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〔卒業生だより〕青年海外協力隊でガーナに赴任中

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〔卒業生だより〕青年海外協力隊でガーナに赴任中

プロフィール

  • 氏名: 山本 路子
  • 卒業学部学科: 国際地域学部 国際地域学科
  • 卒業年度: 2010年3月卒業
  • 所属ゼミ: 子島進ゼミ
  • 就職先: 都内私立大学(現在休職中)
  • 現在の活動: 2016年3月、青年海外協力隊・PCインストラクターとしてガーナに赴任(2017年12月末まで。※現職参加のため任期は1年9カ月)

配属先での学生との写真
配属先での学生との写真

東洋大学での4年間

私の東洋大学での生活は、一言で表すと「興味があることにチャレンジしまくった」4年間でした。中学生の時に緒方貞子さんのアフリカでの活動写真を見て、「私も国際協力がやりたい!」と強く思ったのがきっかけで、国際協力に興味を持ち、東洋大学 国際地域学部国際地域学科に入学しました。

入学後の半年間はなかなか大学に馴染めず、何かやりたいけど、どうしていいか分からない日々でした。そんな時に見つけたのが、当時まだできたばかりのフィリピン・セブ島での英語語学研修(国際地域学部の海外研修)です。直感で「これだ!」と思い、すぐ申し込みました。今思えばこの研修に参加してから、私の大学生活はとても変わったと思います。この研修では、現地の大学で英語とフィリピンの文化を約1カ月間学びました。初めてのフィリピンは、カルチャーショックの連続でした。ただその文化の違いが、“面白い”そして“もっと知りたい”と思うようになったのをすごく覚えています。この研修では現地の大学生からマンツーマンで英語を学びました。この個別指導で、かなりスピーキング力が鍛えられました。その時に出会った女子学生Richielとは10年以上たった今でも連絡を取り合っています。去年の夏には10年ぶりにフィリピンで再会し、お互いの近況を何時間も語り合いました。またフィリピン人との出会いだけでなく、この研修ではたくさんの同級生、先輩や先生方との出会いもあり、とても充実した1カ月でした。この研修中で鍛えた英語力、異文化への興味、そして人との出会いは、その後の大学生活を大きく変えるきっかけとなったと思います。

この研修後は、「とにかく大学生の間にできるだけたくさんの国に行こう」と思い行動しました。2年生では、ゼミの先生の紹介でカンボジアにあるコンサルタントの会社で2週間インターンシップをしました。その時見つけたのが、街の中心にあったカンボジア産のかわいい小物や食材がたくさん売られているマーケットでした。そしてそのマーケットの看板や商品に、One Village One Product (OVOP)という文字が書かれてあり、すぐにこの意味を会社の方に尋ねてみました。すると、なんと大分県発祥の「まちおこし」“一村一品運動”がもとになっていることを知り、日本の「まちおこし」運動がここカンボジアで根付いていることに感動しました。その時の関心をずっと抱き続け、その後、ゼミでの研究テーマに繋がり、最終的には卒業論文にまとめて発表しました。

また、1・2年生でフィリピン、タイ、カンボジアなどの国に行き、その時よく感じたのは「もっと英語力を磨きたい」ということでした。伝えたいのに、それを英語で表現できない悔しさをすごく感じました。そんな時に見つけたのが当時あった留学支援プログラムSCAT(現在のLEAP)です。2・3年生の時にSCATを受講しました。SCATとは一言でいうと、「徹底的に英語漬け」のプログラムでした。ネイティブの先生から週4回、スピーキング・リーディング・ライティングをみっちり学びました。スピーキングでは、自分の意見を伝える特訓やスピーチの練習をしました。リーディングでは今まで英語で読んだことのない専門的な分野のエッセイを読み、定期的に英語の本も読みました。ライティングではエッセイの書き方を学び、書いたものを先生に何度も添削してもらいました。最初は、すべて英語の授業に少し戸惑いましたが、次第にそれが自然に感じてきました。クラスには他学部の人もいたので、友達の輪も広がりました。在学中でもっとも英語を勉強したのはこの時期で、受験勉強とは違い本当に「実践的な英語の力がついた」と思います。将来に海外の大学院を目指したい人、また海外で働きたいと思っている人にはとてもおすすめのプログラムだと思います。

このように1年生で参加したフィリピンの語学研修から、とにかく興味があることには手をだす、チャレンジしてみるようになりました。1つの行動から視野が広がり、また人の輪が広がって、新たな興味が生まれる。更に、次の行動のきっかけが生まれ、またチャレンジする…そんなサイクルを繰り返した4年間でした。振り返るととても濃い4年間だったと思います。そのたくさんのチャレンジも、東洋大学に入ったからこそできたのだと思います。

UPセブの英語クラス
UPセブの英語クラス

卒業後の仕事

3年生の秋から就職活動をしながら自己分析を繰り返し、その結果「教育業界こそ私にあっている」と感じ、4年生の春から方向転換をして教育業界を中心に就職活動をおこないました。いろいろ苦しみながらも、最終的には都内にある私立大学の職員に内定し、就職しました。

最初の3年間は“大学の営業部”と言われる入試課で働き、その後は学生に一番身近な教務課で働きました。入試課の時には都内で行われている進路相談会に参加し、そこで出会った高校生に大学のことを紹介する営業の仕事や、またオープンキャンパスのイベント企画の仕事、大学紹介のパンフレットを作る広報の仕事など、若手の私もいろいろな仕事を担当しました。その時に常に考えていたのは、「相手の求めているモノは何なのか」ということでした。「自分が相手の立場になったら、どんな情報やモノが欲しいのか」、これを常に意識しながら働いていました。目の前に座っている高校生がどんなことを知りたいのかを会話をとおして探り、その情報を分かりやすく説明する。高校生の保護者が最も関心を持っていることは何なのかを考え、そのテーマの情報を集めてパンフレットに載せる。入試課での3年間では“考えて行動する力”がとても鍛えられたと思います。

社会人4年目で教務課に異動すると、仕事内容ががらっと変わったのでとても戸惑いました。主にカウンター業務をメインに仕事をしていたのですが、知らないことが多く、最初の1年は毎日が勉強の日々でした。学生や先生、地域の方からの問い合わせに対応しながら、事務作業を進める多忙な部署でしたが、とてもやりがいのある仕事でした。大学には数人のネイティブの先生がおり、大学時代に磨いた英語を生かしたかったので、その先生の対応は私がメインで任せてもらいました。やはり英語を仕事に使うとなると、専門的な単語も必要となりとても大変でしたが、“伝えたい”“理解したい”という思いがあれば、なんとか英語でも仕事ができるということが分かりました。

社会人6年目の1月から2年間の休職をとり、現在は青年海外協力隊としてガーナで活動しています。2年間の休職を認めてくれた職場には、とても感謝していますし、協力隊での経験を復職後にも生かしたいと思っています。

青年海外協力隊を目指した理由

高校時代にお世話になった先生が青年海外協力隊OBの方で、その先生の体験談を聞き国際協力にとても興味を持ちました。その先生はベトナムで日本語を教える活動をされていて、「2年間でいろいろな苦労もあったけどとてもいい経験になった」と話していました。当時の活動を記録した映像も見せてもらい、先生が楽しそうに子供たちに日本語を教えている姿を見て、“私も先生のように、途上国でボランティアをやりたい!”と強く思ったのが、協力隊を目指そうと思ったきっかけです。その頃から国際協力機構(JICA)や国際協力をしているNGOについて調べたり、英語や中国語の勉強に力を入れたり、新聞の国際面をよく見るようになりました。

青年海外協力隊への興味を抱き続け、東洋大学を卒業し就職して3年がたった頃に、通勤中の電車の中で協力隊募集の広告を見つけました。このままチャレンジしなかったら、一生後悔をするだろうな…と思い、すぐ説明会に参加し応募しました。職種を何にするかはすごく悩みましたが、PCインストラクターはマイクロソフトのWordとExcelがある程度使えれば挑戦できることを知り、最終的にはPCインストラクターとして応募しました。応募書類は卒業論文の指導教員でもある3・4年ゼミの子島進先生(国際地域学部国際地域学科 教授)に添削してもらい、最初は「抽象的な表現が多くて、特徴がない」と厳しい指摘を受けました。先生のその言葉にかなり凹みましたが、自分の今までの経験を振り返って、「私にはどんな活動ができるのか」と自問自答を繰り返し、何度も書き直しました。その結果、一次試験(書類審査)に合格し、二次試験の面接も無事に合格できました。合格の通知を見た時は信じられない思いでしたが、「長年の夢にやっと挑戦できる!」という喜びが込み上げてきたのをすごく覚えています。
 
近くの村に住む子供達と協力隊同期との写真
近くの村に住む子供達と協力隊同期との写真

現在の協力隊としての活動

現在、私はガーナ北部にあるノーザン州の中心都市“タマレ”という地域で活動しています。首都のアクラからは、バスでおよそ12時間です。タマレはとても暑い地域で、乾季の3・4月は40度ほどまで暑くなります。この時期は夜も暑くて、なかなか寝付けません。またタマレはガーナでは珍しくイスラム教徒が多い地域でもあり、街のいたるところにモスクがあります。クリスチャンとムスリムが50:50の割合で暮らしており、それぞれの文化を体験できてとても面白いです。大学で文化人類学の授業を受講し、イスラム教のことを勉強したので、ムスリムの習慣や文化がある程度は理解できています。

配属先は、バガバガ教員養成校という学校です。この学校は、小中学校の先生を目指すための専門の学校で、およそ1200人の学生が勉強をしています。学生の年齢は18歳~23歳くらいです。この学校でMS-WordとExcelの実技の授業をするのが、私の派遣要請の中心的内容です。配属先には約40台のPCがありますが、同僚のガーナ人教師は授業で学生にPCを触らせません。PCは埃をかぶっており、机の上の置物のようになっています。ガーナの情報科目“ICT”(Information and Communication Technology)の授業は理論が中心です。インターネットとは何か?WordとExcelの違いは何か?URLとは何の略か?など、とにかく知識を叩き込みます。しかし実際にPCを使うと、「Excelのスタートの仕方が分からない」など、実際の使い方を知らない学生がいるのが現状です。“学期末のペーパーテストのためには、学生に知識を与えるのが重要だ”というのがガーナ人教員の考えですが、そういう環境の中でいかに学生にPCを触る機会を多く作り、PCを使う楽しさを伝えるか…と常に考えています。先学期は、なんとか学期末の3週間の授業時間を同僚からもらい、Excelの基本的な使い方と関数を教えました。ですが授業当日に停電になってしまいPCが使えなくなるなどハプニングも多々あり、十分に教えることができませんでした。ガーナでは停電はよくあることで、停電の中でいかにしてPCの使い方を教えるかが大きな課題です。

授業以外には、前任者が立ち上げたICTクラブの活動をしています。通常授業ではあまりにもPC実技を学ぶ時間が少ないので、今後はこのICTクラブの活動をメインに行っていこうと思っています。週に3回ほど希望者に、PCの基本操作・Word、Excelの使い方・ムービーメーカーの使い方などを教えていきたいと考えています。また学生だけではなく、教員にもExcelでの成績管理の仕方などのワークショップを行うことも計画しています。まだ赴任して半年で、活動は計画段階です。これからもっと配属先のことを知って、もっと同僚とコミュニケーションをとりながら活動を具体的に計画し、始めて行こうと思っています。

土日や、長期の休み期間には、ガーナ国内を旅行したり同期隊員の任地に遊びに行ったりしています。ガーナには「トロトロ」と言われる乗り合いミニバスがあり、それに乗っていろいろなところに行けます。トロトロの窓から見る景色がとても好きで、今後もガーナのいろいろな地域に旅行しに行こうと思っています。

在学生へのメッセージ

在学生の皆さんに是非とも伝えたいことは、以下の3つです。

興味のあることには、とりあえずチャレンジしてみよう

私の中で大学1年生の時にフィリピンの語学研修に参加したのは、大きなチャレンジでした。この研修でいろいろな発見と出会いがあり、その結果その後の大学生活がすごく楽しくまた充実したものとなりました。この経験から、在学生のみなさんには「興味のあることには、とりあえずチャレンジしてみよう」ということを伝えたいです。“とりあえず”というのがポイントで、迷ったらまずは挑戦してみてください。その挑戦や行動から得られることはきっとあるはずです。すべての行動には意味があるはずです。

もし「今とくに興味のあることがない…」という場合は、ぜひとも大きい本屋さんに行って店内を自由に歩いてみてください。回っていると何かしら気になる本を見つけて、立ち止まることがあると思います。その時にその本の何が気になったのか(本のタイトル、写真や絵など)を考えてみてください。そして、その気になった出発点から「これはなんだろう?」、「なんでこれが気になったんだろう?」という感じでどんどん分析していってみましょう。そこから今の自分の興味や関心が少しずつ見えてくると思います。

大学の施設、制度やサービスをうまく利用しよう

みなさんは、大学の授業料(施設設備費等も含め)がいったいいくらなのかご存知ですか。私立大学の文系学部に進学すると、およそ年間100万円がかかると言われています。それだけのお金がかかっているので、その分は大学の施設や制度等をうまく利用してみてください。

図書館やPC室などの施設、留学やインターンの制度、課外講座や学校外でも勉強できる機会があるなど、大学は皆さんに様々なサービスを提供しています。大学4年間を充実としたものにするためにも、大学のサービスを大いに活用しましょう!私は、留学制度・課外講座・就職支援制度などとにかくフル活用しました。そのせいか先生や事務職員の方と関わることも多く、人の輪も広がっていきました。

卒業するときに「大学でやりきったぞ!」と思えるように…、まず今から大学にどんな制度等があるのかを理解して、気になったものから利用していってみてください。

在学中に、外国の友達を必ず1人つくろう

前述したとおり、私はフィリピンの語学研修でRichielという大切な友達ができました。彼女と話すと、物事の考え方の違いや価値観の違いをすごく感じました。その違いを知ることで、今まで普通だと思っていたことが普通ではないこと、日本の良い面や悪い面などに気づかされました。また物事を見る視点や考え方も広がりました。ですので皆さんには「在学中に、外国の友達を必ず1人つくろう」ということを伝えたいと思います。海外に留学して友達をつくるのでもいいですし、大学には留学生が何人もいるのでその留学生と友達になるのでもいいと思います。是非その友達といろいろなことを話してみてください。そして「こういう考え方もあるのか」、「日本って世界からこう感じられているのか」などの新しい発見や気付きをたくさんしてください。その気づきが、自分自身の成長につながると思います。皆さんの成長を期待しています。

近くの村の子供たち(ガーナ)
近くの村の子供たち(ガーナ)

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