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2017年度 第5回 未来を拓くトップセミナー「仕事に取り組む心構え ―国家公務員として、県立大学理事長として―」を開催しました(朝霞キャンパス)

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トップセミナー

2017(平成29)年7月13日(木)、2017年度の第5回目となる「未来を拓くトップセミナー」を朝霞キャンパスにて開催しました。本セミナーは、各界において指導的立場で活躍している方々を講師としてお招きし、将来への指針となるご講演をいただくことで、学生のキャリア形成の一助とするために開催しています。

今回は講師に公立大学法人埼玉県立大学理事長、公益財団法人医療科学研究所理事長を務められている江利川毅氏をお招きし、「仕事に取り組む心構え ―国家公務員として、県立大学理事長として―」と題したご講演をいただきました。セミナー会場の講314教室には約250名の学生が集まりました。

この日の司会進行はライフデザイン学部の山本美香教授が務め、講演に先立って福川伸次理事長からトップセミナーの趣旨説明、講師の江利川氏の紹介がありました。

仕事に取り組む心構え

江利川氏は、ご自身がこれまで厚生省や総理官邸等においてどのような仕事を行ってきたか、そしてその中で学んだことや考えていたことなどを紹介されながら、これから社会に出て行く学生たちに向けて「仕事に取り組み心構え」をお話しいただきました。

まず、厚生省での仕事を通じて経験したこととして、環境衛生局に配属され、入省2年目にして廃棄物処理法の施行(政省令)をご担当された際に、関係省庁と交渉するために直接説明に出向き、相手方に警戒されている中で一つずつ説明および議論して、お互いに納得したものにするというご経験をされました。その中で、交渉は誠心誠意で対応することで相手方と信頼関係を築き、良好な人間関係を構築すると交渉を円滑に運ぶことができることを学ばれたとご紹介いただきました。また、江利川氏はこの時、後輩の存在意義は先輩を乗り越えることにあると考えて仕事に取り組まれていたことから、これから社会に出て行く学生たちに対して、「社会で困難に直面した時には先例に囚われて思考を止めずに、本当に何が正しいのか真剣に考える。そして、正しいと思ったら議論していくことが大事。先例に従っている限り進歩はない、進歩していくということは先例を乗り越えることであり、つまりは先輩を乗り越えることにつながるということを心してもらいたい」とメッセージをいただきました。

また、ご講演の中では社会保障に関してもお話しいただき、日本の人口推移や人口の将来予測と人口構造の変化などのデータに基づいて、これから日本の少子高齢化がますます進む現状と課題、そしてその対応方法や持続可能な社会保障制度などについて、ご説明いただきました。

次に、内閣参事官を務められていた際には、「仕事の責任」について学ばれたそうです。内閣参事官は官邸(内閣さらには各省庁)と国会の結節点として総理大臣や官房長官の責任に直結する仕事を行うため、失敗が絶対に許されない環境であり、そのような中でどう仕事をしていくか、責任の果たし方を考えながら緊張感を持って仕事に取り組まれていました。そこでの経験から「どのようなことであれ、結果に対しての責任は負い、申し開きはせずに謝るべき時は素直に謝る。それは結果的に周囲からの信頼を得て、人物に対する評価につながる」ということを学んだとご紹介いただきました。また、厚生省での課長時代には、先ほどの「後輩の存在意義は先輩を乗り越えること」に対して、「後輩を育てることが先輩の責任である」と上司・先輩としての立場から学ばれた、管理職としての責任についてもお話しいただきました。

最後に、仕事に取り組む基本姿勢として、「どのような事態にも的確に対応できる心構えを身につける」ことが大切であり、その心構えを身につけるためには以下のことが必要とご説明いただきました。


  1. 問題・課題を正確に把握する
    問題点を整理すると解決の道筋が見えてくる。また、現状を把握するためには現場を重視し、最後まで報告を聞く忍耐力が必要。
  2. 原点・基本に立ち返って解決の方策を考える
  3. 自分なりに考えた上で、英知を集める
    英知を集めるためには相手から信頼される、相手に対して敬意を払う。
  4. 対策案の決定
    どの対応策をとるかの判断基準は良心=「義」(正しいこと/正しい政策か)と「恕」(思いやり/国民に対して思いやりを尽くしているか)。
  5. 全力を傾注して実現する
    誠心誠意取り組み、必ずゴールに到達する。そのために必要なのは「志」。

さらに、「学ぶとはどういうことか」を学生に考えてもらいたいとおっしゃられ、これから学ぶさまざまなことを単に勉学のためではなく、しっかりと身体(からだ)に身につけ、実践して生かしてほしいとメッセージをいただきました。

今回のセミナーに参加した学生の声

セミナーに参加した学生からは、江利川氏のご講演を伺い、「視野が広がった」「勉学への意欲が高まった」「自分の将来像を描くヒントを得た」などの気づきを得られたという声のほか、以下のような感想が寄せられました。

  • 今の社会保障についてや今後の日本についてなど、勉強しなければならないことがたくさんあると感じさせられました。今回の未来を拓くトップセミナーの受講は、今後の自分の将来について考えるきっかけになりました。
  • 社会人になるにあたっての心構えについて学ぶことができました。また、少子高齢化社会の社会構造を変えなくてはならないという現状を理解することができました。
  • 「これが正しいと思ったら議論する」という言葉が今の自分に足りないものではないかと思いました。そして、大学で身につけたことを将来、社会に発信していきたいと思いました。

講師略歴

江利川毅氏公立大学法人埼玉県立大学 理事長
公益財団法人医療科学研究所 理事長
江利川 毅氏

 
1947年    埼玉県行田市生まれ、東京大学法学部卒業。
1970年4月厚生省入省
2004年7月内閣府事務次官
2007年8月厚生労働事務次官
2009年11月人事院総裁
2012年4月退官

現在は、公立大学法人埼玉県立大学 理事長、公益財団法人医療科学研究所 理事長、埼玉医科大学特任教授を務める。

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