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〔留学だより〕英国・ヨークセントジョン大学

English (TOYO Global RDS)

ヨークセントジョン大学(英国)に留学中

今野萌さん(国際観光学科3年)

3年次夏休みから1か月の準備コースに続けて、3年次秋学期そして4年次春学期までの約10ヶ月間を交換留学生としてヨークセントジョン大学(英国・ノースヨークシャー州)で過ごしています。約半分が過ぎたところで今までの経験を報告させていただきます。

美しい街ヨーク

美しい街ヨーク美しい街ヨーク

留学すると報告した友人の中で、ヨークのことを知っている人はいませんでした。私も英国のイメージはロンドンしかありませんでした。

ヨークは英国北部、ノースヨークシャー州に位置し、歴史のある小さな町で英国有数の観光地です。あちこちに城壁が見られ、天気の良い日は城壁の上を散歩することができます。ヨークのシンボルであるヨークミンスターを中心とし、英国の歴史を知ることができるキャッスルミュージアム、世界最大規模の鉄道博物館と見どころがたくさんあります。

現在、ヨークの観光局は国内、もしくは英国へのリピーターをターゲットにしており、日帰りまたは一泊の観光客が多いです。英国土産はもちろん、洋服からスーパーマーケットまで様々な店が存在しており日常生活に困ることはありません。また北部の中心都市リーズまで列車で約20分と大変便利な立地です。日本での知名度はまだまだですが、ヨークという素敵な都市に訪れる価値はあると思います。

ヨークセントジョン大学(YSJ)

ヨークセントジョン大学ヨークセントジョン大学

YSJは、ヨークの中心部から徒歩10分の距離に位置しています。生徒の90%以上が英国出身であり、留学生は10%程度です。その中でも、日本人は東洋大学からの交換留学生四人と本科生の二人と数少なく、留学したのに日本語ばかり話してしまうという状況にはなりません。専門科目が多数存在し、東洋大学で専攻している観光を引き続き学習できるという点が、この大学を選んだ決め手になりました。

YSJは、東洋大学よりも面積が狭いのですが、建物が数字で分類されていない、目的の校舎に行くために他の校舎を通り抜けなければならないなど、慣れるまではよく道に迷っていました。歴史ある校舎とは対照的に、近代的な図書館は24時間開放されており、テスト前のみならず多くの学生で賑わっています。学内にはカフェテリアも存在し、メニューは日替わりで、英国名物フィッシュアンドチップスからマフィン等の軽食まで食べることができます。

グローバルな視点で観光を学ぶ

第1セメスター(3年次秋学期)には、3科目5授業を履修しました。「ホスピタリティビジネスとその周辺環境」、「旅行と観光マーケティング」、「英国式手話」です。英国式手話は例外ですが、一般的には授業ごとに講義とセミナーがあります。授業が始まる前までは、授業数としては東洋大学の方が格段に多く、比較的余裕があるのではないかと思っていました。しかし始まってみると、授業の予習復習やレポート、プレゼンテーションと、長い時間図書館に籠ったり資料を家に持ち帰ったりして、思っていた以上に勉強することが多かったです。大変ではありますが、全ての勉強は観光に繋がっているので、日本で聞いたことのある話を英語で読んで納得し、全く別の例を使い説明されているのを読み進めていくのは興味深かったです。

  • Hospitality Business and Environment (ホスピタリティビジネスとその周辺環境)

    この授業を取ろうと思った理由は、東洋大学ではツーリズムコースに所属しているため、別分野となるホスピタリティについては1年次の基礎しか学習していなかったので、この機会に取り組んでみようと思ったからです。この授業は、講義もセミナーも朝一番の授業だったにも関わらず、ディスカッションが活発でした。全12週の内、最初の3講義は1つ目の課題の、「ホスピタリティとは何か」に焦点が当てられ、英国のホスピタリティの基礎について学習しました。また、同じ議題についてのプレゼンテーションもありました。各学生の出身地に基づいて発表するという課題でしたが、シェフィールド出身の学生は英国のホスピタリティの歴史、統計などから始まり、中国出身の学生は中国の代表的ホテルの説明から、と全く違う切り口で始まり、目の付け所が異なり印象深かったです。第4週以降は、ホスピタリティ企業のマクロ環境での位置についてでした。PESTEL分析やSWOT分析等の経済分析を実際の企業を例にとって応用し、そこから内部外部環境と企業戦略を繋げて考えるためには、膨大な量の資料集めが欠かせませんでした。「ホスピタリティ産業の危機」という題の講義では、各自で調べたことを集めてグループプレゼンテーションをしましたが、課題の解釈が各自で違い、まとめる前に意思の疎通から始めなければいけませんでした。時間はかかりましたが、理解を深めることが出来ました。

  • Travel and Tourism Marketing (旅行と観光マーケティング)

    この講義は2年生向けですが、人気のある授業でセミナーは3クラス開講されました。「観光マーケティング」という授業は東洋大学で取っていましたが、英国ではどのように教えられているのか気になったので選びました。この講義では、マーケット分析、文化構造の観光マーケットへの作用を中心に学習しました。他にも、ターゲット顧客層に合わせた企業戦略を考えるためにセミナーディスカッションがありましたが、意見を出して他の学生がそれに足していくことでアイデアが広がっていき、参加する楽しさを発見することが出来ました。また、かつては当たり前のように使われていた中間業者も、インターネットの発達により使用が減少しているということで、日々変化していく観光業界を感じることが出来ました。マーケティング活動と旅行者としての経験の両方を、Cognitive Mapと呼ばれる一つの観光地に焦点を当て、ステークホルダーのマーケティング活動を中心に今までの学習内容をエッセーやレポートではなくマップに課題としてまとめました。

  • British Sign Language(英国式手話)

    誰かのために何か出来ないかと思っていた時に見つけたのが英国式手話です。この授業ではアルファベットから始まり挨拶、場所、仕事、数字、時間、仕事など日常会話レベルを学びました。聾者の方との交流会で手話の歌を披露したり、授業中も友人と会話練習があったりと、実技的な部分が多かったです。この授業は、現地の学生とスタートが一緒なため他の授業に比べ、生徒同士の距離が近かったです。実際に、普段手話で会話している少女とゆっくりではありますが、会話ができた時は勉強してよかったと思いました。まだまだ学習が必要ですが、ボランティアも時々あるので参加したいと思います。

「外国人」であるということ

ヨークに住み始めてから、初めて自分がアジア人であるということを自覚しました。良くも悪くも、アジア人と認識されます。良い点としては、今の寮ではアジア人が中国人の男子学生が数人と日本人の私しかいないおかげで、管理人の方に声をかけていただけることです。悪いことと言えば、授業で孤立を感じたときもありました。しかし、それは外国人だからではなく、自分が積極的に輪に入れるよう行動しなければならないことだと気づきました。

他にもここには書ききれないほど色々ありましたが、そのおかげで異国に行った際に感じる不安を外国人の立場から知り、周りの人にされたら嬉しい事に、たくさん気づくことが出来ました。このような気持ちを知ることは、日本のインバウンド振興を考えていく上で必要だと思います。

国際交流、異文化の理解と共存

国際交流、異文化の理解と共存国際交流、異文化の理解と共存国際交流、異文化の理解と共存

YSJには7つの寮がありますが、どの寮も同じ国の留学生だけが固まることはありません。寮での生活は、英語を話す絶好の機会です。

私のフラットメイトは、5人の英国人です。課題に悩んでいたら助けてくれたり、一緒に料理をしたり買い物をしたり出かけたりと色々関わることが多いです。フラットメイトと仲良くなると一緒に近隣のフラットに遊びに行くこともあり、一気に交流の輪が広がります。しかし良いことばかりではなく、夜に騒ぐ人や汚いままのキッチンなど、いやなことも最初の頃は言えずに悩んでいました。直接話すことにより、それが彼女たちにとっての普通であることがわかり、これも文化の違いなのかと思いました。共同生活なので、うるさくなりそうな時はドアを閉めることや、掃除当番制などの妥協点を見つけ今は平和に暮らしています。

共同生活をしていて一番驚いたのは、食器の洗剤を洗い流さないことでした。理由を聞いても洗剤が雑菌から守ってくれる、水が勿体ないなどと色々言っていますが、彼女たちにとっては当然の習慣のようです。シェアしている調理器具類は使う前に一度水で洗うことにしています。また中にはフラットメイト全員がパーティ好きで、毎回溜まり場になるようなフラットも存在しますが、そのような場合の避難場所を見つけておくことも必要だと思います。

YSJでは日本語の授業があります。日本に留学していた学生、来年日本に留学する学生など、日本に興味があり日本語を学習している学生が想像以上にいて驚きました。そのような学生とお互い英語と日本語を教え合ったりしています。またJapanese Community Zone(JCZ)という、東洋大学でいう English Community Zone(ECZ) のようなものも今年度から開設され、日本に興味のある学生との交流の場になっています。

世界の中心ロンドンの観光見本市

世界の中心ロンドンの観光見本市ロンドンでは世界最大の観光見本市と言われている「World Travel Market (WTM)」が毎年10月に開催されています。このWTMに参加したいということも、私が英国を留学先に選んだ理由のひとつでした。しかし、よく調べてみると、WTMの2014年の総来場数は150,391人ということで、東洋大学の観光学科ではおなじみの、日本で開催されるツーリズムエキスポの157,589人よりも少ないということが分かりました。ならば、なぜそれでも世界最大の観光見本市と呼ばれ続けているのか、少し不思議に思いながら、開催当日を迎えました。

ヨークは世界の中心英国の首都ロンドンから列車で約二時間という大変便利な位置にありますので、この期間はWTMに入り浸りました。実際に行ってみて日本との違いを大きく3つ感じました。

1つ目はターゲットです。広く一般に開放されている日本のツーリズムエキスポとは正反対に、会場内は見渡す限りのスーツのビジネスパーソンで、ここで商談を成立させるためのものといった雰囲気でした。結局、WTMの来場者数のうち、業界団体の来場者数は98,426人で、一方日本のツーリズムエキスポは業界来場者数は41,063人にとどまっており、ここで2倍以上の差がついていて、いかにビジネスに焦点を当てているかがわかります。これこそが、世界最大という形容詞が今もつく要因だったのです。

2つ目は各ブースの作り方が大きく異なっていたことです。ツーリズムエキスポでは一般客も楽しめる体験型アトラクションが多く、知名度を上げることが目的となっていますが、こちらでは商談用の対面式のテーブルとイスがよく見られ、そのままビジネスの話をすることが多かったです。また、日本のブースより隣の韓国のブースの方が注目を集めていて、近年の韓国のインバウンドの勢いを感じました。

3つ目はセミナーです。WTMのセミナーのゲストは、全世界の人が知っているというネームバリューより業界内で注目されている人、出来事について焦点が置かれているようでした。「責任のある観光」のセミナーは満席、「インターネットの観光への活用法」では質問が相次いでいました。観光業界の動きを知るために各業者の方もセミナーに参加しているようでした。

WTMでは世界の大きさを実感しました。もし留学せずに日本にいたなら、外にもっと大きな世界があることに気づかず過ごしていたと思います。今自分のいる場所の外の世界について考える想像力、外に出ていく積極性、行動力が必要です。このような世界的イベントに触れることができるのも、英国留学のメリットだと実感しました。

おわりに

おわりに日本にいれば体験できないことがたくさんあり、ここに来られてよかったと心から感謝しています。留学に行く前も来てからも支えてくれるたくさんの人がいることを忘れずに、残りの半分も色々なことに積極的に取り組んで、あらゆることを吸収して意味のある留学にして、帰ってからの生活に役立てたいと思います。ヨークで得られたことを日本にいた仲間たちと情報共有できればいいなと思います。またヨークでの留学生活を支えてくれている友人が何人も日本に留学生として来る予定になっており、ぜひ恩返しをしたいですし、私自身がヨークセントジョン大学への交換留学が今年で2期生ということで情報が少なく、戸惑った経験があるので、次年度からの留学生を何らかの形で支えたいと思っており、そのためにも国際交流にも力を入れたいと考えています。

国際観光学科3年 今野萌
(留学期間:2014年8月~2015年6月 ヨークセントジョン大学)


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