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【RDS WWP インタビュー】韓国での交換留学を終えて

English (TOYO Global RDS)

【RDS WWP インタビュー】
韓国での交換留学を終えて

今回インタビューを行ったのは、昨年(2015年)12月末に韓国での交換留学から帰国したお二方。国際地域学部国際地域学科3年の武田緑さんと、同じく国際地域学科3年の黒川紗良さんです。お二人とも、韓国に留学したきっかけは趣味のK-POPだったそうですが、留学を終えてどのような変化があったのでしょうか。今回は私、冨田真帆(国際地域学科1年)が、お二人の留学の経緯や現地での生活について迫りました。

きっかけは、K-POP。だけど...

RDS WWP冨田: まず、どの大学にどのくらいの期間留学していたのか、教えてください。

武田さん: 私は、ソウルにある建国大学に昨年の2月末から12月末まで、10カ月間留学していました。敷地が広くて、敷地内に大きな池があります。学生街なので何でもそろっていて便利でした。

黒川さん: 私は、成均館(ソンギュンガン)大学という大学に、同じく10カ月間留学していました。成均館大学は600年以上の歴史があり、韓国で一番古い大学と言われています。冬のソナタで有名なペヨンジュンさんも通っていた学校です。

冨田: 留学しようと思ったきっかけは何だったんですか。

武田さん: きっかけは...中3のころから趣味でK-POPが好きだったので、アイドルが話している言葉や文化を知りたい、というのが元々の理由でしたね。(笑)あとは、第二外国語で韓国語を取っていて勉強していたので、語学力を伸ばしたいと思って留学することにしました。

黒川さん: 私も、大前提にはK-POPが好きで、韓国の文化を知りたいという気持ちがありました。でも留学自体をしようと決意したのは、これまでの自分を打破するためでした。大学2年間を振り返ってみると、中身のない学生生活を送って来たような気がして。環境を変えたくて、だったら自分の好きな国に行こう、と思いました。

冨田: では、実際に留学を決意したのはいつだったんですか。

武田さん: 実は締め切りの一週間前だったんです。留学願望みたいなものは一年生のころからあったんですが、実際に留学することを考えると不安が多くて、ずっと決断できずにいました。正直韓国語の勉強だけなら日本でもできるので、語学力を伸ばしたいだけなら行かなくても良いんじゃないかな、って。でも、ゼミの先生や友達の後押しもあり、私自身どうせなら大学1年間好きなことをやりたいと思ったので、やっぱり留学しようと決意しました。

黒川さん: 私は、自分が留学するちょうど1年前でした。その頃留学に出発した、私たちの一つ前の代に友達がいて、それを見てとても刺激を受けたんです。

冨田: 選考はどのように行われたんですか。

武田さん: 第3希望まで出して、希望者が多い大学は面接や学力を見て選考されました。都心に近い大学は特に人気が高かったですね。私が留学した建国大学もその一つです。

冨田: 出発するまでに、韓国語の勉強はどのくらいしましたか。

武田さん: 週1回の韓国語の授業と、主に単語帳を使って勉強していました。あとは、TOPIKという韓国語の検定を受けました。春休みに入ってから直前までは、割と時間があったので、リスニングの勉強もやったりしました。

黒川さん: 私も授業の復習と、ハングル検定の初級は取りました。でもハングル検定の初級は日常会話にも達しない程度なので、実際留学してしばらくはほとんど話せませんでした。

冨田: そうなんですね。その状態で留学して、現地では大丈夫でしたか。

黒川さん: なんとか...。(笑)

武田さん: 私たちの一つ前の代で留学した友達もそんなに韓国語ができたわけではなかったので、ペラペラじゃないと留学できない、みたいなのはそんなになかったと思います。

大学での授業

RDS WWP冨田: では、現地での授業について教えてください。

武田さん: 私たちが主に通っていたのは、「語学堂」と呼ばれている大学付属の語学学校でした。私の学校は、授業は朝の9時から12時50分まで、50分授業で4コマ。午後は、初めのうちはカフェなどでずっと勉強していましたが、慣れてきたら友達と遊んだりもしました。あとは週に1回、大学で留学生向けの韓国語の授業があったので、それにも参加しましたね。4学期制なのですが、前半はそんな感じでした。
後半は、韓国語もそれなりに身についてきたので、初めに大学の授業をいくつか見学してみたんです。だけど、もともと留学した学部が国際地域とは全く違う学部だったし、専門用語も多かったので正直難しくて。なので、日本の古典を学ぶ授業を週に2回、取りました。これなら日本人の私にも分かりやすいし、生徒に日本を好きな子もちょこちょこいたのでいいかな、って。
各学期末には修了式があって、6級の最後の修了式では修了式用の服を着て、壇上に上がって帽子を投げました。

黒川さん: 私の大学は1学期が2カ月で、それが6学期まで。つまり、まとまった休みがないんです。金曜日に1学期が終わって、土日をはさんで月曜日から2学期が始まる、って感じでした。成均館大学の授業の一番の特徴が、この詰込み型の授業なんです。語学堂のクラスは1~6級までレベル別に分かれていて、だんだんクラスが上がっていくんですけど、成均館大学ではそれを1年間で終わらせることができるんです。でも、私はそういう大学だってことを知らないまま留学してしまって...すごく大変でした。(笑)だからというのもあって、普通は2級のクラスから始める子が多いんですけど、私は読み書きレベルの1級から始めました。最終的には5級まで取りました。
授業は9時から15時までで、課題も多かったので、18時くらいまで学校にいることが多かったですね。

武田さん: 宿題は多かったですね。授業の予習復習と、授業中週に何回か復習テストや発音テスト、あとは発表があったので、その準備もありました。トータルで、1日平均4時間くらいは勉強していました。

RDS WWP黒川さん: 私の大学は6学期制なので、中間テストをしたら翌月にまたすぐ期末テストって感じで、毎月進級がかかったテストがあって。それが本当に大変でした。日本人だから頑張らなきゃ、っていうプレッシャーがずっとありましたね。毎回成績優秀者の発表があるんですけど、みんな日本人だったので、先生からも日本人は勉強ができる、という風に思われていたし。あと、作文とプレゼンの宿題も大変でした。

武田さん: 私のところもプレゼンの授業がありました。プレゼンをしたあと、自分が司会者になってその内容についてみんなで話し合うって感じです。それを50分間すべて韓国語で自分で行わなければならなかったので、ハードでしたね。クラスが上がるにつれて、そういった授業が多くなりました。

冨田: お2人ともたくさん勉強したんですね!

武田さん: いやいや。でも、ただ勉強するだけじゃなくて、実際に外に出て話すのが一番身につくと思います。もちろん、勉強だけでも身につきますけどね。私も、半年たったころにはだいたいは理解できるようになりました。

黒川さん: 大学の授業も見学しましたが、まず生徒のやる気が日本と全然違いますね。みんなどんどん発言するし、グループ発表のときはすぐにLINEのグループを作って、そこで自分の意見をバンバン言っているみたいです。

現地での生活

冨田: 友達はどうやって作りましたか。

武田さん: クラスが一緒の子と友達になるんですけど、初めのうちはまだお互い上手く話せなかったので、あまり積極的にはいけませんでした。同じクラスでも年齢がバラバラだし、何を話せばいいか分からなくて気まずくなってしまうことが多かったです。でもその中でも日本が好きな子とかK-POPが好きな子がいたので、そこから徐々に仲良くなれました。クラスは、8~9割が中国人で、あとは香港、シンガポールなどのアジア系で、ヨーロッパ人はほとんどいなかったです。韓国人の友達はあんまりできませんでしたね。

黒川さん: 私もほとんどが中国人で、あとはマレーシア、台湾とか。私は読み書きレベルの1級から始めたので、周りも全然話せなかったんです。だからこそ、変にガードを張ったりせず、みんなで頑張って分かり合おうとする気持ちが大きかった気がします。1級が一番友達が作りやすかったですね。
あと、私はなるべく日本人の子とは一緒にいないで、他の国の子と話すことを心がけていました。

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武田さん: 私は日本人の子といることも多かったです。1人じゃ無理でも、複数人でなら他のグループの子たちにも話しかけられるし、そこで友達の輪も広がるし。どこの国に行っても、日本人と一緒にいちゃいけないっていう考え方じゃなくて、仲良くするけど仲良くしすぎないことが大切だと思います。同じ日本人同士だからこそ分かり合えることもあるし、日本に帰ってきてもつながりを持てますしね。

冨田: 適度な距離感は大切ということですね。放課後や休日は何をしていましたか。

黒川さん: 授業に疲れちゃって、寮に引きこもっていたことも多かったです。(笑)でも、みんなでカフェで勉強したりとか、大学の近くにご飯を食べに行ったりとかですかね。大学のあったソウルは韓国でも有名な繁華街だし、大学の周りは学生街だったので、生活するのには全然困りませんでした。

武田さん: 私も初めのうちは、語学堂とカフェを行き来する生活でした。慣れてきたら、休日は観光をしたり、趣味のK-POPを見に行ったりもしました。大学の敷地内に寮があったので、通学もすごく楽でした。

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冨田: 実際に韓国で生活してみて、驚いたりや文化の違いを感じたことはありましたか。

武田さん: 街の雰囲気とか、日本とすごく似てるんですよ。看板の文字を変えればもう日本、ってくらい。だからこそ、街中でも日本人の自分だけ浮いてる気がしてました。他の人を見てても、服とかメイクとかを見るとすぐ「あ、この人日本人だな」って分かるんです。似ているのに何かが違う辛さみたいなものがありました。

黒川さん: 雰囲気が日本と似てる分、性格が日本人とはちょっと違うなと感じました。しゃべり方や表情が強いというか。きっと向こうは普通に話してるだけなんですけど、怒ってるのかなとか思ったり、少し怖く感じてしまいました。勝手に深読みしてしまっていましたね。あと、自分の気持ちをストレートに表す人が多いです。

武田さん: そうですね。私も、自分の話を聞いててつまらないのかなとか、相手を気にしすぎてしまうことが多かったです。これも日本人特有の性格だと思います。

黒川さん: 日本にいるとあまり意識しないですけど、韓国に来てみて「自分、すごく日本人だな」っていうのを実感しましたね。だから、考えすぎず気軽に接するのが一番良いと思います。

留学を終えて

冨田: 留学を終えた今、思うことや心境の変化はありますか。

武田さん: 初めて親元を離れて生活したので、まず親のありがたみをすごく実感しました。精神面では、色々大変なことはあったけどそれを乗り越える力がついたかなと思います。あと、新しいことに挑戦するときに、怖気づかないで「やってみよう」って少しは前向きに考えられるようになった気がしますね。

黒川さん: 私は、人に頼ることの大切さを実感しました。私は逆に、東京でずっと一人暮らしをしていて、性格的にも自分1人で何でもやってしまうタイプだったんです。だけど、韓国に来てから友達や先生にたくさん相談に乗ってもらったし、乗ってもらわないとやっていけませんでしたね。そこで、「頼ることも必要なんだな」と感じました。

武田さん: 私も、家族に話すと心配をかけてしまうと思ったので、日本にいる大学の友達によく電話で相談しました。今までは、大学の友達にはそんなに辛いことを話したりしなかったんですけど、このとき初めて電話越しに号泣しましたね。

黒川さん: 私も、本当初めて友達の前で泣きました。現地の友達にも、日本にいる友達にもすごく助けられましたね。

冨田: 3年生なのでこれから就職活動が始まると思うのですが、就職についてはどのように考えていますか。

武田さん: やっぱり、韓国語を勉強してきてこれからも使っていきたいと思っているので、韓国語を生かせる仕事ができればいいかなと思っています。少しでも韓国語や韓国につながりのある企業に携われたら、と今のところは考えています。実際に留学したからこそ分かることもあると思うので、学生の留学をサポートする仕事とかも視野に入れています。就職に限らず、東洋大学の学生にも、自分の経験を話したり相談に乗ってあげられる機会が作れたらいいですね。

黒川さん: 私はまだ、具体的なことは全然考えられていないです。でも、せっかく1年間頑張って韓国語を勉強したので、何かしら韓国に携われる仕事をしていきたいですね。

迷っているなら、「行け」!

冨田: 最後に、これから韓国に留学したいと思っている学生にメッセージをお願いします。

黒川さん: 韓国に留学するかもし迷っているのであれば、絶対行くべきだと思います。私自身ほとんど韓国語が話せない状態で行ったけど何とかなったんだから、誰でも行けるよ!って。(笑)辛いこともあるけど、日本からものすごい離れているわけじゃないし、「好き」っていう気持ちがあれば乗り越えられると思います。

武田さん: きっと逃げ出したくなることや失敗することもあると思うけど、それ以上に気づかされることや学ぶことがたくさんあります。行くこと自体が、自分を成長させてくれる第一歩だと思います。だから、迷っているのなら絶対に行った方がいいですよ。
でも、だからといって無理に長期で行かなくてもいいとは思います。3ヶ月くらいあれば言っていることは大体理解できるようになるし、そういった意味では気軽に留学できる国なんじゃないかな。自分に合った方法で勉強するのが一番だと思います。
あと言えることは、日本での大学の授業もしっかり受けておいた方がいいです。留学に向けての勉強ばかりに目が行って、授業をおろそかにしていると、選考のときに響くこともあります。やっぱり大学の勉強が学生生活の基本だと思うので、これから留学する皆さんには頑張ってほしいですね。

冨田: たくさんのお話、ありがとうございました!

[インタビューを終えて]

今回のインタビューでは、お二人から具体的な経験談をたくさん聞くことができたので、留学の大変さ、楽しさがどちらもひしひしと伝わってきました。辛いこともたくさんあったということがよく分かりました。それでも印象的だったのは、お二人が口をそろえて言った「迷っているなら、行くべき」という強い言葉。留学することの価値を改めて実感することができた、そんなインタビューになりました。

RDS WWP

 

RDS WWPRDS Web ライタープログラムの略称です。


取材・構成: 冨田真帆(国際地域学科1年)
編集: 久松佳彰(国際地域学部教員)