ウォルシュ ジュリアン選手

“4年後にもつながるような 
 粘り強いレースをしたい。”

陸上・男子400m
ウォルシュ ジュリアン選手
Julian Walsh

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ウォルシュ ジュリアン選手インタビュー

[2016年6月末現在]

ようやくつかんだオリンピックの代表

 リオデジャネイロ・オリンピックの400m参加標準記録は45秒40で、今シーズンはずっとこの記録に挑戦してきました。できれば、事前に標準記録を突破した上で日本選手権に余裕をもって臨みたかったのですが、なかなか届かなくて。 でも、最後の最後、日本選手権の決勝で45秒35のタイムを出して優勝でき、オリンピック代表を決めた瞬間は、もう最高でした。この記録は、集まった観客のみなさんの盛り上がりが伝わったことで、いい走りができ、この記録が残せたと思います。

 僕の場合、会場の雰囲気が盛り上がっていると、それにつられていいパフォーマンスが発揮できるんです。きっと、リオではこれまでに見たことないくらいの観客が集まって、自分の中でも気持ちがもっと高まり、いい走りができるんじゃないかと思っています。

陸上競技を始めたわけ

 もともと陸上をやりたいなと思ったのは、小学生の時に北京オリンピック100m決勝でウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)の世界新記録の走りを見て、「ああ、こんな大会に出たいな」と思ったのが最初です。僕の父がジャマイカ出身ということもあって、応援する気持ちも強かったですから。

 ところが、中学に入ってみたら、部員が足りなくて陸上部が廃部になりました。悲しかったですね。でも、熱心に教えてくれる先生がいて、なんとか陸上に取り組むことができて、それが高校、大学へとつながっていきました。

 大学を選ぶにあたっては、高校時代の練習環境と似ているなと思ったのと、オリンピックを目指している同じ短距離部門の桐生祥秀さんの存在が大きかったです。桐生さんから吸収できることはたくさんあるし、実際にいい練習パートナーだと思います。

米・テキサス州での練習で成長を実感

 東洋大学で培ったことを土台にして、オリンピックを前にさらに成長できたのは、冬の時期にアメリカのテキサス州にあるベイラー大学に練習に行ったことが大きかったです。そこでコーチからバリエーション豊かな練習メニューを教えてもらい、実際に取り組んでみると、そこからタイムが上がってきました。たとえば、練習で300mを走るとすると、最初の200mはいいペースで走り、ラスト100mを全力で走る「ピックアップ」で、集中してスピードを上げていくという練習をやっていました。それが日本選手権で生きたと思います。

 僕の場合、最初からガンガン突っ込んでいって、最後に陸上用語でいう「タレる」、バテてしまうことが多かったんですが、これを練習メニューに取り組むことによって、課題を克服できた気がします。

いよいよオリンピックへ

 オリンピックが近づいてきて、たしかに陸上の練習はきついですが、休みの日も筋トレをしています。筋肉痛が好きなんですよ(笑)。トレーニングの後に痛みが出ないと、成長した感じがしなくて。あとは、猫をなでるのが好きです。陸上競技部の寮のそばに猫がいるんですが、小学校の頃に猫を飼っていたこともあって、かわいがっています。

 いよいよオリンピックですが、世界の選手は前半からドンドン飛ばしていくので、僕もそれに負けないようにします。そして、最後まで粘る。今回は金メダルを取るのは難しいとは思いますが、4年後の東京オリンピックでは金メダルに取れるように、未来へとつながるレースをします。

(interviewer 生島淳 / photo 小倉和徳・飯村健司)


プロフィール

ウォルシュ ジュリアン選手
Julian Walsh(ウォルシュ ジュリアン)
ライフデザイン学部健康スポーツ学科2年
1996年9月18日生まれ(19歳)
身長 175cm  体重 75kg
出身地 ジャマイカ
出身校 東野高等学校

主な成績

2015年 織田記念 400m 3位
ワールドリレーズ 4×400m 予選(3走) 2組6着(全体17位)
アジア選手権 4×400m 3位(1走)
日本選手権 400m 予選10位
ユニバーシアード 4×400m 2位(1走)
2016年 静岡国際 400m 1位
ゴールデングランプリ川崎 400m 1位
関東インカレ 400m 1位
日本学生個人 400m 1位
日本選手権 400m 1位

自己ベスト

400m 45秒35(2016年6月日本選手権)

(2016年6月末現在)