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大田 悦子ゼミ

テーマ 「理論と客観的データに基づく英語学習・英語指導の方法を考える」

担当:大田 悦子(おおた えつこ)准教授

 

【どういう学生が集まるか?】

私の卒論ゼミには、「英語教育」「英語学習」「第二言語習得」をメインに、英語学を卒論テーマに選んだ学生が集まります。教職履修生が多いですが、そうではない学生もいます。1人の英語学習者としてand/or英語科教員候補生として、卒業研究を通して得る発見や学びをこの先の英語学習や仕事に活かそうと、1人1人が真剣に研究に取り組んでいます。

 

【ゼミでの目標】

私は、学生には以下の2点を伝えています。

1.「考える力」 「書く力」 「説明する力」 を伸ばす。

2.「蓄積」を卒論につなげるため、毎日、毎週少しずつでも研究を進める。

 

ゼミでは、毎回グループに分かれ、順番にプレゼンをします。つまり、「全員」が「毎回」発表をします。研究テーマに関連する先行研究論文の概要の集約、調査用に使用予定のテスト・アンケートのたたき台の作成、収集した学習者データの分析のまとめなど、人それぞれです。前回から自分の研究がどの程度進んだのか、他者に分かりやすく手短に報告していきます。

ここで大切になるのが、要点をうまくレジュメにまとめる文章力や、的確かつ分かり易く伝える説明力です。自分では理解しているつもりのことでも、一旦話し始めると的を射た言い方にならなかったり、うまく説明できずに他の人に聞き返されたりもします。ですが、毎週そういう経験を少しずつ積み重ねていくことで、聞き手(読み手)を意識した表現力がついていきます。

 

【研究テーマ選定のきっかけ】

主に2パターンあります。1つ目は、自身の英語学習での体験(成功体験というよりは失敗体験)や英語学習に対する疑問からくるもの。例えば、「中高6年間“英語を勉強した”はずなのに、今も英語が使えるようになっていないのはナゼ?」、「自分が受けてきた中高の英語指導って理にかなったものだった?」、「自分は英語が好きで得意だったけれど、周りにはそうじゃない人もいた。なぜそういう違いが生まれる?」「留学先で、他の国からきている学生ほど自分は英語が喋れなくてショックだった。その差はどこから?」といった具合です。多くは、第二言語習得や動機づけの理論に照らして考察していくことで、原因が見えてきます。このゼミでは、そういった謎や疑問を突き詰めていく作業を、個人個人が自分の力で行います。

2つ目は、近い将来英語を教える立場につくので、卒論研究を通して、自分の指導実践に役立つような効果的な英語指導法を検証したい、というもの。一つ目の例で紹介したような苦い体験をする人を少しでも減らし、英語学習を楽しめる生徒を増やすためには、第二言語習得のメカニズムや客観的データに基づいた教育実践が、この先ますます重要視されるでしょう。

きっかけはどちらでも(or両方でも)構いません。1年間時間と労力を費やして取り組む卒論研究が、英語を教える立場に就く人だけでなく、英語をこの先も学び続けようと思っている人にとっても、大きなプラスになるはずです。

 

【過去の卒論テーマ例】 (一部を紹介します。)

A Study of English Oral Reading Instruction

A Study of the Importance of Repetition in the English Language Classroom

A Study of Errors in Learners’ English Composition

A Study of Teaching English Pronunciation

A Study of Classroom Interactions in English Classes

A Study of the Role of Intake in English Learning

A Study of English Speaking Instruction in Junior High Schools

A Study of ICT in English Education

A Study of the Effective Teaching of the English Present Perfect

A Comparison Study of English Education in Japan and Other Asian Countries

A Comparison Study of Elementary and Junior High School English Textbooks

A Study of the Role of Students’ Motivation in Learning English as a Foreign Language

A Study of the Difference between English Aspects and Japanese Aspects

A Study of Negations

A Study of Participle

 

【ゼミ生の声~卒論提出後、この1年を振り返って~】

私は毎年、卒論提出を終えた学生に「振り返り」をさせています。「最後にーこの1年を振り返って」に書かれたコメントの一部を、以下に紹介します。

  • 自分で決めたテーマについて根拠を示しながら論じる、という経験があまりなかったので苦労したが、良い経験だった。
  • 文献を読めば読むほど理解が深まり、自分が思っていたことが実は根拠がないものであるという発見もあって、やりがいを感じた。
  • 長いと思っていた卒論執筆も一瞬で過ぎ去った。週に1回、他の人達からアドバイスをもらえたことは想像以上にいい刺激になった。
  • 論文を書くことが初めてだったので、最初はかなり戸惑った。他の人と意見交換したり、情報を共有したりしながら、共に頑張れた。

 

私は、学生には、自分の卒論の充実だけを考えるのではなく、他者の卒論の充実にも積極的に寄与してくれることを期待しています。つまり、このゼミでは、学生一人一人が「主役」であり、私の役目は「後方支援」なのです。