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「第1回東洋大学文化講演会 in 北区」を開催

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2012年10月28日(日)、赤羽会館1階講堂にて第1回東洋大学文化講演会in北区を開催した。本講演会は創立125周年を迎えた本学と、北区の後援により、本学の併設校であり現在北区に校舎を構える京北中学校・高等学校、京北学園白山高等学校の社会貢献活動の一環として、地域の皆さまに生涯学習の機会をご提供させていただくことを目的としたもの。北区在住・在勤・在学の方、約500名が参加。

開始に先立ち、竹村牧男学長が挨拶を行った。
挨拶の中で竹村学長は「東洋大学と本学の併設校が校舎を置く北区はたいへん密接な関わりがあります。今年、本学は125周年を迎えましたが創立から現在に至るまでの長い道のりを地域の皆さまのご協力なくして歩んでくることはできませんでした。今後、未来に向けても地域の皆さまと手を取り、更なる教育・研究活動の発展に尽力していきたいと思います」と、北区の方々への感謝の意、そして今後の本学の発展への展望を語った。〔写真右上〕

 

続いて、ドナルド・キーン本学名誉博士(学術顧問)による講演「日本の伝統文化について」が行われた。
日本の伝統文化の歴史は「古事記」や「日本書紀」に詳細な記述が見られるが、「魏志倭人伝」など海外で書かれた日本に関する書物には海外の人々から見た日本文化が客観的に描かれえおり、そこから新たな日本文化の像が見えてくるとキーン博士は説く。
「隋や唐の時代に、日本と中国間では頻繁に文化交流が行われました。両国の独自の文化が互いに与えた影響は大きく、その後の文化の発展に大きな足がかりとなりました。しかしながら、当時は海を渡る長い旅路の中で遭難や海賊による襲撃で命を落とす者もたくさんいました。鑑真のように何度も渡航に挑み、大きな代償と引き換えにやっと目的を果たした人々もいました。そんな危険と戦い、海を渡った人々が得た知識・伝えたものは後世の人たちの文化形成に大きな影響を与えました」と、日本の伝統文化の形成に海外の文化が与えた影響、そしてその道のりは現代では想像もつかない非常に危険なものであったことを言及した。
室町時代、戦国時代、そして鎖国をしていた江戸時代でさえ、常に宗教・貿易・医学など様々な側面で海外の影響を受けていた日本。「海外の文化に影響を受け、日本の文化が洗練されていったことは事実ですが、一方で日本でしか見ることのできない日本独特の文化も確実に発達していったことも多くの人が知るところです。慈照寺(銀閣寺)などは、その真骨頂のひとつではないでしょうか。日本文化をあまり知らない海外の友人に、ぜひ紹介してください。そして、その建築の内装に現代へ通じるものがたくさんあることに、ぜひ自分の目で見て気付いてください」と、現代に通じるいにしえの日本文化に触れ、結びの言葉とした。

 

次に、ライフデザイン学部長である高橋儀平教授により「高齢化社会のまちづくりについて」と題して講演が行われた。
講演の冒頭に、本学のライフデザイン学部の概要、そして北区と本学の包括協定について説明があった。
「平成23年4月から本学との係わりがスタートし、地域のお祭りやイベントに関わらせて頂くなかで地域住民方々から喜びの声を頂いています。そういった声や感想は全て、私たちにとって大変勉強となるもので研究を行う上で大きな手がかりとなっております」と、協定をきっかけに築いた住民の方々との関係について言及。学生の研究活動に大きな力をいただいたことに感謝の意を述べた。
現在、日本社会全体で大きな課題となっている高齢化。その問題に正面から向き合う時、ユニバーサルデザインについての考え方が大きな鍵を握っていると高橋教授。「ユニバーサルデザインとは特別なデザインではなく、可能な限り多くの人が利用(参加)できる製品、環境のデザインです。このデザインのあり方は高齢者だけでなく障がいを持つ方々のニーズや意見を繁栄することも必須です。居住環境はもちろん、街づくりという大きな範囲にも目を向けて多くの方々の意見を聞き、可能な限り反映することが大切です」と、そこへ住む人の声を聞き創り上げる環境デザインについて言及。「私たちはどうしても、話し合いをする上で『これまでどうだったか』ということに焦点を当てがちですが、本当に大切なことは『これからどうしていくか』を探すことです。その意識を持ち、全ての住民の方々が合意形成に臨むことが重要になっていきます」と結んだ。
講演終了後、京北中学校・高等学校、京北学園白山高等学校の石坂康倫校長から閉会の挨拶が行われた。
挨拶の中で石坂校長は「教育は地域の方々のご協力があってこそ成り立ち、そして豊かになるものです。日頃からお力添え頂いている皆様に深く感謝申し上げると共に、これから先の未来においてもぜひ私たちに多くをご教示ください」と、今後も連携し、充実した教育活動への展望を語った。