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Julie Matthews(ジュリー・マシューズ)氏講演会を開催しました。

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日程

2009年5月8日(金)

時間

15時~17時

場所

東洋大学白山キャンパス スカイホール(2号館16階)

司会

大島 尚(東洋大学 社会学部教授)

※同時通訳付き 

2009年5月、サンシャインコースト大学准教授のジュリー・マシューズ先生をお招きし、講演会「サステイナビリティの教育について ―オーストラリアの現状から―」を開催した。講演会は、全部で3つのパートからなり、最初のパートでは、オーストラリアの国土とオーストラリアの教育システムが紹介された。
2番目のパートでは、温暖化に伴うオーストラリアの環境の現状について報告がなされた後に、サスティナビリティの言説とその限界点が述べられた。サスティナビリティの言説は、我々の意識・態度・行動を環境に向けるものであるが、(1)今日の環境問題を引き起こした「科学」によって解決を図ろうとするものであり、根本的な解決方法を提供できていないこと、(2)ヒトを中心とした視点であるため、他の生き物との関連性が無視されているという限界があった。この限界に対して、ジャック・デリダの思想から検討がなされた。 さらには、社会心理学的視点から、規範(周囲の多くの人が行っている、もしくは是認していること)などの文脈の力を用いることで、環境に対する態度を環境配慮行動に結びつけられるであろうことが述べられた。また、教育の視点からは、これまでとは異なった新しい教育が求められていることが述べられた。
以上をふまえ、最後のパートでは、大学におけるサスティナビリティ教育の取り組みとして「エコバーシティ(ecoversity)」概念の紹介とその重要性が主張された。そもそも「エコバーシティ」とは、大学は教育に対する責任を負っているとの考えの基に、大学が組織として、サステイナビリティ教育にどのようにアプローチ、関与していけばよいのかを示したものである。具体的には、キャンパス運営(建物の工夫、エネルギーや水のリサイクル)・カリキュラムや教授法(エコリテラシー、サステイナビリティリテラシー)・研究(技術革新や価値観の提言など)・交流(地域コミュニティやビジネス界、海外との連携)などであり、それらについて詳細な説明がなされた。
講演会の最後には、質疑応答の時間が設けられ、フロアからも積極的に質問が投げかけられた。なお、オーストラリア大使館のケネス・ホー次長も参加をされ、オーストラリアと日本の国際交流教育についても積極的な提案がなされ、有意義な講演会となった。