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【2014年度】人間環境デザイン学科デザインレター

2014年度

  Newsletter54 2014年08月11日
「鯵ヶ沢プロジェクト」 空間デザインコース 教授 櫻井 義夫

人間環境デザイン学科では、域学連携事業として、青森県鯵ヶ沢町と共同で、まちづくりプロジェクトを立ち上げています。青森県鯵ヶ沢町は日本海に面する津軽地方にあり、人口1万2千人、主な産業はりんご栽培、漁業、米などであり、人口減少、高齢化の顕著な静かな町です。多くの地方都市は将来持続不可能な状況に直面し、生き残りをかけて様々な試みを行っていますが、鯵ヶ沢町もまた未来に向けての事業を私たちと共同で始めたのです。昨年度は三度の予備調査をもとに、年度末には町民の前で計画参加学生によるプレゼンテーションを行いました。写真はそのときの様子です。写真1

まず私たちに与えられたのは、廃校となった多くの小中学校の再利用というテーマでした。建築的に特徴の強い学校は、その個性を生かすことで解決策が見えそうですが、多くの一般性の高い建物は、なかなか再利用の解決策が見えてきません。まず町全体をみて、現在と過去をしっかり理解することから活動を始めました。本来町の中心である本町の衰退、かろうじて残る漁師町の町並み、象徴的な存在である岩木山との関係性、谷筋の美しい自然、補助金によって建設された無用な巨大建築、世界遺産である白神山地の存在、などは私達が地域から見出すことのできた要素です。そこから魅力的な町のありようが想像の中に見えてきそうな気がしました。私たちが提案に至った代表的なテーマは以下の内容でした。

1町の中心街区、本町の整備

2漁師町に生活歴史館となる小展示室、および市民交流部門を設置
写真2

3間伐材を利用したバス停を、コミュニティー機能をもつ「バス庭」として提案
写真3

4長大な廊下を持つ木造小学校の図書館+セミナーハウスとしての再利用計画
写真4

この内容は、施設優先の投資型提案を一部含みますが、十分に実行可能性をもった計画として評価され、今年は第二か年度の活動が続いています。

今年のテーマは、実現に向けての新たなものとなっています。

1町の総合的なサイン計画

2バス庭の実現

3津軽藩の始祖が築城した、中世城郭である種里城周辺を歴史的史跡として整備する計画

などが、中心的なテーマであり、現在櫻井研究室みんなで取り組んでいます。今回は特に3Dプリンターによって中世城郭周辺の立体地形を再現することによって、視覚的にわかり易い計画表現も目指しています。

まちづくりは、一朝一夕には進みません。皆さんが入学して鋭意参加していただければ、地域とともに生きるための基盤づくりを一緒に体験できるかもしれません。受験生の皆さんが将来参加されることを期待しています。

Newsletter53 2014年07月29日
「世界のアクセシブルデザイン」 教授 髙橋儀平

アクセシブルデザインとは、特に障害者や高齢者の利用を配慮したデザインを総称します。こうして作られた製品やもの、環境には障害のない人や小さい子どもにもやさしいものがたくさんあります。さらにデザインを普遍化し多くの人が利用できるように考慮していくとユニバーサルデザインに辿りつきます。良質のアクセシブルデザインやユニバーサルデザインを生み出すためには多様な利用者のニーズ調査が欠かせません。利用者と共同で開発する場合も少なくありません。世界各地ではこのようなデザインがたくさんみられます。写真1はオーストリアの鉄道内部です。分かりやすい誘導ポールやベビースペースがしっかりキープされています。写真2はブラジルの美術館です。国連ビルの設計者の一人ニーマイヤーが設計する有名な傾斜路、自然に入館者を導きます。写真3ソウルのデザインセンター、2020年東京オリンピック新国立競技場の設計者ハディドの最新作、くねくねした階段を誘導する手すりと間接照明がユニークです。
人間環境デザイン学科ではこのような製品やもの、環境を生み出デザイン教育を1年生から実施しています。
写真1オーストリアの鉄道写真1
写真2ニーマイヤー美術館写真2
写真3ソウルデザインセンター写真3

Newsletter 52 2014年07月14日
7月20日(日曜日)21日(月曜日)に朝霞キャンパスにてオープンキャンパスが開催されます!

7月20日(日)および21日(月)朝霞キャンパスでのオープンキャンパス(開催時間11時00分〜15時00分)では、人間環境デザイン学科の受験をお考えの皆さんに有効な情報が満載です!

■ 自己推薦入試・学校推薦入試を考えている皆さん
当日は、学科の教育内容や卒業後の進路状況などをお知らせすると共に、各種推薦入試で出題した過去問題および優秀答案が閲覧できます。また、教員・職員によって、個別の疑問・質問へお答えする相談コーナーも設けられています。

■ 2月1日の実技を実施する入試での受験を考えている皆さん
こちらは、昨年度から導入された新しい入試です。受験科目はセンター試験2教科+2月1日に実施する実技入試(平面・立体)によって構成されています。オープンキャンパスでは、試験の概要や入試対策に関する質問についてお答えします。

■ その他一般入試の受験を考えている皆さん
オープンキャンパスでは、私達の学科の活動の要、実験工房1階において在学生の企画によるデザインワークショップを開催します。デザインを学ぶ学科では、教育内容に加えて、制作活動を行う工房の環境はとても重要なものになります。今年は、20日(日)には「ミニチュア椅子をつくろう」、21日(月)は「家コレ〜みんなの家で待ちをデザインしよう」(いずれも、12時00分〜12時30分/14時00分〜14時30分の開催)という企画を実施します。これを機会に、ぜひ学科でのデザイン演習を体感してください!

■ 人間環境デザイン学科での学生生活 —デザイン未来塾Ⅳ
今回のニュースレターでは、オープンキャンパス情報に加えて、大学での学生・教員による自主的なデザイン活動を紹介します。私達の学科では4年前からデザイン未来塾という学生・教員の協働によるデザイン活動を展開しています。今年は、毎年11月に開催される小江戸川越のライトアップモニュメントにおいて、多くの人が楽しめるモニュメントのデザイン・制作に取り組んでいます。

既に3回のワークショップが開催されており、第1回目では、照明デザイナーの石田聖次氏をお招きし、照明デザインの考え方や方法について、第2回目では、川越で活躍する建築家の松本康弘氏を講師に迎え、川越の街並みに調和したモニュメントのデザインを制作するための考え方について、第3回目には、川越市役所都市景観課の加藤忠正氏による、川越の街の歴史とアーバンデザインの手法について、ご講演をいただきながらワークショップを開催したところです!夏以降、実際のモニュメントデザイン・制作に着手していきます。最終成果は、11月上旬川越市内一番街を中心に開催される「川越灯と音と文化の祭典」にて公表されます。楽しみにしていてください!

ニュースレター52ニュースレター52ニュースレター52

 

 Newsletter51 2014年06月16日
2014年度入試イベント&入学試験のご案内

6月22日(日)朝霞キャンパスにて「”学び”LIVE授業体験」開催!

■入試関連イベントとは?
東洋大学の入試関連のイベントには「OPEN CAMPUS」と「"学び”LIVE授業体験」とがあります。「OPEN CAMPUS」は、入試システムの説明・入試相談コーナーから学食体験まで東洋大学の雰囲気を肌で感じ自分の目で確かめることが出来るイベントです。一方「"学び”LIVE授業体験」は東洋大学の幅広い学びを体験できる入試イベントです。人間環境デザイン学科では、これらのイベントに際して、教員のみならず在学生の協力を得て、4年間のデザインの学び・その魅力を高校生の皆さんにお伝えしています!ふるってご参加ください!

■第1回「"学び”LIVE授業体験」
6月22日に「"学び”LIVE授業体験」が開催されます。3つの興味深い講義が展開されます。スケジュールは以下の通りです。

 第1時限:10時30分~11時20分
「利用者のニーズをデザインすること−身体に合わせたモノづくり」(担当:繁成剛教授)

 第2時限:11時30分~12時20分
 「建築の変身—建築は建て替えなくても結構変わるものなのです」(担当:内田祥士教授)

 第3時限:12時30分~13時20分
「プロダクトデザインの世界—愛される道具をデザインしよう」(担当:奥村和正)

■2014年度スケジュール
今年度は6月22日以降、以下のスケジュールで入試開催イベントが朝霞キャンパスで開催されます。

「OPEN CAMPUS」
7月20日(日)・7月21日(月・祝)
8月22日(金)・8月23日(土)
9月13日(土)
(OPEN CAMPUSでは在学生企画によってモノづくりが体験できます)

「"学び”LIVE授業体験」 2015年3月27日(金)
受験・入学前に人間環境デザイン学科の学びの内容を知る上で貴重な機会となっています。将来、建築・プロダクトデザイン・福祉的な観点からデザインを学びたいと考えている皆さんは、ぜひ一度ご参加ください。

■新入生歓迎会が開催されました!
5月24日(土)に今年度完成したばかりの朝霞新体育館において、人間環境デザイン学科新入生歓迎会が開催されました!当日はアフリカ・セネガルの打楽器・ダンスに関するワークショップ、カレーランチパーティが開催され新入生・教員との懇親が深まったイベントになりました!人間環境デザイン学科の学びの内容を知る上で貴重な機会となっています。

新入生歓迎会

ニュースレター発行元:
東洋大学ライフデザイン学部 人間環境デザイン学科
〒351-8510 埼玉県朝霞市岡48-1

Newsletter50 2014年05月07日
「2014年度がはじまりました」 学科長 奥村 和正

憩いの広場

2014年度がはじまりました。下の写真は本日昼休みに撮影した人間環境デザイン学科の工房棟の前にある「憩いの広場」の様子です。この時期、新緑が美しく授業の合間に学生達もこの場所ですごしています。
人間環境デザイン学科ニュースレターも50号となりました。高校生の皆様や当学科に関心をお持ちの皆様に、これからも最新の情報をお伝えしていきたいと思います。

[人間環境デザイン学科がめざすこと]人間環境デザイン学科は今年9年目を迎えるまだ新しい学科です。新しい学科であることの良さは、これからの社会で求められることの予測に基づき、新しい考え方でデザイン教育と学問領域をつくりあげていこうとしていることにあります。私達教員は誇りを持ってそれを「人間環境デザイン学」と呼んでいます。人間環境デザイン学が目標としているのは、誰もが平等な社会生活を営むことができる、快適で質の高い生活空間を創り出すこと。そして、「つくり手」と「つかい手」を繋げていくこと。これらを実現する知識や技術そして可能性を持った人材を育成することです。当学科の教育で大切にしているのは、「人間を中心に考えること」と「総合的に学ぶ」という2つの姿勢です。詳しくはニュースレターのバックナンバー017~046にて、各教員による「人間環境デザイン学とは何か」という記事を連載しましたのでご覧いただけると幸いです。

[人間環境デザインならではの授業に挑戦しています]ここでは「総合的に学ぶ」とはどういうことか、授業の例で紹介しましょう。2年生の春学期のデザイン演習授業の例です。この授業では建築設計、福祉住環境計画、プロダクトデザインなど出身の異なる教員9名が全員一体となってデザインのプロセスを指導します。演習課題は最初、敷地を指定し、夫婦のための庭付きの小さな住宅を設計します。(写真1)1つの学年全員が同時に取り組みますので、講評風景も下の写真3のように、全員の住宅模型が並び、まるで大きな街が出現したようです。課題は次に、その住宅のリビングにふさわしい家具を家族の行動を考えながらデザインします。(写真2)そして演習の最終段階では、この夫婦に子供が生まれ、やがて夫の母親が要介護となり、この家に同居することになった想定で、車椅子で生活ができるように最初にデザインした家を改修するプランを考えます。このようにして、住む人を中心に考え、生活環境を総合的にデザインすることを学んでいきます。これは幅広い出身分野の教員がひとつのチームとなっている当学科でなければできない授業なのです。写真

[この春の卒業研究から]今年3月に卒業した5期生の卒業研究から紹介します。人間環境デザイン学科では卒業論文または卒業制作を本人が選択します。学生の約半数は卒業論文を選び卒業しています。
環境デザインコースの鈴木さんの論文は、特別支援学校の施設環境が現状どうなっているかという問題について、何度も現場に足を運び、施設の使われ方を観察調査し、教職員へのアンケート調査も行って問題点をまとめた労作です。このような「計画の学問」としての側面を人間環境デザイン学では大切にしています。具体的な建築や製品をデザインする以前に、フィールド調査や分析をしっかりと行い課題を発見し、デザインの基本計画を導き出す。そのような能力を持つ人材を社会に送り出すことも、私たちの大きな目標なのです。

鈴木さん

鈴木 孝明
重度重複障害の生徒を対象とした特別支援学校に
おける施設設備課題さいたま市立さくら草特別支援学校を事例として

卒業制作の方も紹介しましょう。環境デザインコース木村さんの卒業制作は、木村さんの出身地、青森県弘前市につくることを想定した美術館です。津軽の美しい四季の移り変わりを24の展示室を通して体験できるドラマチックな建築空間をデザインしています。
同じく環境デザインコースの大住さんの卒業制作は、都電ミュージアムを含む複合文化施設の提案です。なんと走る都電に乗ったまま建築内部を通過する特別な体験を大胆に提案しています。
生活支援デザインコースの吉田さんの卒業制作であるブランコは分解・運搬が容易で、障害のある子供でも楽しめるよう自由な角度でリクライニングする工夫がなされています。実際に何度もユーザーに使用してもらい改善した成果です。
プロダクトデザインコース阿部さんの道案内してくれるウェアラブル端末は、目的地の方角や、行き過ぎた場合の警告などディスプレイ部分の表示の動きまで、緻密にデザインされています。バングル型のこの模型は工房の3Dプリンターを使用して制作されました。
6月22日には今年度最初の“学び“LIVEを行います。ぜひ緑あふれるキャンパスにお越しいただき、授業を体験してみてください。
木村さん
木村才人 ART COMPLEX
郷土を象る24の展示と、空間、季節を巡る
旅の軌跡は群れを成して建築と成る

作品

(左から)大住真帆 錯綜する都市の動線
街の魅力を、惹き立て続ける都電荒川線の軌跡

吉田阿都志
木とアルミフレームを使ったブランコのデザイン

阿部さおり Light Compass
目的地にたどり着くまでをサポートするウェアラブルデバイス

 

newsletter049 2014年04月14日 [PDFファイル/822KB]

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