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【campuslife】夢への出発点となった加子母木匠塾~理工学部建築学科3年竹内亘さん

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岐阜県中津川市の最北端に位置し、面積の9割以上が山林の加子母。伊勢神宮の式年遷宮にも使用されている「東濃ひのき」という質の良いひのきが生産されることで有名な、このまちで23年続く「加子母木匠塾」は、約300名の大学生が2週間滞在し、共同生活をしながら木造建築を学ぶサマースクールです。
今年も、東洋大学他8大学300名の学生が参加。加子母のさまざまな場所で制作を行いました。東洋大学から参加したのは建築学科学生30名。その棟梁を務めあげた理工学部建築学科3年竹内亘さんにお話を伺いました。

 

竹内さん
竹内亘さん(建築学科3年)

この加子母木匠塾は、東洋大学では、建築学科学生有志が集まり、自主的に活動している団体です。毎年4月に新入生の授業や茶話会などで活動を説明して、学生を募集し、先輩から受け継ぎながら続いている活動です。毎月1回現地に行くのも、現地の関係者との連絡と取りあうのも、全て学生だけでやっています。

木匠塾
 チーム全体写真

私は、友人に誘われて2年生から参加しました。2年生の時は、本工程1週間しか参加できなかったのですが、将来大工を目指しているということもあり、棟梁をやってみたいと思い立候補しました。棟梁は、制作物の設計から材発注の見積書を書いたり、2週間の本工期の間、メンバーに指示を出したり、制作のリーダー的な役割を担います。本工程の2週間を経験せず、全体を知らないままで棟梁をすることや、今回の作品について相談できる昨年棟梁を務めた先輩が卒業してしまっていていなかったということもあり、とても苦労しました。

10月に代替わりし、棟梁としての役割が始まります。3月になると、加子母からこういうものを作ってほしい、という要望があります。その中から、これを創りたいという希望をだして、大学ごとに制作物が決まり、4月から設計を始めます。そして5月から現地の工務店の方々との打ち合わせを5,6回行い、夏に向かって詳細を詰めていきます。本工程は、夏休み中の2週間(今年は8月14日から8月27日まで)で、現地に行ったらすぐに作業を始めます。しかし、事前に決めた工程も、実際には、予定通りに進まない事が多く、毎晩、幹事たちと会議をし、臨機応変に工程を変えながら進めていきます。30人で共同生活しているので、体調を崩してしまう人もいたり、疲れてしまい休憩したいと思う人もいたり、逆にもっと加工したい!という人もいたり、いろいろな人がいますが、最終日までに制作物を完成させたい気持ちもあり、棟梁としてどう動けば良いかいつも考えさせられていました。

2年生で参加したときは、同じ大学の子たちと遊んだり他大学の友人と交流していたりしたのですが、今年は、皆の裏に回り、皆がいろいろ盛り上がっている所ではなく、その陰に隠れた所で、ひたすら会議をしていたので、正直辛かった部分もあったというのが本音です。楽しいだけではないのだなという。だけど、やって良かったと思います。毎日リーダーとしての発言を求められ、工務店の方との連絡も代表してすることで責任ある仕事だと感じました。成長できた、と実感しています。棟梁という立場で参加して、制作に関する技術の習得はもちろん、苦手だった社会人の方々とのやり取りにも少しは慣れることができました。工務店の方からは、図面の書き方や建て方についても一から教えていただきました。また、自分たちの制作物は、伝統工法という釘などをあまり使わないもので、その技術も沢山身に着けることができました。

木匠塾木匠塾


今年は、マウンテンバイク倉庫を制作しました。4月にマウンテンバイク倉庫を作ると決まり、5月に制作物の計画を提出したら、当初の予定から場所が変更となり、測量からやり直しとなりました。2か月押しでスタートし、大学の試験や提出物期限などもある中、限られた大きさの中で自転車をどう入れるか、ということを考えたり、防犯するためには閉じられた空間でなければならないけれど、ディスプレイするには開かれた空間にして欲しいという要望を両立させながら、資材を考え計算したり、その場になじむようなデザインにするにはどうしたらよいかなど、ゼロから作り上げることは大変でした。大学の講義では学ばないことばかりで、自分たちで文献やネットで調べ、本当にわからないことがあれば工務店の方や先生に聞きながら本工期に向けて準備をしていきます。文献は沢山読みました。最初は10冊や20冊借りて毎日何時間もひたすら読んでいるという感じでした。大変な日々でしたが、毎日集まって一緒に設計してくれる同期や先輩方がいたから出来たのだと思います。

木匠塾木匠塾 模型
完成したマウンテンバイク倉庫と模型

今回、工程通りに竣工することができたのですが、完成した瞬間のみんなの笑顔を見ルことができたときはすごくうれしかったです。自分たちで設計して、工程表を組んで、自分たちが考えたものが出来た瞬間、辛い時もあったと思うけど2週間指示聞いてくれたみんなの笑顔、一番感動しました。この経験から色々な視点で全体を見ることの大切さや、ものづくりはそれに関わるメンバーとコミュニケーションをとることが大切であると学ぶことが出来ました。

木匠塾 組み立て途中木匠塾 組み立て途中

木匠塾 作業中  木匠塾 作業中
作業写真

木匠塾 プレーナーがけ&木材が発注通り届いたか確認作業 
プレーナーがけ&木材が発注通り届いたか確認作業

小さい頃から大工のおもちゃを使って遊ぶのが好きで、その頃からずっと自分は大工になるのだと思っていました。その夢だけは今も続いていて、大学も建築学科を選びました。幅広く建築のことを知った上で、職人になろうと思って大学に進学しました。将来は、宮大工になりたいと思っています。今回設計から関わったことで、学校では学べないことを沢山学びました。大学では机上のことが多く、大工仕事などはあまりやらないので、そういうことを経験できたことや自分はこれをしている時が一番楽しいという瞬間を実感したこと、自分のやりたいことが明確になったことは、夢への出発地点になったのではないかと思います。

自分にとって木匠塾は、自分の人生を変えてくれたものです。大学で何をしたの?と問われた時に、一番に思い出す。加子母木匠塾は自分の大学生活そのものとなりました。

木匠塾001 

木匠塾 ひとやすみ 木匠塾 ひとやすみ
皆でほっこり休憩中

(2017年10月インタビュー)

 


 

 

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