2017年9月30日(土)・10月7日(土)に、産学協同教育センターが「中核人材育成講座・メカトロニクス技術講座」を開講しました。
この講座は、主に生産システム・生産設備の運用や設計に携わっている人、もしくは電子技術・マイコン技術の基本をもう一度勉強したいという人を対象に開講されるもので、実践的に役立つとともに、知的好奇心を喚起し満足させる講座実施を目指して、メカトロニクスに関する色々な切り口で講義・実習を行なっています。
また、今年度は①と②をそれぞれ独立した講座として開講し、各1講座のみの受講を可能としたことで、日頃多忙な企業や自治体の方にも短時間で受講いただくことが可能となりました。
【メカトロニクス技術講座①:初めてのIoTセンシング実習】
9月30日(土)には、横田祥・准教授(理工学部機械工学科)を講師に、デバイスとして温度センサや加速度センサ等を、ネットワークホストとしてプロトタイピングに利用される安価なマイコンをクラウド・サーバとして無料で利用可能なサーバサービスを、それぞれ取り上げ、実際にセンサの配線、マイコンのプログラミングを行ったうえで、サーバに送信されたセンサデータをネットワーク上で観察するという内容の実習を行ないました。
少人数での、実際に手を動かしながらの実習ということもあり、横田先生と受講者の間で気軽なコミュニケーションが図られ、受講者の知識と進捗状況に応じて、和やかな雰囲気の中で講座が実施されました。
【メカトロニクス技術講座②:ドローンの基礎技術と近未来社会に向けた可能性/製造業のためのIoT活用】
10月7日(土)には、三宅徳久氏(楽天株式会社・新サービス開発カンパニー ドローン事業部)が、ドローンの歴史にはじまり、そのコア技術(プラットフォーム技術)や実社会における測量、点検、輸送、農業、災害支援といった分野でのアプリケーション事例の紹介・説明にとどまらず、近未来に向けた開発例やそれに係る課題点についても解説を行ない、“ドローンの基礎から応用まで(過去~現在~未来)”を短時間で受講者へ講義しました。
午後からは、神田雄一・名誉教授が、「なぜ今“IoT”なのか?」という問い掛けにはじまり、「IoTとはなんであろうか」というその目的や技術について改めて専門家の視点から説明を行ない、また中小企業における活用事例の紹介や、 AI(人工知能)に関連し「人間は機械に仕事を奪われるのだろうか?」という観点も踏まえて、最後は受講者へ“身の丈IoTのすすめ”について講義を行いました。
また、「産・官・学連携促進事業」として受講していただいた自治体からの参加者と企業・大学の関係者の意見・情報交換を目的とする交流会が講座終了後に実施され、本講座企画担当講師の松元明弘・教授(理工学部機械工学科)も交え、参加者同士が活発に交流する姿が見られました。
講座の詳細はこちらをご参照ください。