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2017年度 第2回未来を拓くトップセミナー「企業とともに成長するキャリア~ベンチャー企業の創業から上場までの軌跡~」を実施しました(白山キャンパス)

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トップセミナー01

2017年6月20日(火)、2017年度の第2回目となる「未来を拓くトップセミナー」を白山キャンパスにて開催しました。本セミナーは、各界において指導的立場で活躍している方々を講師としてお招きし、将来への指針となる講演をいただくことで、学生のキャリア形成の一助とするために開催しています。
今回は、講師に本学工学部卒業生であり、株式会社マーケットエンタープライズ 代表取締役社長(CEO)の小林 泰士氏をお招きし、「企業とともに成長するキャリア~ベンチャー企業の創業から上場までの軌跡~」というテーマでご講演をいただきました。会場となった白山キャンパスの井上円了ホールには、422名の本学学生、教職員が集まりました。

2015年6月に東京証券取引所 マザーズ上場した株式会社マーケットエンタープライズ。講演前半では、小林氏自身のこれまでの経験の振り返りと共に、創業から現在に至るまでの軌跡をお話しいただきました。

マーケットの拡大とともに成長を続ける企業

トップセミナー0311の事業拠点を要する株式会社マーケットエンタープライズは、リユース事業とネット通販事業を主に手がけ、創業以来、常に増収を継続し事業を展開してきました。
「リユース市場規模は、1.6兆円。この市場は、インターネットとの相性が良くマーケットがどんどん大きく成長しています。もともとはリサイクルショップ等での店舗売買が始まりでしたが、今ではマーケットの半数以上がリユース品をインターネットで売買しています」小林氏は、リユース品購入や不用品売買の有無など調べた環境省の資料を提示し、リユースのマーケットがこれからも拡大・発展できる余地を残していることを強調しました。加えて、ネット通販に関するマーケットについても「年々伸びている成長産業」とし、次のように語りました。
「ネット通販(EC)の市場規模は、15.1兆円。日本におけるEC化率(全消費に占めるネットでモノを手に入れる割合)は、わずか5.43%です。つまり、約94%は売場でモノを買っている現状があり、ネットでモノを買う割合はまだそれほど大きくないということです。有識者の意見では、今後はEC化率が20~30%となる見込みで、今後も成長を続ける産業といえます。リユースやネット通販などの成長産業に身を置くことで、自らの企業も成長し続けることができました」
現在、株式会社マーケットエンタープライズの提供するサービスの利用者数は延べ140万人。個人からモノを買い取り、『高く売れるドットコム』等28種類もの買い取り専門Webサイトを仲介してまた個人に販売する、といったC to B to Cのビジネスモデルで展開しています。月間3万件の買い取り依頼があり、それは日本でトップクラスの依頼数だといいます。
中古品を買う際に不安感を抱く消費者が少なくないことから、保証制度を設け、事前査定の仕組みを初めて導入するなど、「安心」「安全」「便利」を提供できるサービスを作り上げてきたことが、顧客の信頼獲得、ひいては日本でトップクラスを誇る実績にも繋がっているといえます。
リユースを中心に新規事業の立ち上げにも注力するいま、小林氏は、「今後はさらに、価値あるものを国内外で販売していく仕組みを確立していきたい」と展望を語りました。
 

ベンチャー企業の創業から上場までの軌跡

トップセミナー02「10代の頃からフリーマーケットが好きで、大学入学時には『経営者になりたい』と漠然と思っていました。20歳前後から『行動しなければ何も変わらない』と気付き、経済紙や自己啓発本を読み漁ってみたり、20種類以上のアルバイトを経験してみたり、さまざまな国をまわりターコイズアクセサリーを仕入れてネット販売をしたりしていました」
大学当時、「積極的に行動すること」を重んじた小林氏は、同時に「働く」ということも強く意識していたことを明かしました。「私は、周りの友人よりもいち早く、就職活動をスタートしました。たくさんの企業の方と会い、多くの社会人や社長、起業家の方と話をしました。学生の皆さんがファーストキャリアを決めるにあたっては、まず、選択肢の幅を広げてほしいと思います。『学生』という特権を活かして、社会の人とたくさん話をしましょう」――。
大学卒業後はベンチャー企業で1年半ほど働き、自ら主体的に働きたいと強く感じた23歳に100万円の資金で事業をスタート。男性3人で独立創業しました。「早く成長したい思いが強かったです。そのためにも人並み以上に頑張らなければいけないと思っていました」小林氏は、当時をそう振り返りました。
起業当時、小林氏が目をつけたのは、使い捨てカメラのフラッシュ用アルカリ電池。「格安電池ドットコム」という電池通販で、回収した中古電池をネット販売したのが初めての事業でした。「最初は全然売れませんでした。でも、秋葉原で飛び込み営業をしたりしていたら、リモコンの修理メーカーなどから、徐々に買い取ってもらえるようになりました」
そして2006年、小林氏は、現在の株式会社マーケットエンタープライズを創業します。「『市場を創出していこう』という思いから、この社名をつけました。中古電池を足がかりに色々な事業の展開を目指してきました」それからは、フリーマーケットの事業展開などを経て、まさに右肩上がりで成長を続けました。2013年には、事業展開をネット型リユース事業のみにして、リユースセンターを全国で展開し、さらに拡大化を進めていきました。
2015年6月、東京証券取引所 マザーズ上場。「今後も、Win-Winの関係を築ける商売を展開していきたいです。人は、主体的に働くと楽しいし、そこにはやりがいも生まれます。商売を心から楽しめる『主体者集団』、そんな組織を作っていきたいと思っています」小林氏は学生に向けて、熱く思いを語りました。
「将来は、最適化商社をつくり、市場を創出し続けたいと考えています。また、国内外にどんどん拠点を増やしていきたいです」
小林氏は、大学生の頃からたくさんの人に会い、なりたい人物像や理想の世界観などの「目標」を明確に設定することを大事してきたといいます。これから訪れる未来に向けても、今後の展望と目指すべき目標を明確に掲げていました。

日頃から色濃い点を打ち続けること

小林氏は、ベンチャーに挑戦したいと考える学生、起業を目標とする学生に向けて、次の5つを意識することを強調しました。

  • 相互にとってWin-Winであること
  • キャッシュフローが良いこと
  • 粗利率が50%以上であること
  • 成長産業であること
  • 圧倒的にONLY1であること

また、全学生に向けて、現在と今後の取り巻く環境を知ること、現実に目を向けることの重要性を訴えました。
「いま日本の労働環境は、社長の平均年齢60歳、労働者の平均年齢45歳というように、圧倒的な高齢化社会が目前に迫っています。また、人口減少も深刻で、現在の人口1億2千万人から、2050年には9千万人を割るとも言われています。これはつまり、あらゆるマーケットサイズが約20%以上小さくなるということを意味しています。皆さんには、健全な危機感を持っていただきたいと思います。今後、どんなことにチャレンジするか、早い段階から模索をし、自分自身がどこに行っても通用する能力を身につけていくことが大切です。大学時代のいま、勉学でもサークルや部活でもアルバイトでも何でも良いので、色濃い点をどんどん打ちましょう。点と点は必ずどこかで繋がり、線になります」
最後に小林氏は、大学生活を送るうえでのアドバイスを学生へ送り、今回の講演を締めくくりました。
 

<今回のセミナーに参加した学生の声>

  • さまざまな人たちと関わって学ぶことが、大きな成功へ繋がるとわかりました。1つのことに絞ってしまうのではなく、多くの可能性を考えながら生きていきたいです。
  • 自分には遠く現実味がないと思っていたけれど、実際に先輩に起業された方がいるというのは、励みになりました。さまざまな方面へ視野を広げていきたいです。
  • 今回の小林さんの講演における「点と点は必ずどこかで繋がり、線になる」という言葉がとても心に残りました。これはつまり、日々の経験・努力は将来必ず活きてくるという意味だと思うので、自分自身もこの言葉を忘れることなく、多くの経験を積み、人一倍の努力をしていきたいと思いました。
  • 学生時代の数年間で変われるチャンスはたくさんあると気付くことができました。
  • 当時、「リユース市場」で起業しようと思ったこと、そして成功したことは、株式会社マーケットエンタープライズの掲げる「Win-Win」の考えにすべて基づいていると感じました。
  • 起業したいと思っていたので、今回のお話はとても参考になりました。
  • 活躍するためには人より多くの経験値が必要。自分には圧倒的に経験が足りない。これからの展望が見えた気がします。

 

<講師プロフィール>

トップセミナー04株式会社マーケットエンタープライズ
代表取締役社長(CEO) 小林 泰士 氏


1981年生まれ、埼玉県川越市出身。株式会社マーケットエンタープライズ代表取締役社長。2003年3月東洋大学工学部卒業後、ベンチャー企業を経て、2004年独立起業。2006年、株式会社マーケットエンタープライズを設立、2015年6月東証マザーズ上場。EY Entrepreneur Of The Year 2013 Japan、中小企業基盤整備機構 Japan Venture Awards中小機構理事長賞(2015)、など数々の企業賞を受賞。