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今年度第1回「刑事裁判傍聴学習会」を行いました

7月23日から25日の3日間、今年度の第1回刑事裁判傍聴学習会を実施しました。この学習会は本校の「哲学教育」の一環として行われ、今年で14年目となります。今年度は高校1・2年生の希望者24名が参加しました。

 

7月23日には東京地方裁判所を訪れ、3つのグループに分かれ、2件ずつ実際の刑事裁判を傍聴しました。外国人による詐欺事件や不法就労事件、ひき逃げ事件など多様な事件を傍聴することができました。翌24日には川越にある少年刑務所を訪問し、施設や刑務作業の様子を見学させていただき、刑務官の方から詳しいお話を伺うことができました。さらに25日には、一連の学習を踏まえたディスカッションを行いました。「悲惨な境遇からやむなく罪を犯してしまった被告人には、どのような処遇をすべきか」「被告人の反省は、どのようにして判断することができるか」「受刑者の更生のためには、厳しい処遇と手厚い処遇のどちらが望ましいか」など、社会の正義や公正、人間の生き方についての議論が交わされました。

以下、今回の学習会に参加した生徒の感想文の一部です。

 

・裁判を傍聴し、刑務所を見学したことで、知ってはいたものの体験することで本当にこういう世界があったんだと実感することができた。被告人も受刑者も私たちと変わらない普通の人たちのように見えたことにとても驚いた。

・裁判を傍聴して一つの疑問を持ちました。それは裁判官が言った「本人に反省の意思がみられるため…」と言ったことについてです。この「反省」とはどのような基準なのか、どのように判断されるのか。言葉や態度が判断材料となりますが、上辺だけなら再犯の可能性があり、心からであれば追いつめる必要もありません。裁判の中でそれを判断するのは難しいことだと感じました。

・ひき逃げ事件については、病気だったからという主張がなされていましたが、被害者側からみたら関係ないことであり、病気であっても情状酌量の余地があるとはいえないと思いました。そのうえで、実際の判決がどうであったのか調べてみることによって裁判所で判断する情状酌量の範囲が自分の考えたものと同じなのか、どのくらい違うのかを比較し、検証するところまでしてみたいと思いました。

・刑務所を見学して最初に思ったことは、「まるで学校のようだ」ということでした。犯罪を犯した人だとしても、本来は自分と同じように生きていた人間であるというと、無意識に自分が彼らを自分と「別の者」としてみていたことに気づかされました。

・見学に行く前は、刑務所はとても暗く、日々与えられた仕事を地道にこなすだけのところと思っていました。しかし、実際に見学してみると暗いというイメージはなく、出所後の仕事のため資格を取るための勉強をしていたりと社会復帰に対する対策がとられており、驚きました。

・刑務所に行く前は、いかにも悪そうな見た目の人がたくさんいると思っていましたが、川越少年刑務所は比較的若い受刑者が収容されていることもあってみな普通の人に見えました。収容されている間も社会復帰するときに役立つことを学び、体験できるようでした。刑務所はとてつもなく醜い場所だから絶対にもう入りたくないと思わせて犯罪再発を防ごうとしているのかと思っていましたが、想像と違っていました。

・刑務所の説明をしてくださった刑務官は、はじめ警察官であったが、警察として取り締まるよりも刑務官として受刑者が社会に復帰するためのサポートをして国をよりよくしていきたいと刑務官になった理由を教えてくださり、心を打たれました。

 

 

体験や意見交換を通じて、発見や気づき、また新たな疑問を持ったという感想が多くありました。秋には第2回目の学習会を行う予定です。

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