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【RDS WWP インタビュー】自信を手にさらなる飛躍へ(仏留学と就職活動を終えて)

English (TOYO Global RDS)

【RDS WWP インタビュー】
自信を手にさらなる飛躍へ(仏留学と就職活動を終えて)

今回は、昨年フランスへの留学前にインタビューをした稲生拓未さん(国際地域学科4年)が帰国されたということで、留学中や留学後のお話を聞くべく、前回と同様永楽萌々(国際地域学科2年)がインタビューをしてきました。

(過去の記事)
【RDS WWP インタビュー】ゴールを見据え、フランスへ飛び立つ

RDS WWP永楽: お久しぶりです。フランスでの留学、お疲れ様でした。帰国後にもインタビューをさせていただきありがとうございます。まずは、稲生さんが留学したのはどんな大学だったのか、どんなことを学んでいたのかお聞かせください。

稲生さん: 私は、ドイツとの国境沿いにある田舎町のストラスブールというところへ行ってきました。厳密に言うとストラスブール大学ではなく、ストラスブール大学経営大学院(EMS)というところで勉強していました。そこでは、フランス語ではなく全て英語を使って授業をしていました。授業のジャンルとしては、経営、ビジネス、マネジメントなどです。一番多くとっていた授業はヨーロッパ経済の授業ですね。ヨーロッパの各国が抱える高齢化や社会保障などの問題は、日本の地方都市が抱える問題と似ているんです。そういったことから日本を客観的に見るための判断材料のひとつになると思ったのと、外から日本を見るということがしたくてとっていました。

永楽: 外から日本を見るということを、何か将来やりたいことに繋げたいと思ってそのような授業をとったのですか。

稲生さん: 私は教育という分野に興味があるので、これから自分より若い世代にこれから日本はこうなっていくからこういう力が必要で、そのためにはこういうことを学ばなければならないということを伝えるためには、まず社会を知ることから始まると思ったことがひとつです。日本の社会を見る視点の基本を築くということがしたかったんです。

永楽: 特に印象に残った、面白かった授業はありましたか。

稲生さん: 部屋をひたすら歩く授業がありました。簡単に言うとジェスチャーの授業です。例えば、どういうジェスチャーをすれば効果的に相手に伝わるのかなどといったことを学びました。日本人は周りのことをよく気にしているから、前から人が歩いてきたら自分から避けたりするけど、フランス人はがつがつ来るから平気でぶつかってくる。そういう違いが面白かったです。あとは、ワインの授業もとりました。ヨーロッパに出回っているワインに関するワイン経済の授業でした。その授業の中で日本のワインについてプレゼンをしたのですが、その過程で現地の人々にとって日本はただの小さな島国でしかないんだなということを痛感しました。日本でもスーパーでワインが買えるの?とか、当たり前のようなことを現地の人たちに聞かれて、日本は自分たちが思っているほど世界に知られていないと思いました。それはある意味カルチャーショックでした。

永楽: 様々な授業があったのですね。授業の課題は多かったですか。

稲生さん: 課題は多いというより自由度が高かったです。特に課題を厳しくチェックするわけではないけど、やってこなかったらついていけないという授業でした。私は、東洋大学で経済や経営を専門にしていたわけではないので、日本語であってもわからないことが多く、たくさん本を読んで予習しました。一回日本語でしっかり本を読んで理解してから英語の本を読み、課題に対しての意見をまとめてから授業に参加しました。だから復習よりも予習の方が圧倒的に辛かったですね。あとはグループプレゼンテーションの準備で学校に集まったりするのも多かったです。ただみんな集合時間に平気で遅れてくるので、全然定刻通りに始まらなくてイライラすることもありました。

永楽: 前回のインタビューでもなるべくディスカッションが多い授業を取りたいとおっしゃっていましたね。そういった授業で自分の意見を言わなければならない場面が多かったと思いますが、その対策はどうされていたのですか。

稲生さん: よく予習することですね。予習で自分が疑問に思ったことは周りの人も疑問に思っていることが多いので、それに対してしっかりと意見を考えておくことは大切だと思います。比較的高い難易度だったということもあってか、授業では周りの意見に圧倒されてしまうこともあり、結構きつかったです。でも、自分の意見を言ってそれにしっかりとした根拠づけをするという練習にはなったし、それは今でも力になったと実感しています。試験も今までの授業を生かして自分で課題を見つけ、それに対しての意見を求められるものが多かったです。日本の大学では、学生が一方的に知識をもらうというスタイルがほとんどですが、フランスの大学は、知識を得るのは授業前までで、そのアウトプットを授業でするというスタイルが多く日本との違いを強く感じましたね。

永楽: 休日はどんなことをされていましたか。

稲生さん: アルザス地方はワインが有名なので、ワイン街道というところを友達と巡りました。途中でワイナリーに寄ってワインの飲み比べとかをして、楽しかったです。買い物とかプチ旅行とかもしました。ストラスブールはヨーロッパの中でも地理的に見るとど真ん中にあるので、夜行バスでイギリスやオーストリアにも簡単に行けたので良かったです。7カ国ぐらいは行きましたね。

永楽: フランスで生活する中でフランス人と文化の違いを感じることはありましたか。

稲生さん: 人と人との距離が近いと思いましたね。現地の人たちは頬と頬を合わせる挨拶をするということもあってかそう感じました。あと、お店で列に並んでいる時にも後ろの人がかなり近くまで詰めてくるというのもありました。他には、気になったことはずっと聞いてくることです。どうしてそう考えるのかとか相手が納得するまでずっと聞いてきました。そこで自分の考えの甘さを知ることにもなりましたね。英語で質問に答えるのは、日本語で答えるよりもプロセスが多くなるのでその分自分の意見をしっかり答えるのは大変でした。でもそれは就職活動にも生きた気がします。就職活動でもつっこまれた質問をされるので。頭の回転は多少速くなったと思います。

永楽: では、日本人ということで何か嫌な事を言われたりした場面はありましたか。

稲生さん: 路面電車に高校生たちが乗ってきた時に、「お前足細いな」とか「ジャポネーゼ」と言われました。ジャポネーゼは女性名詞なので、日本人女性という意味です。高校生とか中学生だとそういうことを言う人もいますが、さすがに大学生は大人なのでそういうことを言ってくる人はいませんでした。でも、未だに日本人はお金持ちだというステレオタイプを持っている人はいました。

永楽: 留学先での出来事で、これだけは忘れられない、一番思い出に残ったことはなんですか。

稲生さん: 色々なことがあったのですが、街中で非常に気さくに話しかけてくれる人が多かったと思います。パン屋で並んでいたら、後ろに並んでいた人にどこから来たのとかどこに留学しているのとか聞かれたこともあります。日本人は同族であっても知らない人に話しかけるということはほとんどしないけど、フランスの人は民族を超えて気さくに話しかけてくれるんです。そういうことを経験することで、自分も他人に声をかけられるようになったし、自分の中の気さくな部分が伸ばせたと思います。また、ストラスブールは町全体で学生を応援してあげようという雰囲気がありました。フランス自体が教育に力を入れているというのもあるのですが、とても勉強しやすい環境でした。

永楽: 留学に行って良かった思うことはなんですか。

稲生さん: 良くある留学のメリットと同じですが、コミュニケーション力や主体性はついたと思います。でも何よりも自信がついたことが大きいですね。8カ月間異国の地でなんとか生き延びたというのはもちろん自信になりました。ただこれで自分が変わったと実感するのは、働き始めてからだと思います。でも私は、就活をする中で切り替えが早くなったと思うこともありました。また、特にヨーロッパに行って良かったと思うことは、英語が全てではないと気付かされたことですね。人とコミュニケーションを取るときに言葉が通じるかどうかも大切ですが、それだけではないということを知ることができました。また、色々な国を見られたので、多様性を知ることができました。

永楽: 稲生さんは3年生で留学へ行って4年生で帰ってくるという期間だったため、前回も留学先でインターネットなどを使ってできる就活はやるとおっしゃっていましたが、いかがでしたか。また、就活が周りの人よりも遅れてしまったことで苦労したことはありますか。

稲生さん: 実際はしてもしなくてもいいと思います。留学先で最後まで思う存分楽しみたい、しっかり勉強したいと思うなら最後までやりきった方がいいと思います。でも、私は就活も大切にしたかったので、留学に行く前にある程度どんな業界に興味があるか見ておいて、就活サイトでエントリーするということはしていましたね。就活は2ヶ月くらい遅れたけどなんとかなりました。私は帰ってくるのが比較的早く5月にすぐに就活を始められたので良かったと思います。5月の初めにエントリーシートを出していくので、その時期に間に合えば大丈夫だと思います。あまり留学のことを面接で聞かれることも少なかったです。自分で成長した部分を実感できているというならそこをアピールしてもいいと思いますが、私は自分からにじみ出ていることを感じ取ってもらうくらいのスタンスで就活をしました。就活が遅れるからといって留学に行かないとしても、それで就活が上手くいくとは限らないので、そこを心配する必要はないと思います。

永楽: 前回のインタビューでは、将来は学生向けのツアー(研修)コーディネーターをしてみたいとおっしゃっていましたが、その将来への考えは留学中に変わりましたか。

稲生さん: 私は、ある大学の職員に内定が決まったのですが、研修などの企画はできなくても、その後押しはできると思うので、自分のやりたいことに近いと思います。今は行けないけど、将来的に海外に行きたいと思っている人の後押しをしたいです。

永楽: では、最後に学生へのメッセージをお願いします。

稲生さん: 前回も言ったとは思いますが、行きたいという気持ちがあるなら絶対に行ったほうがいいと思います。結果的に自分に足りないと思うことに対して様々な選択肢を見た中で、留学が自分に足りないことを得られるとか、将来に繋がると思うなら迷わず行くべきです。日本で大学4年間をダラダラと過ごしてしまうなら、1年間ぐらい海外で勉強するのもありなのではないかと私は思います。もしお金の面で困っているのであれば、東洋大学は奨学金が充実しているので、それを活用すれば負担を軽減することもできますし。あくまで選択肢のひとつだと思うので、留学だけにこだわらずに他に日本でこれをやり通したいというものがあるのなら、それをやり通すほうがいいと思います。しかし社会では英語力を求められているということは無視できないので、英語を使うということは意識しなければいけません。でも、好きなことをやることが大事だと思います。学生生活楽しんでください。

永楽: 本日はありがとうございました。

RDS WWP

取材を終えて

留学後の稲生さんはとても自信に満ちているように見えました。稲生さんは留学前からしっかりと自分のゴールを見据えて様々なことをされていましたが、留学中もそこをぶれずに勉強を続けたことで充実した留学生活を送り、将来に繋げられているのだと思いました。私も今一度自分のやりたいことを見直す機会になりました。


RDS WWPRDS Web ライタープログラムの略称です。


取材・構成: 永楽萌々(国際地域学科2年)
編集: 久松佳彰(国際地域学部教員)