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【RDS WWP インタビュー】国連ユースボランティアでウガンダに派遣

English (TOYO Global RDS)

【RDS WWP インタビュー】国連ユースボランティアでウガンダに派遣

今回、国連ユースボランティア(UNYV :United Nations Youth Volunteer)で2016年10月1日からウガンダ共和国に派遣される畔上拓也さん(国際地域学部国際地域学科4年)にお話を聞きました。
畔上さんのUNYV合格までに至った経緯を私、深津みちる(国際地域学部国際地域学科1年)がお送りします。

深津: まず、UNYVに行きたいと思ったきっかけを教えて下さい。

畔上さん: 簡単です。海外で働きたかったからです。

深津: 合格した時はどう思いましたか。

[RDS WWP]UNYV畔上さん: とにかく決まるまでが長かったです。ランゲージセンターのサポートのもと、書類の準備が今年の1月に始まりました。幸い学内選考は私一人だけでパスしたのですが、学外選考に時間がかかりました。最終的に連絡が来て、決定したのが6月の第3週のことでした。
最終面接を受けた後、合格の連絡が来るのは早かったのですが、それまでのプロセスが長かったです。また合格を知らせるメッセージは、まだ最終決定ではなく選考が続いているかのような印象を受けたので、ランゲージセンターの方に教えていただくまで合格だと気づけなかったのです。そのため、「やった!」みたいな感情はすぐには沸き起こりませんでしたね。

深津: そのプロセスの中で上手くいったこと、もしくは失敗したなと思ったことってありますか。

畔上さん: はっきり成功・失敗談というものはありませんでしたが、とにかく決まるまでが長かったので、忍耐力が鍛えられたな、と思いました。
英語力ももちろん合格までのプロセスの中で磨かれました。ランゲージセンターのシャレイ・ホーガン先生(米国ニューヨーク出身)とリッチー・グレイ先生(ニュージーランド出身)などから英語の添削を受けることで、国によってニュアンスの違う表現を学ぶことができ、英語の表現力の幅が広がりました。

深津: いつごろからUNYVへの応募を意識し始めましたか。

畔上さん: 意識し始めたのは昨年の1月ですね。それ以前に私は内閣府主催の「世界青年の船」(現在の次世代グローバルリーダー事業「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」)というプログラムに参加していました。

世界青年の船 【過去の記事】内閣府青年国際交流事業「Ship for World Youth Leaders」に参加

そこでは国際交流に重点をおいていて、主に教育と社会問題についてディスカッションをしたりしました。そこで「教育で世界は変えられる」ということに気付き燃えました。世界の教育について取り組む前に日本の教育現場のことをよく知らないといけないなと思い、やめようかと迷っていた教職課程を中途半端に投げ出してしまってはいけないと思いました。昨年もUNYVに応募しようとしたのですが教育実習の時期が重なってしまい、断念しました。

深津: 大学1,2年生の時は何をしていましたか。

畔上さん: 入学したばかりの頃はモチベーションが低かったですね。入学当時のTOEICスコアは435で、自分の英語力に自信がありませんでした。それが悔しくて、1年生のうちに英語力を上げたいと思いました。1年の春休みに国際地域学部のオーストラリア・パースでの研修(海外国際地域学研修カーティン大学)に参加したとき、初めて全てが英語の環境に身を置く経験をしました。海外に行って初めて自分の価値観が狭いことがわかったと同時に、海外って面白いって思いましたね。居酒屋でアルバイトをしていたのですが、それをやめてアメリカ人が経営するパブで働き始めました。そのパブでコミュニケーションスキルを磨けました。
2年の夏はフィリピンの「Oriental Sky Project (OSP)」に参加しました。デイケアセンターの建築のボランティア活動をしていたのですが、建て終わったらそれで終わり、ということが納得できませんでした。私の考えるボランティア活動は、現地の人たちとコミュニケーションをとってはじめて意味のあるものなのだと思ったからです。
秋に国際交流基金が主幹する「KAKEHASHIプロジェクト」に参加しました。アメリカの3都市に赴いて、日本の文化をプレゼンするという内容でした。これは当時の自分にとっての度胸試しでした。今まで会話としての英語力は培ってきたのですが、ネイティブスピーカーの前で英語でプレゼンすることは初めてでした。完璧でなくても持っている精一杯の英語力で乗り越えて新たな自信がつきました。

深津: 現在、日本語と英語ではどちらの方が自分の意見をより引き出せるとお考えですか。

畔上さん: どちらかというと英語ですかね。今私が一番大切にしていることはいかに素早く日本語脳から英語脳に切り替えるかということです。例えば日本語で「お茶が飲みたい」と思ったと同時に「これ英語ではどう言うんだろう」と意識するのです。それを繰り返すことにより自然と英語で物事を考えるようになりましたね。この切り替えこそがいわゆるグローバル人材への一歩ではないかと思いました。

深津: その日本語脳と英語脳の切り替えはいつ出来るようになりましたか。

畔上さん: やはり「世界青年の船」が大きなターニングポイントでした。当時のキャビンメイトがブラジル人とオマーン人で、お互いの共通語が英語しかないという状況にありました。日本人同士でいる時は日本語で会話していましたが、他の国の人が加わると英語にシフトしていましたね。そこで日本語と英語の切り替えを早くできるようにしないと、と意識しました。現在も完璧に出来るようになったわけでもなく、日々精進しています。

深津: 今回派遣されるウガンダで最も興味のあることを教えて下さい。

畔上さん: ウガンダのことで私が一番興味のあることは、「二十代の力」ですね。彼らの力を見出したのがインターン先でのことです。私はインターンでウガンダの大企業と日本の中小企業をつなぐコンサルタント会社のアシスタントをしていました。そこでウガンダの若年層は日本の若年層より力があると感じ、それを自分の目で見たい、と思ったのが今回のきっかけです。

深津: どんな職種で二十代の活躍がめざましいですか。

畔上さん: 私のインターン先の上司曰く、ウガンダの二十代に「将来どのような職種に就きたいか」と聞くと大抵「Cock Farm(養鶏場)」と返ってくるらしいです。それに対しボスは「視野が狭すぎる」と嘆いていました。最近では若者の視野を広げさせ、誰も成し遂げていないことを自分で考えさせるためのビジネススクールが増えています。起業する人が増加している反面、職種に関してはまだまだ安定志向にある人が多いことが現状ですね。

深津: ビジネススクールから起業する人の中で、最も多い職種は何ですか。

畔上さん: 起業という面で私の経験から言うと、3年生の春に日系アメリカ人の企業家の方が東京に来て、芦沢真五教授(国際地域学部国際地域学科)のゼミを訪問する機会がありました。彼は東京でSekai Creatorという企業育成の指導をしていて、お話を伺って起業することに興味を持ちました。実際職場に見学に行かせてもらい、そこでインターン生に対して「2週間から1か月で5万円の収益を出してみろ」と言う課題を出している場面を見かけ、私自身もその課題に取り組んでみました。「人脈パーティー」という企画です。内容は学生と社会人がお互いの価値観と経験談をシェアすることによって視野を広げられたらいいよね、というものです。でも日本人に限らず人間ってマジョリティが好きじゃないですか、結局。特に日本では周りの人がやらないことはやらないという風潮があるじゃないですか。それってもったいないな、って思いました。私が思うに世界は企業しやすい環境にあると思うんです。世界の人たちは自国をより良くしようと必死。だからこそ既存のやりかたについていくのを好まない人がたくさんいるのです。

深津: 先ほどおっしゃっていたインターンはどういうきっかけで見つけることができましたか。

畔上さん: Sekai Creatorの方からオファーをいただきました。

深津: Sekai Creatorというのは自分で見つけたのですか。それともどなたかの紹介からですか。

畔上さん: 芦沢ゼミからの紹介ですね。芦沢ゼミの良いところは、ゲストスピーカーが多いということです。色んな側面から教育・異文化理解などに対してお話をしてくれ、かつ実際に働く機会もくださるんです。さらに個別に対談する機会も設けてくれて。その中で自分の興味があることを使う。

深津: UNYVの英語のスコアのボーダーラインはどのくらいですか。

畔上さん: 学内選考でTOEIC 730ですね。でも正直個人的には、800~900位はないときついんじゃないかと思いました。900でやっと普通に仕事で対応できる、って感じですかね。現在私のTOEICスコアは875なんですけど、ボーダーが730と聞いた時は余裕だろうなって思っていました。しかし実際にUNYVの事前研修に行ってみて、今まで自分がやってきたカジュアルな英語では対応しきれませんでした。あと他の英語スコアでもTOEIC 730に相当しているものなら何でも対応できると聞いたので、決してTOEICじゃないとダメ、という訳でもないので安心して下さい。(例:TOEFL ITP 550、IELTS 6.0程度)
本音を言うと、基本やる気さえあれば誰でもできます! 東洋大学からもっと応募者が増えてほしいです!

深津: UNYVが求めているのはやはり現地の人と円滑にコミュニケーションがとれる人なんですか。

畔上さん: まず英語でのコミュニケーションをいとわないということですかね。英語に抵抗がなければ大丈夫だと思います。あと、忍耐力ですね。

一同: (笑)

深津: やはり時間がかかるものなんですね。

畔上さん: はい。6月は教育実習をやっていたんですけど、終わった翌日に合格の通知が来て。もし教育実習をやっていなければ、1か月近く何の音沙汰もない、という不安のなかにいたと思います。あともし実習中に来たらどうしよう、とも思いましたね。

深津: どのような教員免許を取られたのですか。

畔上さん: 中高の地歴・公民の教員免許です。教育実習中は母校の高校で1年生の世界史の授業を担当しました。(範囲はイスラム世界、4クラス担当、期間は3週間)
授業内でまず生徒たちに、「イスラム教徒とは何か」と問いかけてみました。そうしたら、過激派、なんか被ってる、怖い、豚肉が食べられない、等が挙がりました。そこで先ほども話した「世界青年の船」で一緒になったバーレーンやオマーンの仲間の写真を見せました。続けて教育を実践するボランティア(インドネシア、マレーシア)で出会ったインドネシア人の写真を生徒に見せて改めて、「どれがイスラム教徒に見える?」と問いかけました。どれにも手が挙がりませんでした。生徒たちからは「先生、どれもイスラム教徒には見えないよ。普通の人じゃん」と返ってきました。私が「これ全員イスラム教徒だよ」と言うと、「まったくもって普通の人。フレンドリー」と驚かれました。
生徒に投げかけたこの質問は自分の経験なしではできなかったな、と思いましたね。実際に知り合って、握手を交わして、コミュニケーションをとって。そうした経験を伝えられからこそ充実した授業になったのでは、と思います。ただ教科書を読んで、テストに出ることだけを教えることが教育ではないと思うんですよね。

深津: 最後にUNYVに興味を持っている後輩たちに一言お願いします。

畔上さん: とにかく耐えて下さい。物事はなんでも思い通りにはならないものです。日本ではなんでもかんでも期日通りに間に合わせる社会じゃないですか。でもそれが通用しない世界もあります。自分にはないペース、それこそが多様性なのでは、と思います。相手のペースを受け入れることはこれからの社会で大切なことではないかと思います。
高い英語力は要求されるし、プロセスは長いことで大変だとは思いますが、是非挑戦してみて下さい。私もこれからもっと気合を入れて頑張りたいと思います。 

[RDS WWP]UNYV

RDS WWPRDS Web ライタープログラムの略称です。

取材・構成:深津みちる(国際地域学科1年)
編集: 久松佳彰(国際地域学部教員)、杉田映理(国際地域学部教員)