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〔インターンシップだより〕ラオスのラム酒会社でインターンシップ中

English (TOYO Global RDS)

ラオスのラム酒会社でインターンシップ中

稲子きよみさん(国際地域学科)

 

インターンシップ(ラオス)私は現在ラオスのラム酒会社、Lao Agro Organic Industries Limited(通称:LAODI)でインターンシップを行っています。LAODIは首都ヴィエンチャンを中心に活動をしており、工場では毎日のお酒のアルコール度数の計測、お酒を発酵させるためのスターターと呼ばれる液体の調合、また製品の出荷作業などを主な仕事としています。市内ではホテルや代理店などへの営業も行っています。最近では蒸留所見学ツアーを企画・運営し、積極的に観光客や在住の欧米人向けにLAODIを販売しています。

もともとは大学の授業でラオスについて勉強したのがきっかけで、都内で開催されたラオスのイベントでLAODIの社長と知り合い、ラオスへ飛び込みました。とはいえ、1年間休学をしてラオスで働くというのはそれなりに覚悟が必要でした。自分自身の覚悟もそうですが、まずひたすら両親を説得することに苦心しました。「治安はどうなんだ、怪しい会社じゃないのか、住むところはどうなっているんだ」など様々な心配をされましたが、熱心な説得の甲斐あって、ようやく了承を得ることができました。

2016年9月中旬、ついに私はラオスへ降り立ちました。不安より期待を少しだけ多めに持ってきた私は当初、「よし、やってやるぞ!」という気持ちでいっぱいでした。しかし、それはことごとく打ち消されていきました。何をやっても“学生感”が抜けない私は右も左も分からず、ラオスに慣れることで精いっぱいでした。
「私はここに来た意味があるのだろうか…」と思う時が多々ありました。自分とは何者かと問い続けた3カ月が過ぎ、遂にお酒の蒸留シーズンが始まったのです。

LAODIのお酒はサトウキビの収穫に合わせて毎年12月から2月の3カ月間だけ製造されます。「お酒もよく分からないし、ましてはものづくりなんてしたことがない…」、そんなただの大学生が本気でお酒造りに携わることになったのです。

始まってみると、私が想像していたものづくりの現場とはかけ離れていて、とても地味な作業ばかりで、「え、これしかやらないの?」「これで本当にお酒なんかでき上がるのだろうか?」と首をかしげるばかりでした。
しかし1週間、1カ月が経過し、「ああ、この作業って物凄く地味だけど、これを怠るとお酒全部をだめにするんだ」と幾度となく失敗を経験してから徐々に作業のひとつひとつの重要性に気が付きました。

その頃から工場で一緒に働くラオス人の私に対する態度も変わり始めました。今まではよそよそしく、客人扱いされていた私ですが、徐々に「きよみ、ここはどうするの?」「これはやっておけばいいの?」など業務内容の確認をしてくれるようになったのです。

このように、一人の生産者として働き始めたからこそ、現場を知っているからこそラオスの人たちと同じ目線で仕事を共にできるようになりました。また、営業へ行く際は自信をもって製品をお客様に勧めることができるようになりました。自分の言葉でLAODIを伝えていけることは生産者のプライドでもあります。

インターンシップ(ラオス) インターンシップ(ラオス)

また、伝えるということに関して最近課題が見えてきました。ずばり、英語です。最近開始した蒸留所見学ツアーで団体の欧米人を担当したり、メールで海外の代理店からの問い合わせが入ったりと、実践的なビジネス英語が求められるようになったのです。遊びではなく、会社の利益に直結することなので、下手なメールは打てないなと毎回緊張しながら取引先にメールを返しています。

正直、大学にいるときはTOEICの勉強をしていても、洋書が読めるようになったり、英語のレポートが書けるようになったりするだけで、あまり勉強する意義というものが分かりませんでした。しかしこうしてビジネスの現場に立つといかにそのような英語基礎力が大事か思い知らされました。

また英語に限らず、自分に知識が足りないことを常に痛感させられます。学んだことをすぐ生かすことも必要です。例えば、取引先とのメールにおいて、英語の言い回しが分からないときはすぐに調べます。
大学にただいるだけの時には「この英文、本当に役に立つのかな。覚えなくてもいいや」と思っていた言い回しも、こういうときに役立つものなのだと思い知らされました。これは海外のみならずインターンシップを行うメリットのひとつではないでしょうか。

私はこのインターンシップを通じて、勉強の尊さを痛感しました。東進ハイスクールの林修先生の「受験必要論」という本で林先生はこんなことをおっしゃっています。「勉強は贅沢だ。」ああ、本当にその通りだ、と思ったのです。

インターンシップ(ラオス)国際地域学部でこれまでにいくつも東南アジアを訪れ、教育の現場を目の当たりにしてきました。家計が苦しい家の子どもたちは家族のために働かざるを得ません。そんな子どもたちは学校に行くことすらままなりません。それが彼らにとって幸せか不幸せかは私が決めることではないのですが、勉強が贅沢というのは事実ではないでしょうか。

私はこうして大学を休学し、インターンシップを行う中で、今までいかに勉強できる時間で勉強をしてこなかったかということと、社会人になってからでは勉強する時間を確保するのがきっと難しく、今のように好きなときに勉強できなくなるだろうことを実感したのです。大学にいるだけでは、どうしても勉強に対するモチベーションを維持することが難しくなります。勇気を出して環境や立場を変えてみると、大学生という時間がいかに幸せなことか見直せるのではないでしょうか。

 

国際地域学科 稲子きよみ
(インターンシップ期間: 2016年9月~2017年8月 Lao Agro Organic Industries Limited)

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