TIEPhとは

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TIEPhとは、Transdisciplinary Initiative for Eco-Philosophy(「エコ・フィロソフィ」学際研究イニシアティブ)の略称である。センター(Center)ではなくイニシアティブとしたのは、「エコ・フィロソフィ」という新しい分野を作り上げるための先導性を重視したからである。
 TIEPh設立のきっかけとなったのは、2005年に文部科学省科学技術振興調整費を受けたサステイナビリティ学連携研究機構(IR3S東京大学)に、東洋大学が協力機関として参画したことに始まる。サステイナビリティ学、すなわち持続的発展をめざす研究領域の確立に際し、その思想的基盤を受け持ったのがTIEPhである。
 東洋大学では、「共生」と「環境」に対する関心が高く、これまでも「国際共生社会研究センター」や「共生思想研究センター」などが活動しており、TIEPhはそれらの成果にもとづき新しいエコ・フィロソフィを確立して、サステイナビリティ学に寄与しようとしたのである。
 例えばフィリチョフ・カプラは、分析的な近代科学思想の欠陥をいくつか挙げ、統一的な東洋思想にもとづく思考の中に現状を打破するヒントを求めた。新しい研究領域を立てるのであれば、当然こうした新しい発想をとり入れる必要があるし、従来の発想を超える転換も必要となる。もちろん現在の科学技術や文明が、ヨーロッパの科学思想にもとづく精華であることはその論をまたない。ただ、従来と同じ線上を進んでも、同じ問題が繰り返されるだけで根本的な解決にはならない。したがって、これまでとは異なる東洋思想による自然観や価値観のあり方を探究し、それにもとづく環境デザインの構成を考える学際的機関としてのTIEPhが構想された。
 2010年3月をもって、科学技術振興調整費の交付は終了したが、サステイナビリティ学の重要性が無くなったわけではない。むしろこれからの活動に大きな期待がかけられている。そこでIR3Sに参画した研究機関が中心となり、社団法人サステイナビリティ・サイエンス・コンソーシアム(SSC)が設立され、活動が継続される。TIEPhもその有力メンバーとして参加し、今後もエコ・フィロソフィを展開することになる。