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「イランにおける多文化共生研究集会・現地調査」を開催いたしました

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「イランにおける多文化共生研究集会・現地調査」を開催いたしました

国際哲学研究センター第3ユニットでは、10月29日から11月6日まで、海外研究「イランにおける多文化共生研究集会・現地調査」を行うため、イラン共和国へ渡航した。センターからの参加者は、宮本久義研究員(第3ユニット長)、永井晋研究員、小野純一客員研究員、堀内俊郎研究助手、バフマン・ザキプール(東洋大学大学院)の5名であった。

シャィェガン博士10月31日、イランの首都テヘランにて、シャィェガン(Dariush Shayegan)博士と面会した。博士とは主に永井研究員が日本文化や比較哲学について談論した。また、来年5月末にセンターが日本にお招きし、博士の講演に対して数名の研究者が応答する形の講演会を開催することの快諾を得た。

11月1日、イランからシーラーズへ。主にペルセポリス、ナクシェ・ロスタム(ダレイオス1世の墓やゾロアスター教の神殿がある)を視察。2日、キュロス大王の墓を視察。その後数時間かけてゾロアスター教の聖地ヤズドへ移動。ゾロアスター教の僧侶にインタビューすることができ、イラン革命前後におけるゾロアスター教への周囲の反応の変化について具体的に聞くことができた。3日、メイボッドの古代遺跡Narin Qal'eh(B.C.5000年)を訪問。ハタミ元大統領の生家も訪問。その後、車で6時間ほどかけてイスファハーンへ移動した。かつては世界の半分と謳われ栄華を極めた都市である。イマーム広場や金曜(ジャーメ)モスク(8世紀)を訪問。4日、イスファハーンのアルメニア人教会(ヴァーンク教会、キリスト教)を視察。イラン国内で十字架や聖書や最後の晩餐の絵画を目の当たりにするのは不思議な感覚であった。展示場には、コーランのアルメニア語訳も展示されていた。

ペルセポリス現地最終日5日午前は、テヘラン市内にあるAcademy Science(イランの学士院に当たるという)にて、研究集会を開催。アーヤトッラのDamad博士が司会をつとめ、所長のReza Davari Ardakani博士のイランにおける哲学研究の近況についての簡単な説明のあと、宮本研究員が東洋大学と本センターの概要を紹介した。ペルシア語から日本語への通訳は、ザキプール氏が行った。Gholamreza Avani博士は“Rethinking Philosophy in an Oriental Way”、永井研究員は「西田幾多郎と近代日本の哲学―「東洋哲学」とは何か―」、堀内研究助手は「初期仏典に学ぶ共生の知恵」、Abdolrahim Gavahi博士は“Cultural Coexistence: A Product of Cultural Understandingと題する発表を行った。質疑の十分な時間はなかったものの、イラン側からはテヘラン大学の文学部長等、計8名が参加しており、ダーマート博士からは今後も当センターと緊密な関係を築きたいとの申し出があり、確かな手ごたえのある集会であった。午後はEncyclopedia Islamicaを訪問。所長のBojnurdi博士と、Fato’llah Mujtabai博士と面会する。所長からは当該事業についての説明を受け、こちらも質疑を行った。

研究集会今回の海外研究では現地でしか聞くことのできないきわめて密度の濃い話を聞くこともでき、多文化共生への大きな一視点を得ることができ、また、イランの哲学者たちとの継続的な交流が期待できるものであった。