桐生 祥秀選手

“集中力を高め、
 「自分のレース」にしたい。”

陸上・男子100m
桐生 祥秀選手
Yoshihide Kiryu

動画再生ボタン

桐生祥秀選手インタビュー

陸上を始めたころ

 自分の陸上生活を振り返ってみると、小学校の運動会では2番の時もありました。信じられないかもしれませんが、本当なんです(笑)。中学生になっても同級生に負けていましたし、中学3年生の時からグンと伸びてきた感じです。

 高校は京都の洛南高校に進んで、グラウンドが狭いということもあって、いろいろ工夫しながら練習しなければいけなかった。それが良かったと思いますね。与えられた練習をするのではなく、自分で考えることが身についたことが大きかったと思います。オリンピックに出たいと思うようになったのも高校生からです。

東洋大学に進んで

 そして高校3年の4月、織田記念陸上で10秒01を出したことでたくさんの方から注目を集めるようになり、大学を選ぶにあたっては施設や環境などを含めていろいろな話を聞いて、東洋大学に決めました。

 東洋大学に入って良かったなと思うことは、競泳の萩野公介さん(文学部4年)が先輩にいて、話をするなかで、「自分もオリンピックに行かないとな」という刺激を受けられたことです。僕もみんなに刺激を与えられるような存在にならないと、という意識は自然に芽生えてきました。

 大学生活もとても充実しています。所属する法学部には僕が興味のある講義、たとえばスポーツマネージメントについての授業もあって、幅広く学ぶことができプラスになっています。

 あと、白山キャンパスの6号館にある学食「デリ&カフェ」の食事が美味しいです!特にクリームソースのチキンは最高です。夕方に授業が終わって、みんなでデリ&カフェに行って、お腹いっぱい食事をするのが、楽しみですね。

オリンピック決定――しかし悔しいレース

 競技面では、東洋大学に入った時から大学3年生で迎えるリオデジャネイロ・オリンピックがひとつの目標でした。選考レースであった6月の日本選手権100mではアップの時から決勝が始まるまで集中していましたし、状態は良かったです。アップでは音楽を大音量で流しても、うるさいと感じなかったら、かなり集中しているということ。決勝の時は自分が集中しているのを実感できました。

 スタートも良かった。でも、30mあたりで足がつりそうになったので、あとはケガをしないように大事に走った感じです。足が攣ってからは正直、ケンブリッジさん(ドーム)、山縣さん(SEIKO)が走っていた左のレーンの方も全然見えず、それどころか周りも見えずに自分のことしか考えられなかったので、ゴールしたのも何番か分かりませんでした。走り終えてから足の状態を確認して、「大丈夫だ」とホッとしました。

 それからようやく電光掲示板を見たら、3位でゴールしていたことに気づいたんです。とにかく自分のレースが出来なかったことが悔しくて、夢に見たオリンピック代表がこうした形で決まったのが残念な気持ちはありました。

オリンピックに向けて

 代表に選ばれたわけですから、残りの日々をしっかり準備していきたいですね。リオでは日本選手権の時のように集中力を高めていき、「自分のレース」にしたい。もちろん、決勝進出を狙って、予選、準決勝と勝負をしていきます。

 どうやら世界記録を持っているウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)もオリンピックは今回で引退のようなので、一緒に走りたいと思っています。リレーでも勝負できるように、しっかりと調子を上げていき、リレーでも勝ちたいです。

 そしてその先、4年後の東京オリンピックでは「すごい勝負」が出来る選手になるのが自分の夢です。

(interviewer 生島淳 / photo 小倉和徳・飯村健司)


プロフィール

桐生祥秀選手
桐生 祥秀(きりゅう よしひで)
法学部企業法学科3年
1995年12月15日(20歳)
身長 175cm  体重 68kg
出身地 滋賀県
出身校 洛南高等学校

主な成績

2014年 セイコーGGP東京 100m 5位
関東インカレ 100m 1位
日本選手権 100m 1位
2015年 テキサスリレー 100m 1位
日本インカレ 100m 1位
布勢スプリント 100m 1位
2016年 セイコーGGP川崎 100m 4位
関東インカレ 100m 1位
布勢スプリント 100m 2位
日本学生個人 100m 1位
日本選手権 100m 3位

自己ベスト

100m 10秒01(+0.9m)
 ★日本歴代2位
2013年
10秒01(+1.8m)
 ★日本歴代2位
2016年
9秒87w(+3.3m)
 ◎追い風参考記録
2015年

(2016年6月末現在)