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理工学部のグローバル教育(留学レポート)

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インターンシップ・ボランティア・留学 レポート

2005年9月~2006年9月 アメリカ

東洋大学大学院 工学研究科 機械工学専攻
2006年度  卒業生
矢崎 佑介 さん

Q1.留学に掛かる費用はどれぐらいか。

 1年間にかかる費用は、私立の4年制大学の場合は学費、寮・食費が約13,000~30,000ドル、州立大学の場合では約10,000~22,000ドルです。だだし、これは9月入学の場合は9月~翌年5月までに必要なもので、夏・冬休みの経費や、年間を通じての小遣いは別となります。 1年間の費用は日本で生活し、学校に通っているときとほとんど変わりませんが、異国に住むためには細かいことにまでお金が掛かってしまいます。ですから、親の協力がかなり必要であると思います。

Q2.なぜ留学しようと考えたのか。

 留学しようと考え出したのは、大学に入学してからすぐで、そのきっかけは私の姉にありました。私の姉は高校時代に交換留学生として1年間アメリカに行き、語学能力はもちろんのこと、人間として大きく成長して戻ってきました。姉の留学中の細かい話はよく分かりませんが、帰国してからも外国にいる友達と電話で話をしたり、メール交換をしていたり、日本に住んでいる外国人とも、留学をきっかけに多くの交流をもっている姿をよく見かけていました。今では、その高校での留学経験により、英語を活用して仕事を行なっています。そんな姉の姿を見て、「留学することでその人の生活は結構変化するもの」だと感じていました。僕の場合、留学を考えてから実行するまでは4年間ほどの月日がかかってしまいました。その理由として、工学部であることから実験などの授業も多くあり、なかなかそれらを振り切ってまで留学を決意できなかったこと。もう一つの理由は、昔からの夢であった教員免許の取得を中断したくはなかったということでした。結局は学部時代での留学はあきらめ、大学院に進学してから休学し留学を行ないました。今その事を思い出してみると、なぜもっと早くに色々な事を振り切ってまでも決断できなかったのかと感じますが、それは留学した結果始めて気づいた事で、日本と違う地で何が起こるかもわからないところで生活することに少し恐れていたというのもあったのかもしれません。留学のきっかけは姉であったことは確かですが、自分の中でも、将来の働き方として、「こんな働き方がしたい」という大きな思いや理想もありました。その思いとは、工学とデザインを融合させたような仕事がしたいという思いでした。昔から絵を描くことがすごく好きだったので、好きな事や時間を忘れてまでできることをやりながら語学の勉強もできれば、将来にやりたい理想の仕事に就くために必要不可欠であることも含めてうまく吸収できると考えたので留学を決意しました。

Q3.留学中に学んだこと。

 大学では一度はやってみたかったグラフィックデザインを専攻しました。日本では大学院生の私ですが、アメリカでは大学一年生として入学し、20未満の学生と一緒に授業を受け、生活していました。グラフィックデザインという専攻ではどのような授業をするのかというと、PhotoshopやIllustratorというソフトを使用して、レターセット、広告、ロゴなどのデザインを何もない状態から作り上げることや、色とはどういうものか、色から感じるものは何かなどを扱ったColor theoryやデッサンの授業であるDrawing、そして平面から立体のものまでを作り上げる2&3 Dimensional Design などの授業がありました。正直、最初の半年は良く分からない状態で、他の生徒が行なっている事を真似て授業を受けていました。そして、授業の最後に次に何をやるべきなのかを先生に再確認してから次回の授業に臨むという繰り返しでした。授業の形式ですが、日本の大学とは違い、一週間に同じ授業がほとんどの科目で2回あり、授業時間も約2時間から3時間ほどでした。グラフィックデザイン専攻ということもあり、授業中は手作業をしている時間も多かったのですが、先生が一方的に話をするという日本の講義とは異なり、先生が生徒の意見や考えを常に聞きながら「生徒の想像力や発想力を引き出すような授業」を行なっていました。また、どんな生徒の意見や考え方でさえも尊重する授業雰囲気であったことも非常に印象的でした。また、私の場合は語学力が全くなかったことから、生活面でも多くのことを学びました。私が留学した大学ではほとんどの学生は寮に入り、共同生活を行なうのですが、留学してから約半年間は自分の思いをうまく伝えることさえも難しい状態でした。 その中でも非常に印象的だったのは、中学・高校で学んできた英語が全く通用しないこと。これには本当に驚きました。人に何かを伝えるとき、たとえ自分が話す英文の文法が正しくても、そのときの発音方法が違えば、相手には何も伝わりません。それどころか、相手が忍耐強くない人であれば「私、あなたの言っていることが分からないから」と相手にもされない状況がよくあります。日本で英語を勉強しているとき、その大半の目的として「テストに出るから」という人が多いと思いますが、テストでは話すという事よりも、読み書きがどれだけできるかを気にして勉強を行っているため、生きた英語がまったく身についいないということをそのときに初めて実感しました。

Q4.留学中に苦しかった事、そして楽しかったこと。

 留学中に苦しかったことは山ほどありますが、その中でも最も苦しかったことは、大学内にいる日本人とどれだけ距離をとって、アメリカ人と1分でも1秒でも多くの時間を共有することを実行し、自分の意思を最後まで貫き通すかということでした。誰もが留学する前に、日本語を一切話さないとか、日本人とは一緒にいないという目標を掲げて留学先に勢い良く出発したとしても、頼れる人がいないことや極度の寂しさ、そして自分という存在を周りに気づかせる事ができないため、自然に同じ国から来た人同士でいつも一緒にいるという結果になってしまうのが悲しい現状です。すべての人がそうなるのかとはいえませんが、私が留学した先では、大半の人がそのような状態でした。しかし、私は1年間という期限つきで留学をし、将来の働き方の理想もかなり固まった状態で留学を決意しましたので、いくら頼りにする人がその場にいなかったとしても、そして自分が辛い思いや寂しい思いをしたとしても、日本人と一緒になってその状態を回避するということは正しい方法ではなく逃げであり、必ず後悔すると考えたので意地でもアメリカ人と時間を共にすることに集中しました。その第一歩として行なった事が、自分の存在をみんなにわかってもらおうと、毎日のように寮の中を歩き回ってはドアが開いている部屋に勝手に入り、とりあえず何を言っているかわからないけれど、笑ってコミュニケーションをとることを半年続けました。その効果はすぐには現れませんでしたが、徐々に名前を覚えてもらい、そしてすれ違うたびに挨拶をしてくれるようになり、最後には、部屋にまで遊びに来てくれるようにまでなりました。留学して最初の半年間に、自分への甘えを一切断ち切り、自分が信じたことを実行し続けたことで、留学の後半は多くのアメリカ人の友達にも恵まれ、その学校にいるどの日本人よりも多くの時間をアメリカ人と過ごしている環境が自然に自分の周りにありました。最初の半年間は辛いことも多くありましたが、後半に味わった、その瞬間でしか経験する事ができない貴重な時間や仲間たわいもない話、そして旅行など楽しい経験もする事ができました。そんな生活ができていたからこそ、留学を終えて仲間との距離ができた今でも、メール交換や日本に訪問してきてくれるなど、頑張ったからこそ得られた、以前には行なう事ができなかったことが今の生活でできるようになったと言えます。そして何よりそんな仲間が私の周りにいたからこそ、私の英語力の向上や異国での生活ができ、留学が成功したのだと確信しています。

Q5.留学経験と就職活動について。

 辛い経験や楽しい経験、そして自分自身を見つめ直せた留学経験は就職活動を行なうにあたっても大きな手助けになりました。その手助けとは、1年間全く環境の異なる国で生活したことで、今まで良く分からなかった自分という人間の強い部分と弱い部分がはっきりしました。その結果、エントリーシートや面接で自分をアピールするときはすごくやりやすかったですし、留学したことをただ主張するのではなく、留学で困難にぶつかったときに自分は何を考え行動したかという、経験を踏まえた話を偽りなく伝えることができました。私の場合はみんなが驚くようなユニークで斬新な夢のあるデザインができる商品を技術者として開発したいという狭い職種を希望していたので、いくら自分の思いを伝えたとしても、最後まで残っていくことは非常に難しく、就職活動でも辛い時期がありましたが、その前に行なった留学経験があったからこそ、耐えることができた。そして、自分の「こだわり」をもってやりたい仕事をしたいという思いを貫きとおしたからこそ、自分の夢を叶えることができるような企業に就職することができました。何かをやっても後悔はつき物であるならば、自分が正しいと思ったことをとことんやってその後に感じる後悔を少しでも減らせたらよいのではと思っています。それが成功に近づく近道であると私は考えます。また、大学での英語の授業も毎日繰り返し学習することで、確実に自分の力となり、使える英語となりますので頑張ってもらいたいと思います。

 

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