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マルクス・ガブリエル教授連続講演会を開催いたしました

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写真1 ドイツ新進の哲学者でボン大学哲学科マルクス・ガブリエル教授による初来日の2回連続講演は、2013年12月17日に「シェリング『世界世代』の述定存在論」、翌18日に「シェリング『世界世代』における時間哲学」と題し行われた(於東洋大学白山キャンパス8301教室、第一会議室)。ガブリエル教授は歴史研究では古代哲学や観念論や現代哲学に、体系研究では大陸哲学と分析哲学を共に視野に入れ認識論や懐疑論に重点を起き、現代的問題を批判的に思考する哲学を提示している。今回は主催者の長島隆教授の要請のもと、シェリングの『世界世代』解釈を中心に、ガブリエル教授が目下最重要と捉える哲学的問題とそれに対する彼の最新の思惟を紹介して頂き、議論する機会となった。『世界世代』やシェリング後期哲学研究ではガブリエル教授は数少ない第一人者の一人であり、分析哲学を批判的に論じる立場により欧米で活躍され中国でも既に5回も招待され議論を呼ぶ氏の思考に直接触れる好機であった。

写真2 ガブリエル教授はシェリング再評価に基づき新実在論とヒューマニズムを提唱する。第一講演で分析哲学に通じるガブリエル教授はフレーゲとヴィトゲンシュタインの成果と限界点を明確に示し、その突破口をシェリング『世界世代』の存在論に見出しつつ、非存在論的解釈を提示した。これは、『世界世代』解釈の第一人者ヴォルフラム・ホーグレーベ教授の立場を継承しその可能性を理論的問題の解決へつなげて行く試みであり、100年間誤解され続けたシェリングの論理学的試みの再評価といえよう。第二講演ではシェリング独自の述語概念と通底する時間概念を物理学的時間矛盾の回避にむけて再解釈した。数値化され不当に線的に均一化された時間表象と同根である非人間化する現代世界の思考形態を根本的な次元から批判し、実在的に時間的な経験を正当に把握する根拠として絶対的自由を論じた。今回の連続講演では、ラディカルな自由の観念に基づく新しい哲学の使命をシェリング哲学を読み替えつつ提唱された。写真3

第一講演の様子はこちらの動画、第二講演の様子はこちらの動画で、それぞれ見ることができる。