1. トップページ >
  2. 国際地域学部 >
  3. グローバル人材育成プログラム >
  4. ConnActionが「第18回フィリピン研究会全国フォーラム」にて研究発表を行いました

ConnActionが「第18回フィリピン研究会全国フォーラム」にて研究発表を行いました

English (TOYO Global RDS)

2013年7月6日(土)、神戸女学館で開催された「第18回フィリピン研究会全国フォーラム」において「ConnAction」のメンバーが研究発表を行いました。
*「ConnAction」は、小早川裕子講師が引率し、国際地域学部の学生を中心に活動するコミュニティ開発の研究グループです。

司会者 会場の様子 

ConnActionのメンバーは、今年の春休みにフィリピン・セブ島の貧困地区に赴き、現地で実地調査を行いました。
今回の研究発表では、そこで得られた調査結果を下記のメンバーが報告しました。

【発表者名と題目】
北村真紀(国際地域学科・3年)「ConnActionとは」
小林ななみ(国際地域学科・3年)「墓地生活者と行うカフェ事業ワクワークラーニングジャーニー」
野部佑馬(国際地域学科・2年)「バランガイ・ロレガにおける墓地生活者およびGKコンドビル住人」
細貝朋央(国際地域学科・3年)「バランガイ・アドラオンにおける活動と今後の活動」

トップバッターの北村さんは、ConnAction結成の過程と結成直後の活動内容を伝えました。
2010年、小早川講師はセブ市内のロレガ墓地生活者を調査する中で、1920年に2歳で亡くなった日本人の女の子の墓を発見しました。そして、調査を進めるうちに、女の子の父である金ヶ江清太郎の存在を知ることとなりました。彼は戦前、16歳と言う若さで単独でフィリピンへ渡り、ビジネスで大成功を収めました。しかし、戦争で全てを失い、裸一貫で帰国するのですが、そこで彼はフィリピン人と日本人の関係を詳細に描出した自叙伝を書いていたのです。現在、その墓地は住宅建設のために解体することになっています。日本人とフィリピン人の友好関係のシンボルを失ってはいけないと考えた小早川講師と、それに賛同した学生10人が集まり、金ヶ江ファミリー探しを始めたのがConnActionのはじまりです。
発表のトップバッターという事でとても緊張していた北村さんでしたが、4年生の星建太朗くんからの指導を受け、とても分かりやすく落ち着いて発表することができました。
 
1人目の発表者

続いて、小林さんによる「ワクママカフェ」の報告です。
「ワクママカフェ」とは、山田さんを中心とする日本人・フィリピン人ボランティアと墓地のお母さんたちが協働で設立し、経営しているカフェです。このカフェは、貧困問題解消を目指す日本人社会起業家の山田貴子さんがセブ市内に活動拠点を探す中、小早川講師がロレガ墓地で生活する人々を紹介したことから始まりました。その立ち上げから参加した小林さんは、文化や育ってきた背景の全く異なる人々が一緒に一つのものを作り上げる難しさを経験しながらも、多数決と言う合理的な方法ではなく、とことん話し合うことで相互理解を深め、合意点を見出した結果としての「ワクママカフェ」の設立の経緯について発表しました。山田さんと親交の深い龍谷大学の笹井先生は、小林さんの発表をとても感動した様子で聞いてくださいました。
 
2人目の発表者

次に、野部くんによる公共墓地ロレガでの活動報告です。
現在2年生の野部くんは1年生の時、特に目標もなく、なんとなく大学生活を過ごしていたそうです。今年の春休みにConnActionメンバーに誘われ、春休みをリゾートで過ごすような気持ちでセブへ行くことにしました。セブ島は世界でも有名なリゾート・アイランドです。
ところが、野部くんが連れられて行った場所は、リゾートとはかけ離れたスラム地域ばかり。火事で家を失って雨の中をテント暮らしする家族、墓地の中で生活する子供たち、ゴミで海岸を埋め尽くされた漁業町、急斜面の続く8キロもの通学路を通う山間部に暮らす生徒たち。そんな人々と触れ合う中で、野部くんは彼らの明るく仲の良い生活振りに驚かされました。「自分は経済的に満たされていながらも、幸せであることを実感できずになんとなく生きてきたのに、家もなければ、通学もままならない子供たちは元気に明るく楽しそうに見えるのは、どういう事だろう? これまで自分はなんて無駄に時間を過ごしてきたのだろう」 心の底からそう考えるようになったのです。
野部くんは、ロレガ墓地で生活する人々を調査して大いに心を打たれました。発表では野部くんがセブへ行く前、滞在中に見たもの、そして、帰国後の自分の中に起こった変化を中心に伝えました。
途中、用意したスライドが足りないというハプニングに見舞われながらも、野部くんは最後まで堂々と落ち着いた発表を行いました。
 
3人目の発表者

最後の発表者は細貝くんです。
細貝君は、セブ島の山村の学校に片道2時間もかけて通う子どもたちの苦しい現状と、その解決策について発表しました。山間部に存在するアドラオンでは80%が土地無し農民です。山坂と起伏の激しい8キロもの道のりを雨季や炎天下の中、通学することが大変で、ドロップアウトする子供が絶えないことが村の問題です。行政と学校は、寄宿舎を校内に建設して遠方から通学する子供たちが基本教育を終えることを望んでいます。実際に、最遠端から通学する生徒たちの帰路に同行した細貝君は、身をもって子供たちの大変な状況を実感しました。ただ、子供の手まで借りたいほど生活が大変な農家にとって、また、母親のもとを離れて暮らす事になる小さな小学生にとって、寄宿生活が果たしてベストソリューションなのかどうか疑問を抱きました。今後も調査を続けてアドラオンの問題解決に取り組みたいと語りました。
これまで数度の発表経験を経た細貝君は、今回の自分の発表に不満が残った様子でしたが、それだけ自分の発表に欲が出てきたということは成長の証でもあります。
 
4人目の発表者

今後も、ConnActionの活動は精力的に続きます。

  • 8月~9月:セブ調査
  • 9月18日:3rdプレイス(家と職場以外の場所)づくりを目指す「3*3 LABO」に招かれて報告会
  • 9月28日:グローバル人材育成フォーラム「世界を変えるアイディア」学内予選会
  • 11月16日~17日:立教大学新座キャンパスにて、「Peace as Global Language Conference」に参加(予定)
  • 11月:大学祭出店
  • 12月:フィリピン事業家への活動プレゼンテーションなど

小早川裕子(国際地域学部国際地域学科 特任講師)

集合写真
発表者4名と小早川講師、応援にかけつけた星建太朗くん、光田直樹くん、高木一樹くん