MENU CLOSE

公民連携白書2015~2016

  • English
  • 日本語

出版社のページ公民連携白書表紙イメージ
http://book.jiji.com/books/publish/p/v/853


はじめに

本書は、2006年度に、東洋大学にPPP(Public/Private Partnership)専門の社会人大学院公民連携専攻を開設して以来、全国の関係者に多くの事例や論考を提供することで、政府と市場のあり方の国民的議論の一助とすることを目的として毎年発行しており、今回が10回目の発行となる。

毎年の刊行は事務局としては決して簡単なことではないが、10回目を迎えることができたのは、PPPの推進のためにご後援いただいている機関、ならびに、本書を楽しみにしてくださっているすべての読者、また、企画段階から尽力いただいている時事通信出版局の永田一周氏と植松美穂氏の支援のおかげであることは言うまでもない。この場を借りてあらためてお礼申し上げたい。

今回は、従来と構成を変えて、第I部を特集とした。特集のテーマは人口減少である。政府は2050年においても人口1億人を維持するとする目標を立て、各自治体で人口ビジョンと地方版総合戦略の策定が進められている。この大きなテーマに関して、本学教員がそれぞれの担当領域で執筆している。具体的には、「人口減少と地域経営」(根本祐二)、「人口減少下における経済政策の影響について」(松崎大介)、「地方創生に挑む―人口減少と少子高齢化を乗り越えて」(関幸子)、「人口減少時代の土木インフラの管理は「π型管理」で」(福手勤)、「人口減少と建築」(工藤和美)、「高齢化、人口減少と空き家対策」(難波悠)の6本である。いずれも、各執筆者が日ごろ問題意識をもって専門的に取り組んでいる分野に「人口減少」という共通の光を当てたものであり、執筆者自身にとっても意外な気付きが示されている。

第Ⅱ部は、「PPPの動き」である。まず、序章として、PPP研究センター長の根本祐二が「近年のPPP政策の展開」を執筆した。PFI法、指定管理者、市場化テストの動向、2度にわたる政権交代の影響、PPP/PFIアクションプランの展開、インフラ老朽化問題への取り組み、骨太方針でのPPPの位置づけなど、公民連携分野に関心のある読者にとって一度は把握しておきたい概括的な整理を試みたものである。第1章以降は、公共サービス型、公共資産活用型、規制・誘導型のPPPの3分類に沿って整理した後、PPPを取り巻く環境とPPPの各分野での動きを整理している。紹介している事例は、例年通り、時事通信社iJAMPからの情報を元に取り上げた。対象期間は、2014年10月~2015年9月である。事例数は、796に上り類書の中では圧倒的に多数の事例を紹介している。

人口減少は確実に到来する大きな構造変化であるが、従来の発想にとらわれない大胆な改革を行う好機でもある。是非多くの方々に本書をご一読いただき、参考としていただければ幸いである。

 2015年10月

「公民連携白書」執筆者の代表として
根本祐二(東洋大学)