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米沢の地域活動で得た人とのつながり

国際学部国際地域学科 4年 大野 夏奈子

1. 米沢との出会い

 私が初めて山形県米沢市を訪れたのは20195月、大学3年のときだった。そのときは、「米沢上杉まつり」にボランティアSTAFFとして参加させて頂いた。これは、地元の高校生をはじめとする地域の方々に加え、全国から集まる一般参加者が甲冑を着て、武帝式から川中島の合戦の戦闘シーンを再現する迫力満点のお祭りで、米沢の人々が50年以上にわたり、伝統文化として大切に受け継いでいるものだ。これに参加するきっかけを私に与えてくれたのは、国際地域学科20203月卒業の先輩、高橋達也さんだった。高橋さんは、米沢市のご出身で、現在は地元である米沢市の「地域おこし協力隊」として活躍している。高橋さんは、自分の故郷を首都圏の学生に知ってもらいたいという想いと、首都圏の学生と山形県の学生をつないでお互いに刺激を与え合いたいという想いで活動されていて、私にも声をかけてくださった。

 このときに大きな出会いがあった。米沢の地域活動に大きく貢献されている米沢市役所の自称「地域づくり幸夢員」(公務員)の相田隆行さんだ。相田さんは、地域の活動に学生を巻き込み、全力で地域の人と向き合って活動されている。その姿を見た私は、こんなふうに人の心を動かしながら、地域に貢献する活動をしてみたいと純粋に憧れた。

 関東圏で生まれ育った私は、美味しい食べ物と大自然に囲まれた生活、何よりも、家族のようなあたたかさを持っている米沢の人たちにいっぺんで魅了された。そして、その後、米沢を何度も訪れるうちに、不思議なぐらいに、どんどんのめり込むように惹かれていった。

写真:甲冑を着た先輩たちと私

 

2.「渡米プロジェクト」

 2019年の9月からは1ヶ月に1回、1泊2日で必ず米沢を訪れるようになった。長期休暇の時には、1ヶ月の半分以上を米沢で過ごすこともあった。もう、どちらが家なのかわからないほどで、米沢に「帰る」というような気持ちになっていた。訪問回数は20208月までに20回を超えた。

 米沢に夢中になり、地域の人々と繋がりながら米沢の地域活動に取り組もうとしている学生たち(東洋大、山形大など)のネットワークを高橋さんが立ち上げている。「渡米プロジェクト」というものだ。「渡米」の「米」はもちろん米沢!私も、東京で行われた「米沢暮らし×渡米プロジェクト~SAMURAIトークイベント~」で自分が感じる米沢の魅力を発信した。

渡米プロジェクト(facebook)

米沢暮らし×渡米プロジェクト ~ SAMURAIトークイベント ~

 

3.夢プロジェクト「竹あかり×ゆき×祈り2020

 私が米沢の学生や地域の方々と深く関わることになった初めてのイベントは、2020年2月上旬に行われた、夢プロジェクト「竹あかり×ゆき×祈り」だ。これは、竹に小さな穴をあけて模様を描き、中にろうそくやLEDを灯し、幻想的な光の演出をおこない、震災からの復興を祈るイベントである。竹あかりで使う竹は九州から、その他の装飾品もさまざまな場所からお借りしている。最近は大学生のリーダーが中心となり、企画運営、当日の設置から片付けまでを有志のメンバーとともに行っている。子供から高齢者まで幅広い年代の人が参加する米沢には欠かせないイベントになっている。このイベントへの参加を通して、私もたくさんの米沢の学生、地域の人と出会うことができ、より深く米沢を知る機会になった。もう、「米沢愛」がどんどん止まらなくなってしまった。

「竹あかり×ゆき×祈り」イベント記事

写真:「竹あかり×ゆき×祈り2020」の参加者集合写真

 

4.「みんなの想火」でのリーダーの経験

 20207月、米沢で「みんなの想火」と名付けられた竹あかりイベントが行われた。これは、日本の47都道府県で想いを込めた聖なるあかりを一斉に灯し、日本から世界へ希望と平和のメッセージを発信しようという全国規模のイベントだ。山形県は米沢の白布温泉が会場に選ばれた。私は山形のリーダーを務めさせて頂いた。リーダーとしての責任の重さと、最高のものを作り上げたいという気持ちが混ざり合って、不安でいっぱいだったが、結果的にとても良い会場を地域の方々とともに作り上げることができた。大きな達成感と同時に、地域の人びとと一緒に何かをやり遂げることの醍醐味を心から味わうことができた。ヨソモノのリーダーである私のもとで、地域の人がこんなにも一生懸命に汗を流しながらやってくださったことに心の底から感動し、「これからも米沢の人とともにこの地域を盛り上げ、いろんなことを一緒にやって一緒に感動を味わいたい!」そんな風に思うようになっていた。

写真:「みんなの想火」集合写真

 

5.やぶれたアフリカへの夢、そしてさらに大きな夢にむかって

 米沢と出会う前、大学2年生の夏に、私は西アフリカのセネガルに1ヶ月間バスケットボールひとつ持って旅をした。平和を好み、底抜けに明るいセネガルの人々に魅了され、セネガルの虜になった。その後、「トビタテ留学japan」12期生として採択され、「セネガル人女性をスポーツでエンパワーメントする」というテーマで2020年の9月からセネガルに渡航する予定だった。しかし、新型コロナウイルスの影響で渡航ができなくなってしまった。思い描いてきた夢へのパッションをどこにぶつけていいのかわからず、途方に暮れた。

写真:セネガルの女子バスケットボールチームのメンバーと私

 そんな絶望的な私の気持ちを変えてくれたのもやはり、米沢の人たちだった。米沢の人たちに励まされ、私の気持ちは少しずつ前向きになっていった。予定どおりにはセネガルに行けなかったが、絶対に夢は諦めない。いつか必ずセネガルへ行き、大きく成長して帰ってきたいと思う。そして、帰ってくる場所は、やはり米沢だ。いつか米沢とアフリカをつなぐ何かをしたいと、夢をさらに一回り大きくすることができた。

写真(右):山形に移住・就農された千葉さん(右)と観光コンベンション協会の青木さん(左)。イベント後の写真

写真(左):千葉さん(右)と市役所職員の相田さん(左)と私で米沢の魅力を語っている

 私はこれからも、新たな米沢の可能性を見つけだし、それを実現していきたいと考えている。そのために私にできることを模索中だ。まずは、米沢で地域活動をする人達とRDS(国際地域学科)に「米沢旋風」を吹かせたい!相田さんと高橋先輩には、私の所属するゼミで、特別ゲストとして米沢の地域づくりについてお話しいただくことができた。

 今、私には、米沢に家族のように近い距離で接することが出来る幅広い年代の人が数多くいる。さまざまな世代の方からさまざまなお話を聞くことができ、東京では経験できない学びを米沢に頂いている。感謝の気持ちを忘れず、この宝物のようなご縁を生涯、大切にしていきたい。