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第1ユニット 第7回研究会報告

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「中国における日本近代哲学研究の現状」

2012年12月13日、東洋大学白山キャンパス6号館第3会議室において、国際哲学研究センター第1ユニットは、呉光輝厦門大学外文学院教授をお招きして研究会を開催した。発表題目は、「中国における日本近代哲学研究の現状」である。

第1ユニット第7回研究会報告

まず呉光輝教授は、中国における日本近代哲学研究を三つの世代に分けながら、それぞれの研究方法や問題意識などの特徴を指摘していった。日本思想史研究の第一世代として名前が挙げられたのは、朱謙之、劉及辰である。彼らはマルクス主義の立場から日本の哲学思想に批判を行い、また日本のマルクス主義研究者の研究成果の紹介を行った。さらに、後進の研究のために一次文献の収集と翻訳を行った。

第二世代として名前が挙げられた研究者は、王守華、卞崇道、方昌傑、王家?、李甦平、金煕徳、劉金才、陳化北、崔世広、韓立紅、王中田である。彼らは文献資料の収集と翻訳を行いながら、日本思想史の連続的体系や時代的位置づけを明らかにしようとした。このような試みの中で思想史研究の方法も提示された。

第三世代として名前が挙げられた研究者は、郭連友、王青、劉岳兵、?頴、韓東育といった研究者達であった。日本留学経験を持つ彼らは、日本研究の最新の成果を紹介すると共に、独自の方法も模索した。それ故、この世代の研究は「多様性・多面性・複雑性」という性格をもつようになった。

これらの三つの世代に共通する特徴として、二つの点が指摘された。一つは、近代化に成功した日本の思想に学びながら、東アジアの伝統思想の可能性や将来性を探るという点である。もう一つは、実証的研究を深めながら、文化的他者としての日本の究明が行われたという点である。

第1ユニット第7回研究会報告

以上のような特徴づけを行った後、呉光輝教授は近年の日本近代哲学研究の成果を具体的に紹介しながら、その特徴と方法論的意義を明らかにしていった。現在では、日本思想史の系譜をたどるだけではなく、「西洋・中国・日本」のという大きな枠組みの中で近代日本思想を明らかにする研究や、中国と日本の相互作用をより重視する研究などが展開されている。その他、様々な研究成果を紹介ながら、呉光輝教授はその意義と問題点の両方を指摘していった。

発表の後、熱のこもった討議が交わされた。研究会には20名を超える参加者があり、盛況な研究会となった。