統音楽の分類についてAI技術をどのように使えるか検討しています。 伝統衣装と音楽を分類する目的は、ミャンマーの民族間にどのような同質文化があるかを知るためです。また、将来は修士号だけでなく博士号取得も目標とし、博士課程への継続を目指しています。 博士課程の研究では人工知能技術をより深く研究したいと望んでいます。博士課程を終えた後は帰国して、ミャンマーの学生に自身が学んだことを伝え、教えていきたいと考えています。そして、将来的には、日本とミャンマーとの協力関係を深める手助けができるような仕事をしたいと思っています。

 

Q.大学院進学を検討している人にアドバイスをお願いします。

大学院進学を検討している方は、やりたい研究を明確にした上で、指導をしてくれる先生を探しながら相談・準備を進めていくと良いと思います。研究していると楽しいことも難しい事もあると思いますが、難しい時は何が原因なのかを調べ、それをどのように乗り越えればいいのかを考え、続けていけば成功すると思います。

 

先輩からのメッセージトップへ