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精神保健福祉士が取り組む仕事

精神保健福祉士が取り組む仕事

精神の病いを抱える人たちがいます。現在その数は、約323 万人(平成24 年版『障害者白書』)にのぼります。

「精神とは何か」についていえば、とりあえずは、「現実に対する見方や受け取り方」といった意味だと思って下さい。そうすると、見方は人それぞれちがうことがわかります。たとえば、同じ料理を見ても、目を輝かせる人もいれば、顔をそむける人もいます。また、同一人物でも、空腹時と満腹時とでは受け取り方も違ってきますし、子どものときは苦手だったけど、大人になったら好物になったなどなど、見方は、人によって、状態や時間の経過などによって、さまざまに異なり変化することがわかります。

こうした移ろいやすい精神が「病む」とは、ある見方が日常生活を送る上で支障を来すほどに偏ってしまうことをいいます。たとえば、何を食べても味がしなくて、まさに「砂をかむ」ようで、食べられなくなってしまう。あるいは、いつも誰かに見張られているようで気が安まず、ぐっすり眠れない。さらには、街中に出ると突然息苦しくなってしまうように感じ、こわくて家から出られないなどなど、その症状は多彩です。

このように、現実に対する見方がどこか変調を来してしまって、生活がしづらくなっていることを「精神障害」と呼びます。今では、服薬することによって、かなりの程度回復できるようになっていますが、いきなり元気で快活にというわけにはいきません。 そこで、こうした障害を抱える方たちが地域で安心して暮らしていけるように、精神科の病院や診療所、地域の施設などで相談支援活動に従事するのが「精神保健福祉士」です。

精神保健福祉士とは、社会福祉士と同様の国家資格であり、精神障害への対応に特化した専門職です。生活支援学専攻では、毎年20 名程度が資格取得を目指しています。

また、生活支援学専攻では、社会福祉士と精神保健福祉士の両方の資格を取得することも可能です。

 

■資格取得のためにはどんな勉強をするの?

 大学で定められた授業のほか、厚生労働省によって指定された科目を履修する必要があります。たとえば、「精神疾患とその治療」「精神保健の課題と支援」「精神保健福祉相談援助の基盤」「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」「精神保健福祉に関する制度とサービス」「精神障害者の生活支援システム」などです(全部で「人体の構造と機能及び疾病」「心理学理論と心理的支援」「地域福祉の理論と方法」「社会保障」「児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度」などです(全部で17科目、うち11科目は社会福祉士との共通科目)。

このほか、3年生のときに「現場実習」として、施設等で28日間(210時間)の実習を行います。ただし、社会福祉士と両方の資格取得を目指す場合は、3年生で社会福祉士の実習に、4年生で精神保健福祉士の実習にいきます。

なお、主な就職先としては、県立精神保健福祉センター、精神科病院や精神科クリニックのソーシャルワーカー、一般病院のソーシャルワーカー、就労支援事業所、社会福祉協議会、NPO法人、一般企業などがあります。