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創立125周年記念事業 東洋大学講師派遣「全国行脚講演会in仙台」を開催

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東洋大学の創立者であり、哲学者である井上円了博士は、明治23年から大連で最期を迎える大正8年まで、哲学の普及を目指して国内外を巡回し、講演を行った。その講演数は記録にあるだけでも国内2198町村・5291回にものぼる。
本年、2012(平成24)年に創立125周年を迎えた東洋大学。本学では円了博士の思念を受け継ぎ、かねてより大学の講義を日本各地に届ける「講師派遣事業」を展開しているが、大きな節目となるこの機に「全国行脚講演会」をスタートさせている。
2011年度開催の新潟、堺に引き続き、2012年6月に東京(白山キャンパス)、7月に名古屋(名古屋国際会議場)、8月に福岡(福岡ソフトリサーチパーク)、そして今回9月1日(土)に仙台国際センターにおいて開催した。
冒頭で生涯学習センター所長の八巻節夫教授が挨拶し、本学の概要と「全国行脚」の開催趣旨などを説明した後、講演へと移った。講演に先立ち、竹村学長はさきの大震災により多くの被害を受けた東北地域とそこに住む方々に改めて追悼の意と復興への思いを伝えた。

講演1

「井上円了の人と思想」
竹村牧男学長(文学部インド哲学科教授)

創立者の思いを受け継ぎ行われる当講演会では、毎回、竹村学長が円了博士をテーマに講演を行っている。幼少期から本学の前身「私立哲学館」創設に至るまでの円了博士の思想遍歴をひも解きつつ、「洋の東西を問わず、真理は哲学にあり」と確信し、明治期という激動の時代に近代化を課題とした日本における「哲学」の重要性を説いた博士の人となりを紹介した。
講演では、円了博士が遺した多くの著作のなかから、特に思想が色濃く伝わる記述に触れ、彼にとっての哲学とは「行動するための哲学」であり、「現実社会のために尽くすもの」であったと解説した。また「向上する(自身が学問に励み研鑽する)は向下せんためなり(実際に活動し、社会の役に立つため)」という記述を引きつつ、「今日のグローバル社会においては、地球社会のために尽くし、自分と異なる多くの他者を理解しながら行動する、ということに読み替えられるのではないか」とし、今後もその理念を大切にしながら、教育研究活動、社会貢献活動に臨みたいとの思いを語った。

講演2

「杜の都・仙台のすがた」を再び構想しよう―東日本大震災から学びつつ
藤井敏信(国際地域学部国際地域学科教授)

講演タイトルにある「杜の都・仙台のすがた」とは、40年ほど前に作成されたある計画書のタイトルを指す。40年前の日本、それは「日本列島改造論」が唱えられ、産業基盤整備が何よりも優先された時代だが、一方で急速な社会の変化、人口移動などによって、仙台は東北の拠点としてのあり方が模索されていた。
そうした中、仙台という都市全体を構想し、市民にも理解できる新しいまちの「すがた」を提示するよう、ある大学の研究室が依頼を受けた。それが、当時学生であった藤井教授が所属する研究室であったという。
地域の自立性と連続性を重視し、何よりも「人間尺度」を基本としたその計画書は、大震災を経験した今、もう一度見つめ直すことで、そこから得られる斬新さがあるとして、今回、藤井教授が計画書の概要を改めて紹介しつつ、現在の仙台のまちづくりについて課題となる点を挙げた。
「東洋大学東日本大震災復興問題対策チーム」のリーダーとして、震災後の多様な課題に各々の専門性をもって継続的に貢献したいと決意を語る藤井教授。今後のまちづくりにおいては「総合的な機能をもつコミュニティの形成」や「市民自治の推進」が重要と語ったほか、「都市を住みこなす」というキーワードが出された際には、仙台のまちに住む多くの聴講者が深く頷く様子が見られた。
聴講者は約140名。この模様は後日、朝日新聞紙上にて採録される。
なお、2012年度はこれにて本企画をいったん終了するが、来年度も引き続き国内各所を行脚する予定。

共催:朝日新聞社/後援:仙台市

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