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〔留学だより〕アメリカ・カリフォルニア州立大学モントレーベイ校

English (TOYO Global RDS)

カリフォルニア州立大学モントレーベイ校(アメリカ)に留学中

岩崎江里さん(国際地域学科2年)

カリフォルニア州立大学モントレーベイ校について

カリフォルニア州立大学モントレーベイ校

私はアメリカにある州立大学モントレーベイ校(以下CSUMB)で2014年8月から2015年5月末までの期間で交換留学中です。CSUMBはカリフォルニア州サンフランシスコから車で南に約2時間の海沿いにある学校で、時間のある時には美しいビーチで過ごすことができます。

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気候は、昼は太陽の日差しで暖かく、時には暑いくらいで、夜になると冷え込んで今の時期はコートが必要なくらいです。生徒数は約5000人で、秋学期には約200人の留学生がいたと聞きました。留学生はドイツ人・日本人が多く、その他にも韓国・イギリス・ブラジル・スイスなどの国々から来ています。キャンパスはとても広く、学生は皆それぞれの生活をのびのびと楽しんでいます。自然が豊かで、リスやタヌキ、狐などを見かけたりもします。

授業紹介:Far East Explorer

私は秋学期にはアカデミックの授業2つ、ESLの授業1つと、音楽の授業を2つ履修していました。その中でも特に興味深かったのは”Far East Explorer” という授業です。この授業では、観光についての基本的な知識や観光の利点・欠点などを学んだり、他文化への関心を広げたりするための授業でした。この授業を履修する前は、私は観光について、悪影響や悪い点はほとんどないと思っていました。しかし見方によっては、観光には利点以上の欠点があるのではないかと、授業を受けるうちに思うようになりました。以前は、先進国から途上国への観光客の増加は経済効果もあり、文化交流にもなるため、良いことだと単純に考えていました。しかし実際には、観光客を呼ぶことで、現地の人々が自分達の伝統的な文化を、観光客をより惹きつけやすいものに変えてしまったり(英語でstaged authenticity)、自分たちの伝統を、観光客を呼ぶための商品として見るようになったりしてしまい、伝統に対する価値観が変わってしまう、という見方を学びました。これを聞いて、ショックを受けると同時に、難しい問題だと思いました。お金や便利な生活を求めるか、それとも自分たちの伝統を守っていくか、選ぶのは当事者達だと思います。しかし、実際に彼らが生き方の選択をする上で十分な知識を手に入れる機会があるのかと思うと疑問です。また、途上国には多くの観光客が先進国から行きますが、ほとんどの観光による利益は地元のものにはならないように私は感じています。例えば、お土産を買うにしても、現地の人が作ったものを買う人よりも、大量生産され、どこからか仕入れられたお菓子やTシャツなどを買ったりした場合、あまり地元に利益が還元されない場合が多いのではないでしょうか。

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アメリカでの学習

アメリカの授業のスタイルは、日本と全く違っています。日本では講義を聞きノートを取る受動的な授業が多いですが、アメリカでは、教授に教わるというより、自分達で答えを出していくことが多いです。日本の大学の授業は教授が当該分野における知識を与えてくれることが中心の授業ですが、アメリカの授業では、まず基礎知識を教え、その後グループで話し合い、意見を出していく、という流れで授業が行われます。グループディスカッションでは、他人の意見を聞き、それに対する意見を返したり、自分から意見を出したりと常に頭を働かせなくてはならず、最初は少し大変でしたし、クラス全体の前で話す時は緊張しました。でも繰り返すうちにだんだんと慣れていきました(今でも緊張しないわけではありませんが)。それに何より、ディスカッションを行うことで授業内容について自分で深く考えることができ、ディスカッション内容が強く頭の中に残り、結果として授業で勉強した内容が良く身についたという実感があります。

また、私が秋学期に履修した“Japanese Mind” と、”Far East Explorer” という授業では10枚以上のファイナルペーパーを書くという課題があり、授業内ではパワーポイントを使ってファイナルペーパーを発表しました。日本語でさえ書いたことのない10ページのペーパーを英語で二つも同じ時期に書くなんて信じられないことでしたが、どうにか終える事が出来ました。知識も英語力もまだまだ不十分な私にとってそれは簡単なことではありませんでした。時間のある時には図書館にこもり、とにかくたくさんの文献を読み、自分の意見をまとめ、ペーパーを書きました。ファイナルペーパーの提出期限の一週間前は毎朝4時まで図書館で課題をやり、朝のバスで帰る、という生活でした。しかし、今までと違ったタイプの勉強をすることができた気がします。そこまで深く、いろいろなことを考え調べてペーパーを書いたことは今までありませんでした。留学前は勉強中すぐ眠くなってしまっていたのですが、こちらの学校でペーパーを書いているときは、色々な事を考えて頭が混乱することがあっても考えるのが楽しく、辛いと感じることはありませんでした。むしろ大変さを楽しんでいた、といってもよいくらいです。

私はどちらかというとじっくり時間をかけて取り組む性格ですが、私の周囲のアメリカ人は効率よくスピーディーに課題をこなすので、私ほど時間をかける人はあまりいなかったかもしれません。それでも、どの学生も図書館や寮で一生懸命勉強していました。夜の8時くらいから11時くらいまでは本当にたくさんの学生が図書館で勉強していて、たくさんあるグループ学習室も常に埋まっており、空いている席を見つけるのも簡単ではない程でした。

日米の文化を見つめなおす

私はアメリカの人のフレンドリーさが大好きです。例えば、私の家は学校から少し離れていて、登下校にバスを使っているのですが、乗る時は運転手さんと互いに”Hi, how are you?” と挨拶します。時には運転手さんとおしゃべりする人もいますし、降りる時も、多くの人が”Thank you” と言い、運転さんも”You’re welcome.”と返してくれます。レストランや、スーパー、その他のお店に行っても同じです。バス停ではバスを待っているときに知らない学生とでもおしゃべりしたり、観光地では、どこから来たの、この先の場所はどうだった?などと聞かれたりします。

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これはあくまでも私の考えですが、アメリカ人は日本人よりも見知らぬ人に壁を作らないというか、あまり他人を他人として見ていないように思います。知らない人でも挨拶したり、気兼ねなく話しかけたり、何か頼んだりします。それに対し日本人は、自分の知り合いに対してはたくさん気を使うけれども、見知らぬ人に対しては極端に壁を作っているように思います。

また、アメリカの人は決められたルールや枠組みにとらわれずに行動することが本当に多いと思います。先日ロサンゼルスに旅行に行った時は、あるバスの運転手さんがフレンドリーに話しかけてくれました。日本語を少しだけ知っていて、とても楽しそうに話してくれました。次の日の朝もその運転手さんに再会し、バス停でない場所なのにバスに乗せてくれたりもしました。夜には最後のバスを逃してしまったのですが、それに気付かずにバス停で待っていると、業務を終えてバスを会社に戻しに行く途中だった別のバスの運転手さんがバス停で止まって私と友人を乗せてくださり「ここのバスはもう終わっているけど、危ないから行きたいところまで連れていくよ、どこに行きたいの?」と言って目的地まで連れて行ってくれました。

特にレストランでは、日本とアメリカの雰囲気が全く違います。アメリカでは、多くの場合、スタッフごとに担当テーブルが決まっていて、同じスタッフが同じテーブルの接待をします。店員さんはとてもフレンドリーで、”Hi guys, how are you?” などと聞いてきたり、注文を取るときも近くの椅子が空いていれば座りながら注文を取ったり、ご飯を食べている時も、” Is everything okay?” と水を補充しながら聞いてきたりします。日本のお店では店員さんはお客様を敬う、といった感じで、常に敬語を使い、丁寧に接客します。もし日本で、注文をとっている時に店員さんが近くのイスに座ったりしたら、態度が悪いとクレームがつくのではないでしょうか。でも、アメリカでは、お客様へのサービスとはお客様を敬うような言葉遣いや態度ではなく、フレンドリーかつ対等な態度で、業務に支障がない程度にスタッフが自分の思ったようにやりたいように動いても、お店としての機能を果たしていればそれで十分といった印象を受けます。日本人から見ると、アメリカの接客はぞんざいだな、と思うかもしれませんし、アメリカ人からしたら、日本の店員はどうしてそこまでするのだろう、と思うかもしれませんが、どちらもそれぞれの文化に合わせてそういった違いが生まれたのではないかと思います。私は日本の接客は、丁寧で良いと思いますが、多くの場合、心がこもっていない気がします。コンビニで「いらっしゃいませ、ありがとうございました」と繰り返す店員さん達は、礼儀正しいかもしれませんが、本当に「いらっしゃいませ、ありがとうございました」と思っているのかな、と疑問に思う時が私は多いです。一方で、アメリカでは本当に気持ちをこめて、”Hi, how are you?”、” You’re welcome.”と言われているように感じることがほとんどです。日本人も、もう少し気持ちのこもった関わり合いができたらいいのにと思います。

また、アメリカ人の友達を見ていて気が付いたことは、言語の構造の違いが社会の構造に影響する、ということです。逆に、社会の構造が言語に影響したのかもしれません。ご存じのとおり、英語には丁寧な話し方はありますが、日本語のようなかっちりした敬語の表現がありません。日本では、学校などで先輩、後輩といった立場の違いがはっきりしており、年上の人や目上の人、知らない人には敬語を使います。先輩は後輩に教える、後輩は先輩に気を遣う、というのが一般的です。一方で、アメリカでは敬語自体がありません。そして先輩・後輩関係なく、遊ぶ時は仲良くし、言いたいことははっきり言ったり、一番年下の人がリーダー的存在であったりします。誰が何歳かなんて聞かないと分からないくらいです。

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こういった事は、私が秋学期に履修した“Japanese Mind” という授業で学んだ事と結びついていきました。アメリカに来たのに、どうして日本のことを勉強するの?と思う人も多いかもしれません。私もアメリカに来る前は、日本語学科の科目は取らなくていいと思っていました。しかし、こちらの日本語学科の先生方に日本語学科の授業を取るように勧められ、実際授業に参加してみると、本当に日本について知らないことが多く、日本人について客観的に考えたことがないことに気付きました。日々アメリカで生活する中で、日本との違いや良さ、馴染めない事がたくさんありますが、この授業を通して、日本人の性格がどうしてこうなのか、アメリカ人から見た日本人はどうなのか、日本に行ったアメリカ人はどんな事を感じるか、また、日本人の特徴だと言われるようなことは、本当は日本人だけに当てはまるわけではないのではないか等、現地の学生と話しながら学んでいきました。この授業を通して、新しい視点から物事を見ることができるようになりました。実際にアメリカで生活し多くのことを経験する中で、色々なことに気が付ける幅が広がったと思います。

ジャズバンドでアメリカ文化に触れる

私は今学期、授業でギター、キーボードの授業を履修しました。私は中学校の時からトロンボーンを吹いていて、アメリカでも金管楽器を吹きたいと思っていたところ、友人達が少人数のジャズバンドを教えてくれ、そこに参加しました。人数も少なく練習もマイペースなバンドですが、この活動を通してもまたアメリカの雰囲気を知ることができました。それに、英語での合奏は今まで経験したことがなく、最初は知らない単語が続出で、しかも指揮をする教授は声が小さく聞き取るのが大変でしたが、今では合奏の時に言われることは概ね分かるようになりました。学期末には音楽学科主催のクリスマスコンサートがあり、私も参加しました。私は今まで日本でも吹奏楽をやってきたので、同じような感じでリハーサルをやるものと思っていたのですが、全く違っていました。日本で私が経験したことのある演奏会ではいつも、リハーサルの前には曲順、立ち上がるタイミングなど、多くのことが決められていました。一方、アメリカのコンサートでは事前にほとんど何も決められていなく、リハーサルもざっくりとホールで演奏して軽く確認しただけで終わり、というものでした。さらに当日のリハーサルなのに初めてエキストラとして一緒に演奏する人が入ったり、リハーサルで決めた曲順でさえ本番の舞台の上で変えられたりと、今までの私の経験からするとありえないことばかりで驚きの連続でした。しかしこれはアメリカ人からしたら普通のことなのかな、とも思います。よく言えばアメリカ人は場面行動が得意というか、その場その場で行動できるのだと思います。

このコンサートを通して、たくさんの人と知り合うことができました。クリスマスコンサートには、コーラスやブラスバンド、他のジャズバンドや、弦楽器のアンサンブルのグループなども参加していて、たまたま練習の時に会った他団体の人と知り合いになったり、本番当日にはお互いに感想を言い合ったりしました。日本人の私から見たら色々と大胆なコンサートでしたが、何よりお客さんの反応が日本と全く違ってノリがよく、本当に楽しんで演奏することができ、私は音楽が本当に好きなのだなと改めて実感しました。

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最後に

私は今まで、やってみたいと思い立ったことは、特に強い理由がなくても何でもやるようにしてきました。そしてこの留学は、アメリカが大好きなわけでも、特に大きな理由があるわけでもなく、ただ色々なところに行ってみたい、海外を知りたいという単純な理由で応募しました。私は、何をするにしても、理由は後からついてくるのではないかと思います。これから自分がやることに関して、どんな発見があるか、どんな経験ができるか、それによって自分が満足できるかどうか、先に知ることはできません。でも、少しでもやってみたいと思い興味を持ったら、まずは挑戦してみることが大切だと思います。この留学を通して、日本を客観的に見ることができるようになってきたと思いますし、様々な経験を通して考え方が変わり、視点が増えたと思います。それにアメリカが大好きになりました。

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この様にアメリカで生活して、多くの経験ができるのは、両親や東洋大学の国際センターの方々、いつもフォローしてくださる学科の先生方、日本から応援してくれる友人や、たくさん話しかけてくれ、色々なところに連れて行ってくれるアメリカの友達、日頃指導して下さる教授達や、アメリカで私に親切にしてくれる人達など、たくさんの人のおかげだと思います。本当に感謝してもしきれないくらいです。私は将来何がしたいか、日本に戻ってから何を専門的に学びたいのか、まだはっきりとしていませんが、アメリカでの経験や私の持っている力を生かして、今まで出会った人達に色々なことをしてもらった分、これから社会の中で、自分にできることを探していきたいと思います。そして残り4か月程度の留学生活を悔いの無いよう精一杯楽しみたいと思います。

国際地域学科2年 岩崎江里
(留学期間:2014年8月 ~2015年5月 カリフォルニア州立大学モントレーベイ校)


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