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〔留学だより〕アメリカ・フロストバーグ州立大学(トビタテ第1期派遣留学生)

English (TOYO Global RDS)

フロストバーグ州立大学(米国)に留学中

田村彩紀さん(国際地域学科3年)

自然豊かな町、フロストバーグ

フロストバーグ州立大学(米国)に留学中 フロストバーグ州立大学(米国)に留学中

私は現在、米国東部のメリーランド州北西部にあるフロストバーグ州立大学に留学しています。東洋大学の長期交換留学制度の内の1つISEPを利用して、昨年の8月からこちらの大学におります。

大学のキャンパスは山のふもとに位置しており、周囲は広大な自然で溢れています。また、学生の数も5,500人ほどと小規模な大学であり、大都会である東京で育ってきた私にとって、これまでとは180度異なる環境ではありますが、毎日楽しく充実した生活を送っています。

印象に残っている授業

第1セメスターでは4科目12単位を履修しました。その中でも特に印象に残っている2つの科目をご紹介したいと思います。

印象に残っている授業 その1 : Freshman Composition

この科目は1年生向けの英語のライティングの授業です。いわゆるESL (English as a second language)の科目が私の大学にはなかったことと、少し英語力に不安があったため、この授業を取りました。留学前には、国際地域学部の特徴の1つであるコンファレンスライティングを利用したり、英語で開講されている授業を取ったりしていたのですが、授業が始まったばかりの頃はエッセイの課題にとても苦労していました。Thesis(エッセイの論点)の重要性や1パラグラフ1トピックという形式を頭では理解していても、実際に書くとなると上手く整理することができず、長い時間をかけてエッセイを完成させていました。ですが、3ヶ月半授業を受けたことで英語で文章を書くことに対して抵抗がなくなり、ライティングのスピードも上がったと思います。アメリカでの授業の多くでライティングの課題が出されるので、この授業でライティングの基礎を身につけることができてよかったです。

この授業には生徒が約15人参加していましたが、そのうち留学生は私を含め3人で、現地の学生が多くいました。授業内では、お互いにエッセイのドラフトを添削し合ったり、エッセイで取り扱っているトピックについてディスカッションをしたりと、単なるライティングの授業に留まらず幅広く学ぶことができました。特に、現地の学生の文章を添削していて「トピックに対して、こういった見方もあるのか!」と感心したり、中には1文1文がとても長く、要点を掴むのが大変だなと感じるエッセイを書く学生もいたりと、とても参考になりました。1年生のためのライティングのクラスということもあり、現地学生の中には英語があまり得意でない学生もいたようです。留学生の私にとって、英語が母国語の学生と共に英語の授業を受けるのは、とても貴重な経験でした。

何よりも、この授業を通じて現地の学生ととても仲良くなれました。授業後に夜ご飯をカフェテリアで一緒に食べたり、留学生のいる寮に遊びに来てもらったり、週末の休みを利用して家にお邪魔させていただいたりと楽しい時間を過ごすことができました。

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印象に残っている授業 その2 : Economics of Developing countries

私が在籍している国際地域学部の学生の中には、途上国、貧困、開発などといったキーワードに関連することに興味を持っている人がたくさんいます。私もそのうちの1人で、この”Economics of Developing Countries(開発経済学)”という授業は留学前から取りたかった授業でした。クラスは私を含め学生8人ととても小さかったこともあり、とてもアットホームなクラスでした。“Development とGrowthの違いとは何か”という大きなテーマを背景におき、人間開発指数(Human Development Index: HDI)、GINI係数といった指標を使い経済学の面から貧困や開発に関する問題を議論、分析しました。例えば、“T-shirt Travel”というアフリカのザンビアの古着ビジネス(アメリカ等の先進国から古着を買い取り、ザンビアの人々が売り買いをするビジネス)の映画を授業の中で取り扱いました。一見するとこのビジネスは古着の再利用にもなり、物資の不足しているザンビアにとっては商材が安く手に入りとてもいいアイデア!と感じられます。しかし、ビジネスとしては成り立っているものの、多くのザンビアに住む若者が家計を支えるために学校を辞め、古着を売る仕事を始めてしまったり、ザンビアの人たちが安い古着ばかり買ってしまったため古着ではない服が売れなくなってしまったりと、決して良いことばかりではないのです。その他にも、ハイチとドミニカ共和国における労働問題やエボラ出血熱によるカカオの値段の高騰などなど、あらゆる問題を経済学で用いる指標やグラフを使い、議論、分析をしました。途上国における貧困や開発の課題は解決策がすぐに見つかるものではありません。しかし、1つの側面から見るのではなく、さまざまな側面から課題を見ていくことが大切なのだとこの授業を通して気づかされました。

経済学におけるアカデミックなライティング力もこの授業でだいぶ身に付いたと感じています。毎回の課題では最低2,3回先生の研究室に行き、私が「ここがあまり理解できない」と言うと、ヒントをくださったり丁寧に説明してくださいました。文法的なことはあまり指摘されず(あとから課題を見返すと、自分で間違いをいくつか見つけたりしました)、外国人である私にとってあまり馴染みのない英語の細かなニュアンスを教えてくださったりと、全てが勉強になりました。1,2年生のときに経済学を勉強してきたことや、留学前に経済学の数学をやっていたこともあり、苦労しながらも理解すれば1番楽しかったと感じる、とても充実した授業でした。

留学支援制度トビタテ!での活動、そして米国留学後の目標

フロストバーグ州立大学(米国)に留学中私は、官民共同海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム~(以下:トビタテ)から奨学金を頂いて、現在、留学することができています。トビタテでは、自分のオリジナルな名刺を作り、海外で出会った人に渡していく『日本発信プロジェクト』という活動があります。私は名刺を渡すことはもちろん、その際に日本に対しての簡単なメッセージを小さなホワイトボードに書いてもらうようお願いしています。そして、それを手に持ってもらい写真を撮って記録として残しています。第1セメスターでは、なかなか忙しかったこともあり、あまり多くの人にお願いすることができませんでした。今学期は週末などの空いた時間を見つけて、友人や大学にいる人たちに手伝っていただけるようお願いしたいと思います。

アメリカでの交換留学期間終了後、私は中南米のホンジュラスで無給インターンシップを3ヶ月間行う予定です。学業と並行しながら、インターンシップに向けてスペイン語(ホンジュラスはスペイン語圏です)の語学力向上とインターン先での自分の役割は何なのか、何ができるのか煮詰めていきたいと思います。留学を通して学んだことやその他の経験をどのように生かしていくのか、少しずつ考えていくつもりです。

トビタテ! 留学JAPAN 日本代表プログラム

壮大な1ヶ月の旅~カリフォルニア・メキシコシティ・テキサス~

第1セメスター終了後、1ヶ月ほどの長期休暇がありました。せっかくアメリカに留学しているのだから、是非色々な場所を訪れてみたい!そんな思いから冬休みの壮大な旅が始まったのです。カリフォルニア3都市、メキシコシティ、テキサス2都市の計6つの都市に行きました。私の留学している地域とはまた違った魅力が溢れる、素敵な都市ばかりでした。

この旅では、様々な都市を訪れたことで、それぞれの都市の良さや欠点を客観的に見ることができたと感じています。例えば、ロサンゼルス(カリフォルニア州)は経済的に豊かな人たちが多く暮らしている都市の1つであり、ここに住む人たちの殆どは車を持っています。交通移動の手段としてローカルバスもあるのですが、利用している人はあまりいません。ロサンゼルスは華やかな都市である一方で、貧富の差が激しい都市でもあります。観光客も沢山いますが、殆どの人がレンタカーを借りるため、バスの利用客の多くは、お年寄りの方、ホームレスの人たち、小さい子どもを持つ女性の方でした。同じ都市の中で、こんなにも格差があるのかと、とてもショックを受けました。『百聞は一見に如かず』と言われるように、行ってみなければわからない、そんな“現実”がロサンゼルスに限らず、すべての都市にありました。

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新たな視点で見る日本、そしてアメリカ

皆さんは海外にいる方々が日本のことをどのくらい知っていると思いますか?アメリカ東部の留学先にいる多くの人たちにとって日本はあまり馴染みのない国なのでは、と留学前の私は思っていました。しかし、彼らは驚くほど日本について知っていたのです。日本の“Made in Japan”はブランドのように外国人から人気があります。自己紹介で日本出身というと、「I love Japanese food!」「My car is TOYOTA!」と目をキラキラさせて私に話してくれます。また、現地の学生だけでなく中国や台湾出身の学生からは日本製のもの特に化粧品類が人気で、多くの友人が使っているのを目にし、とても驚きました。多少値段が高くても質の高い日本製のものを使いたいという友達の話を聞いたときは、ありがとうという気持ちと、日本のものが国境を越えて人気があるということを改めて嬉しく感じました。

フロストバーグ州立大学(米国)に留学中皆さんは、アメリカに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?私は、アメリカに対して世界一Diversity(多様性)のある国というイメージを持っていました。異なる価値観や考え方をもつ人々が同じ空間を共有している、そんなイメージでした。アメリカには、同じアメリカ人でもアフリカ系の人もいればヨーロッパ系の人もいます。見た目はアジア人のようで、実は生粋のアメリカ人であったりもします。単に“アメリカ人”というくくりでも、異なるバックグラウンドを持った人たちが本当にたくさんいて、とても興味深いです。一方で、アメリカならではの閉鎖的な側面もあります。特に、私の大学内ですと、メリーランド州から出たことがないという学生もいて、興味があっても、なかなか外(ほかの州や国)を彼ら自身が経験して知るという機会が少ないのかなと感じました。アメリカは地理的にとても大きな国ですし、州は英語でstateといわれるくらい、それぞれの州が別々の国のように感じます。税金制度や法律も州ごとで違うのでなおさらです。また、アメリカは政治的にも経済的にも影響力の大きな国であるため、なかなか他の国の状況が見えにくいという点も、閉鎖的に感じることと関係があるのかもしれません。

このように日本にいたときとは違った視点で日本、そしてアメリカをみることができています。日本を離れたからこそ知る日本の良さやアメリカに留学したからこそ気づくことができたアメリカの本当の姿を、身をもって体験しています。

おわりに

フロストバーグ州立大学(米国)に留学中ここまでお読み下さりありがとうございました。ここに書いたことは、私が留学を通して経験し、感じ、気づいたことのごく一部です。小さいことから大きなことまで、毎日が発見の連続です。これこそが留学の醍醐味ではないでしょうか。

留学生活も残すところあと4ヶ月となりました。これまで私の留学生活を支えてくださった先生方、友人、そして家族への感謝の気持ちを忘れず、限られた時間を大切にしながら日々精進していきたいと思います。

国際地域学科3年 田村彩紀
(留学期間:2014年8月~2015年5月 フロストバーグ州立大学)



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