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国際シンポジウム「日本近代における東洋哲学の誕生」を開催

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国立台湾大学で国際学術シンポジウム「日本近代における東洋哲学の誕生」を開催しました

2017年11月4日、国立台湾大学哲学系と東洋大学井上円了研究センターの共催、順奕有限公司の協賛により、国際学術シンポジウム「日本近代における東洋哲学の誕生」を開催した。会場壁面には井上円了や近世・近代日本の著名人の書が飾られ、台湾の日本研究者や日本研究に関心をもつ大学院生が集う中、梁益堉氏(国立台湾大学哲学系教授、学科主任)による開会の挨拶、佐藤將之氏(国立台湾大学哲学系教授)による趣旨説明に始まり、10名の発表と討論が中国語、日本語、英語を交え終日にわたって行われた。

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第1セッションでは、蔡耀明氏(国立台湾大学哲学系教授)が司会を務め、Gereon Kopf氏(ルーサーカレッジ宗教学科教授)による「The Concept of Buddhist Philosophy in Modern Japan」、佐藤厚氏(専修大学ネットワーク情報学部特任教授)による「東洋哲学としての仏教」の発表があり、続いて、残念ながら当日の参加ができなくなった王青氏(中国社会科学院哲学研究所研究員)の「井上円了の中国仏教改革理論への影響―「人間仏教」の創始者太虚を例として―」は、王氏の発表原稿を工藤卓司氏(致理科技大学応用日語系副教授)が代理として読み上げる形で発表が行われた。

第2セッションでは、出口康夫氏(京都大学文学研究科教授)が司会を務め、Rainer Schulzer氏(チュービンゲン大学日本研究科研究助手)による「Fenollosa on Kant」、黄文宏氏(国立清華大学哲学研究所教授)による「湯浅泰雄思想分析:『身体論―東方的心身論と現代―』を中心に」という二つの発表が行われた。

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井上円了を紹介する動画を鑑賞しながらの昼食休憩をはさんで、第3セッションでは、潘光哲氏(中央研究院近代史研究所研究員)が司会を努め、Hassan Harb氏(カイロ大学日本語日本文化学科准教授)による「井上円了における政教の分離―『日本の政教論』を中心に―」、井関大介氏による「井上円了の妖怪学と宗教哲学」、佐藤將之氏(国立台湾大学哲学系教授)による「「孔子」と井上円了の思想世界」という3つの発表が行われた。

第4セッションでは、佐藤將之氏が司会を務め、柴田隆行氏(東洋大学社会学部教授、井上円了研究センター長)による「「東洋哲学」生成期におけるその外延と内包」、三浦節夫氏(東洋大学ライフデザイン学部教授、国際井上円了学会長)による「東洋哲学の先駆者 井上円了」の2つの発表があり、その後、全体の内容についての総合討論が行われた。今回の研究集会のため企画段階から尽力されていた佐藤將之氏をはじめ、国立台湾大学の若手研究者等の協力により、質疑応答における中国語・日本語・英語間の通訳もスムーズに行われ、予定されていた時間を超過して活発な議論が交わされた。

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最後に、この活動の基盤となっている「The First Taiwan Colloquium on Asian Philosophy」活動と協賛者を表者して楊金穆氏(国立台湾大学哲学系副教授)と東洋大学側を代表して柴田隆行氏による閉会の挨拶があり、今後の研究交流を約しつつ盛況のうちに幕を閉じた。今回の研究集会では、日本の哲学史・思想史・宗教史における井上円了研究の重要性を台湾の日本研究者に紹介する一方、台湾における近代日本研究への関心の高さを実感することができ、様々な意見交換を通じて広く東アジアの近代化という文脈から、井上円了の業績を捉え直す展望を得る貴重な機会となった。