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修了生・在校生が語る大学院の魅力(玉造えりか さん)

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文学研究科史学専攻 博士前期過程課程 修了 玉造えりか さん

もっと学びたいと思っている方、一度社会に出てから改めて学びたいと思っている方、挑戦することをお勧めします

玉造さん


 

Q.大学院に、進学しようと思った動機・経緯は?

学部卒業後、なんとか非常勤講師として就職先を見つけて働いていましたが、勤務先で自分の勉強不足を痛感し、勉強し直さなければという気持ちがとても大きくなりました。また、講師として授業をする度に、もう一度深く学び直したいという気持ちが膨らんでいき、考えた末、大学院進学を決めました。

 

Q.なぜこの大学院を選んだのか?

外部の大学院も考えましたが、慣れたキャンパスでどこに何があるかわかっていること、親身になって相談にのっていただける先生・先輩方がいらっしゃったこと、そして学費を稼ぎながら通うことになるため、授業を夜間に行っていただけるという点など総合的に判断した上で最適だと判断しました。

 

Q.大学・大学院で学んでみて気づいたこと・発見したことは?

学部生時代は基本的に先生方の授業を受けてノートなどを取りつつ専門性を高めていく受動的な面が強かったように思いますが、大学院ではまず自分の研究内容があり、自分の一週間の成果を先生に見てもらってアドバイスを受けたり、文献の読み方を指導していただくなど、能動的な面が強くなったというのが入学してすぐに気づいたことになります。基本的には授業は発表の場であり、先生方からアドバイスをいただいて自分の研究内容を詰めていくので、一週間の予定をきちんと組み立てないと成り立たなくなってしまいます。ライフスタイルで大きく変わったことは、上記の理由もあって仕事は図書館や大学が閉まっている夜に、研究は昼間にやるようになったことです。

 

Q.大学院の魅力は?

一番の魅力は、なんといっても先生方と近い距離で授業を受けることができる点にあると思います。大学院では非常に密度の濃い授業になります。先生と先輩を交えた少人数の空間で一つの文献を読み、著者は何を言おうとしているのか、どういう内容が書かれているのかを全員で議論していきます。必然的に一人一人の発言が多くなり、気が付いたら授業が終了していることもままありました。少人数の授業がこんなに面白いと思ったことはありませんでした。また、大学院に入り人間関係の幅が広がったのも大きいです。私は西洋史でしたが、専攻の枠を超えて日本史や東洋史の方々と話すことも増えた他、いろいろな考え方、学問への取り組み方があることを学びました。

 

Q.大学院生活の中で辛かったことは?玉造さん

生活費と学費の工面のためのアルバイトと研究をする時間のバランスに最後まで悩まされました。アルバイトが増えれば研究に使える時間が減り、研究時間を増やせば生活が苦しくなるので結局睡眠時間を削る方法に出たのですが、常に寝不足だったように思います。 研究面での苦労はやはり語学面でした。英語の文献、史料を読む必要がありましたが、研究テーマが製鉄であったため、経済関係の文献の他に科学的な部分も学ぶ必要がありました。学部生時代にはあまり触れなかった製鉄に関する科学的な側面も学び直す必要があったこともあり、遅々として進まず苦労しました。

 

Q.論文の研究テーマ・授業の内容

学部生の時に卒論として書いたものを発展させて、産業革命直前のイギリスの製鉄業とその貿易について研究しました。イギリスで始まった産業革命は歴史上大きな変化でした。その産業革命での大きな変革の一つが製鉄業の発展です。ですが、製鉄業が発展する直前まで国内の供給量だけでは賄いきれなくなったイギリスは他国から輸入していたとされます。代表的な輸入元はスウェーデンからの良質な鉄でした。スウェーデンは中世から鉄の名産地であり、主要な産業でもありました。産業革命直前のヨーロッパにおいてイギリスとスウェーデンの鉄貿易が両国に及ぼした影響を考察し、スウェーデン鉄がイギリスにおいてどのような意味を持ったのか、イギリスとの貿易でスウェーデンの国際的地位がどのように変化したのかを両国の製鉄業と貿易関係をみながら考察していきました。

 

Q.指導を受けた教員とのエピソードを教えて下さい。

私は大学院の二年間、岡本先生に論文指導をしていただきました。最初の一年目は英語で書かれた文献を読んできて、その文献の意味がきちんと読み取れているかを見ていただきました。二年目では、一年目に読んだ文献を中心とした研究発表と、それと同時にある程度まとまった文章を書いてきて、それを先生に見ていただき、アドバイスと修正をもらって、また論文として書き直していくというスタイルで授業をしていただきました。なかなか書けず四苦八苦していた私に本当に丁寧に根気強く発表内容の検討と文章構成のアドバイスをしていただき本当に感謝しています。当時も思っていたことですが、先生と一対一で授業していただくという本当に稀有な経験であり、これだけでも大学院に進学した意味があると感じました。

 

Q.大学院での学びが、今どんな形で役立っていますか?

現在、私は携帯電話のキャリアショップで勤務しています。一見、前職とも違えば、大学院で学んだことが何も活かされていないように見えると思います。実際、多くの求人情報などを見ても勤務内容の「接客・販売」という一文からはどこで大学院で学んだことが活かせるのか、前職である学校教員の経験が活きてくるのか全く見えてこないでしょう。しかし、キャリアショップの仕事は携帯電話のプランや用途についてご説明をするということが基本です。業務上、携帯電話のプランや通信の基礎的な部分の説明をする必要がどうしても出てきますが、これがまた普通の人々には分かりづらいのです。「複雑な内容について、沢山の資料をもとにわかりやすいツール(レジュメ)を作り、だれが聞いてもわかるように説明(発表原稿)を組み立て、案内(発表)する。」いまやっている仕事はこれです。前職や、大学院でやってきたことととても良く似ており、大学院の経験が本当に役に立ちました。また、研究内容が貿易の需要と供給を中心としたものだったので、経済論を読む機会や、数的データを読み取っていく機会が多くありました。今の仕事の業務内容に販売と名がついている通り、売りたいものがあって、それをどうやって売っていくのかを考えるのも仕事です。過去のデータや本部から降りてきた施策等を読み取り、地域性や情勢も加味してどうやって数字を追っていくか考えていくので、このような面においても、経済関係の研究をしていてよかったと思っています。

 

Q.授業料や、生活費の工面などで、工夫した点や家族や職場のエピソードなどがあれば教えてください。

最初の入学金は貯金をしていた分から支払いました。それ以降の生活費や学費は、大学の給付型奨学金と両親から借りた分、それからアルバイトで二年間賄いました。妹と二人暮らしをしていたので家事を分担でき、生活費も節約できたのですごく助かりました。また、社会人になってすぐ大学院に進学したいと言い出した自分を応援して、金銭面まで支援してくれた両親には感謝してもしきれません。そして二年目に東洋大学の奨学生に選出していただき、学費に充てられたことも大きかったと思います。アルバイトが夜勤だったので、授業後に出勤でき、日中の時間に余裕はありましたが、常に寝不足ぎみで同期や先輩、先生方にまでご心配をおかけしてしまっていて申し訳なく思っていました。もう少し効率良く働ければ自分の研究にもっと時間が割けたのになとその部分については少し後悔しています。うまく自分なりにバランスが取れる方法を見つけられるといいと思います。

 

Q.現在の1週間、または1日のスケジュールは?

仕事
休暇(シフトにより変動します)
仕事
仕事
休暇(シフトにより変動します)
仕事
仕事

 

Q.今後東洋大学大学院を目指そうとしている方たちへのメッセージをお願いします。

東洋大学の大学院は本当に熱心に指導してくださる先生方がそろっていると思います。私自身もいろんな先生方とお話をさせていただく中でたくさんのアドバイスをいただきました。ここには書ききれなかったエピソードもあります。私自身も親身になって研究から就職の相談まで乗っていただき、本当に感謝しております。また、ちょっとした合間で先生の日常のお話なども聞けたりして学部生時代からするとびっくりするほど貴重な経験となりました。学部を4年間やってきて、それでももっと学びたいと思っている方、私のように一度社会に出てから改めて学びたいと思っている方、挑戦することをお勧めします。やりたいことがやれるチャンスがあるなら是非掴んでください。

 


プロフィール

玉造さん玉造えりか さん

東洋大学卒業後、千葉県の私立学校で社会科非常勤講師として勤務。

授業をしていく中で勉強不足を痛感するとともに、改めて学び直したいと考え、東洋大学大学院文学研究科史学専攻で西洋史コースに進み、産業革命直前のイギリス経済史を中心に学ぶ。

修了後、株式会社ジャコムに転職。

現在、株式会社ジャコムに所属し、大学院で学んだ経済学的な考え方、研究時に必要となったPCやモバイルデバイス等の電子機器の活用方法等を活かし、ソフトバンクキャリアショップに販売員として勤務。

 

 


(掲載されている内容は2017年6月現在のものです