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学生の声(国際地域学科):海外ボランティアの経験を生かして交換留学へ行きます

English (TOYO Global RDS)

海外ボランティアの経験を生かして交換留学へ行きます

学生 東洋大学 国際地域学部 国際地域学科 3年
中村咲絵子(なかむら・さえこ)
教員 東洋大学 国際地域学部 国際地域学科 教授
芦沢真五(あしざわ・しんご)

中村咲絵子さん 芦沢真五教授

芦沢教授: 中村さんは、2014年夏から交換留学でモンタナ大学(アメリカ)に行くことになり、今まさにその準備中だと思います。中村さんはこれまでにも様々な活動に積極的に取り組んでいますので、交換留学に至るまでの活動について、色々とお話を伺えればと思っています。まず、中村さんはボランティア活動で2回海外へ行っていますね。そのことについて聞かせてください。

中村さん: 1回目は1年生のときにフィリピンのマクタン島に行って、4週間ほどのボランティア・プログラムに参加しました。同じ海外に行くのでも語学学校ではなくボランティアがいいと思い、インターネットで自分でプログラムを見つけてきました。フィリピンでの活動は、とにかく大変だったという印象ですね。

芦沢教授: どんなことが大変だったのですか?

中村さん: 主に衛生面です。虫やトカゲが寝室に出たり、ネズミが目の前に飛び出してきたり。それにトイレの使い方が分からなかったり、明かりがなくて困ったこともありました。日本での常識は通用しないと痛感しました。そんな環境の中で、朝はニワトリの声で起きるという、現代の都会ではありえない生活をしました。ボランティアの内容は、幼稚園の先生の補助でした。子どもたちはタガログ語が母語であり英語は通じないので、ボディランゲージで意思を伝えてゲームやお絵かきなどをしました。本当は日本語も教えるように言われていたのですが、そこまでは難しかったですね。

芦沢教授: 異なる文化に触れて、色々と感じるものがあったようですね。フィリピンでの活動を通じて学んだことはなんでしたか。

中村さん: まず、日本で当然と思っていたことがそうではないと気づいたこと。そして、自分の英語力不足に気づいて課題ができたことだと思います。ホストファミリーや、私と同様にボランティアで他国から来ていた若者たちとは英語で話しましたが、うまく会話ができず、もっと英語力をつけなければと強く思いました。

芦沢教授: それで帰国後、英語の勉強に打ち込んだのですね。入学時に比べるとTOEICスコアが300点以上も向上したようですが、どのような方法で勉強したのですか。

中村さん: 国際地域グローバルオフィスランゲージセンターで提供されている英語関連の講座をフル活用しました。TOEIC、TOEFLの課外講座や、コンファレンス・ライティングなどです。特に、帰国後に受講したTOEIC課外講座では、その期間だけでスコアが100点上がりました。

芦沢教授: 中村さんは、学生のうちに色々な国に行くことを目標にしていると言っていましたが、2回目のボランティア活動ではどこへ行ったのですか。

中村さん: 2年生になってエクアドルの首都キトへ行き、1回目のフィリピンとはまた大きく違う経験ができました。活動内容は、障害のある方々のお世話をするボランティアです。食事やトイレの介護が中心で、思っていた以上の重労働でした。英語が通じる環境と聞いていたのに日常で使われているのはほとんどスペイン語で、他のボランティアの方に助けていただいたり、キトは高地にあるため高山病にかかり、体調不良と戦いながらのボランティア活動でもありました。でも、ホームステイ先に同年代の姉妹がいて、彼女たちと仲良くなれたので、大変なことも乗り越えることができました。これは2回とも共通して言えることですが、ホストファミリーの方々と楽しく話したり休日に出かけたりできたことが、いつも救いになっていました。

ボランティア活動1 ボランティア活動2

芦沢教授: 色々と大変な思いをしてきたようですね。2回の海外ボランティアを通して、価値観などにも変化があったのではありませんか。

中村さん: 1回目のフィリピンではとにかく英語力が足りないと感じたのですが、2回目の経験で、語学力だけの問題ではなく、色々な知識を持ち、自分の考えや意見をきちんと言えるようになることが重要なのだと気づきました。もっと知識欲を持って学習していかなければならないし、意見も行動も、周りの人に流されるままではなく、自分にとって大事なことははっきり主張し、やり通すことも大事だと思うようになりました。

芦沢教授: 言語の能力があっても、それだけでは中身が伴った深い会話はできませんね。話題のテーマになっている題材についての知識も必要ですし、相手の文化的背景も知らなければなりませんし、自分の意見をしっかり持たなければなりません。そのことを実感できたのは大きな収穫でしょう。これから交換留学に行き、海外の大学の授業で行われる活発なディスカッションの中に身を投じるのですから、それを既に知っているということは大きいと思いますし、ぜひ留学中に磨きをかけてもらいたいと思います。では交換留学についても、話を聞かせていただけますか。

中村さん: もともと私は、留学しようとは全く考えていませんでした。就職活動との兼ね合いや、なんと言っても費用のことを考えると、今までどおり休暇中に短期間渡航するので十分ではと思っていたのです。ところが、ご指導いただいている先生方が口をそろえて、交換留学に行ったほうがいいとおっしゃるので、そうまでおっしゃるのなら考えてみようかと。確かに、これまでとは少し違うことをして、結果を残したいという気持ちもありました。

芦沢教授: なるほど、われわれの説得によってでしたか(笑)。プレッシャーをかけ過ぎたなら申し訳なかったですが、絶対に代えがたいすばらしい経験になると思いますよ。

中村さん: はい。実は私自身、まったく留学を目指してなどいなかったつもりが、両親は私が心のどこかで行きたいと思っていたのを見抜いていたようで、私が留学のことを言い出したら、やっぱりという顔ですぐに応援してくれたのです。それで、そういえば高校時代は長期留学が夢だったのだと思い出しました。結局締め切り一週間前に交換留学に出願することを決意したのですが、英語などは留学に関わらず勉強していたこともあり、わりとすんなりと第一志望のモンタナ大学(アメリカ)に行けることになりました。でも今から思えば、奨学金のことなど、もっと早くから意識してきちんと準備しておけばよかったと後悔しています。

芦沢教授: これまで行ってきた海外活動の経験も踏まえて、交換留学に向けての抱負を聞かせていただけますか。

中村さん: 違う文化圏で生活するということに関しては、海外ボランティアの経験で適応できるようになってきたので、それほど心配していません。ですが、今回はボランティアではなく留学。授業を受けて勉強してくることが目的なので、そういう部分をしっかりやりたいと思っています。先日、テンプル大学ジャパンキャンパスの授業を見学させていただいたのですが、やはり日本の大学の授業とは違う部分を目の当たりにして、大変そうだと思った反面、頑張ればついていけないわけではないとも感じたので、普段の5倍くらい頑張るつもりでやりきりたいと思っています。

芦沢教授: 慣れるまでは、レベルの高い授業に苦労することもあるでしょう。ですがそれだけ達成感もあると思います。

中村さん: すべて英語であることや日本の大学に比べて課題が多いことなど、覚悟すべきことはたくさんありますが、それらをカバーするためにも、まずしっかりと専門分野の基礎知識を蓄えて臨みたいと思っています。

芦沢教授: 向こうの大学では、どんな授業を受ける予定なのですか。

中村さん: 東洋大学のゼミでも専攻している国際政治に関する授業を取って、卒業論文にも繋げたいと思っています。比較政治、国際関係といった、現地の学生の2年生向けの授業を主に履修します。他に、ESL (English as a Second Language)や心理学の授業も取る予定です。

芦沢教授: あちらでは寮に住むのですか?

中村さん: キャンパスの中にある寮で、アメリカ人学生とシェアで住む予定です。ルームメイトになる学生とはすでに連絡をとっていて、一緒にモンタナに2カ所ある国立公園に出かける計画を立てたりしています。当初は1人部屋を希望していたのですが、ルームメイトと仲良くできそうなので嬉しく思っています。現地ではホストファミリーのようなシステムも用意されており、他にも色々な人たちと出会えるのが楽しみです。また、せっかくの海外長期滞在ですので、サークル活動に参加したり、ジムなどでスポーツをしたり、物怖じせず色々なことに積極的に挑戦しようと思っています。そして経験を積んで、自分の将来について何かヒントを掴んで来られたらと思います。今は向こうでの生活はもちろん、1年間も日本を離れてしまい、留学を終えた後の卒業や就職活動は大丈夫だろうかなどと、楽しみの反面、不安もたくさんあるんです。

芦沢教授: 心配しすぎだと思いますよ。これまでにも、留学する前、就職活動に乗り遅れないだろうかと心配している先輩たちはいましたが、皆さん帰ってくるとむしろ他の学生達よりも優位に就職活動を進めているように見えます。きちんとやるべきことをやってくれば、将来のプラスになることは間違いないでしょう。

中村さん: そうなるよう、先輩方の方法もよく見習って、貴重な1年を無駄にしないように頑張ってきたいと思います。

芦沢教授: 交換留学を経て、新たな自分を発見することもあります。そもそもパーソナリティが変わったり、日本にいるときとは違う、英語で思考し英語で行動する「英語の自分」が新たに形成されたり。それによって、これまでにはなかった能力が引き出されたりもするかもしれません。これまで合わないと思っていたタイプの友達ができたりもします。

中村さん: 少し楽しみになってきました。不安が消えたわけではありませんが。

芦沢教授: まあ、まったく不安がなくなるということはないでしょうが、あまり構えずに楽しんでください。考えすぎるより、目の前のことからしっかりやっていくことが大切ですよ。では最後に、中村さん自身これから踏ん張り時だとは思いますが、留学やボランティアなどこれから海外に行くことを考えている後輩などに、なにかアドバイスはありますか。

中村さん: 私は正直、すべての人が海外を目指す必要はないし、海外に行くとしても同じ方法で行く必要はないと思っているんです。たとえば私の場合、高校の修学旅行でフランスに行ったとき、団体旅行では自分の目的は果たせないと感じて、東洋大学に入ってからも大学が主催している研修プログラムは利用せず、個人で外部の活動に参加してきました。先生や知り合いに護られての活動ではなく、自分ひとりで対処して、現地で一から新しい人間関係を築きたかったのです。そういうところは、人それぞれ自分に合うものを選択すれば良いと思います。ただ言いたいことは、せっかく海外に行くのなら、観光旅行で表面的にきれいな良い所だけ見て帰ってくるのでは勿体ない、ということです。その地の人々や文化の深いところ、時には醜いところまでしっかり見て体験して、実際の生活や考え方まで学んで帰ってくるべきだと思います。

芦沢教授: そうですね。中村さんのようにいきなり一人で踏み出すことはなかなかできないという学生も多いので、大学でも様々なプログラムを提供しています。でも、行く方法がどうであれ、ただ流されるだけで漠然と過ごしてしまうのと、しっかり目的意識を持って深いところまで学び取ってくるのとでは、同じ期間でもずいぶん収穫が変わってくるでしょう。これから海外に行こうという皆さんにもぜひ、そういったことを意識した上で、自分に合った方法を見つけていただきたいと思います。中村さん、今日はありがとうございました。交換留学で更に成長して帰ってきてくれるのを期待しています。

芦沢教授、中村さん

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