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修了生、在校生が語る大学院の魅力(黒田祐介 さん)

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中国哲学専攻 博士後期課程1年 黒田 祐介さん

「尽く書を信ずれば、則ち書無きに如かず」

黒田祐介さん

Q. 進学しようと思った動機・経緯は?

学部を卒業してから、一年ほど就職活動をしていました。その時に自身の大学生活を振り返る機会があり、卒業論文を読み返してみたところ、研究の不十分さを感じました。まったく納得がいかず、「大学でやり残したことがある」と思い、就職活動をやめ、大学院を一般受験することに決めました。東洋大学の卒業生であれば入学金が掛からなかったのはとても助かりました。

 

Q. なぜこの大学・大学院を選んだのですか?

私は「人の本性は善」とする性善説という考え方について、学部時代から大きな興味がありました。

この大学院に行こうと決めたのは、学部の共同研究室に入り浸り、先生や当時大学院に通っていた先輩たちと話す中で、自分の興味を深めるための環境が整っていると感じたからです。

それから、学費の安さ。東洋大学の学部を卒業したことで入学金が掛からなかったからという経済的な理由も大きかったです。

 

Q.大学・大学院で学んでみて気づいたこと・発見したことは?

中国古代の思想家、孟子の言葉に「尽く書を信ずれば、則ち書無きに如かず」(尽心下)という言葉があります。諸説あるのですが、「書物に書いてあるからといって全てを信じてしまうなら、書物などない方が良い」という意味でとらえることもできます。私はこの言葉とこの解釈がとても好きなのですが、私にとって本当に学問をするというのは、知識だけではない領域を学ぶことなのだろうな、ということを日々気づかされます。そして、そうした学びのために、テキストを一字一句もらさずに細かく読むことの大切さを、身に染みて感じるようになりました。

 

Q. 大学院の魅力は?

幅広く学ぶことができるのが魅力です。漢字は一文字が複数の意味を持ちます。そういうわけで、漢文で書かれた資料は、漢字の特性上、様々な解釈が可能になります。詩や文などを皆で読んでいく時に、伝統的な読み方を正しく把握した上で、友人たちと多様な解釈を自由に出し合うことで、自分自身が思いもしない発想に触れたり、日常生活を送るだけでは考えつかないような発想が生まれたりする機会があります。大学院の学びの中に、真剣な遊びが入る余地がある自由さは、居心地が良いと感じます。

 

Q. 大学院生活の中で、つらかったことは?

中国哲学コースの授業は、基本的には演習形式です。演習には限界まで時間と労力を振り絞った準備が必要で、漢文を読み、解釈し、根拠を挙げて説明できなければなりません。演習形式の授業は学部の頃にも体験することがあると思いますが、学部時代に比べれば、読む分量も増え、参考資料の準備も多くなり、要求されるレベルも格段に高まり、とにかく大変です。しかも、普段の授業が少人数のため、毎日のように担当することになります。その上、修士論文の準備をするとなると、決して大袈裟ではなく寝る間も惜しんで取り組まないと二年間では間に合いません。

大学院での学びを通して何かを得るには、責任感と緊張感と覚悟をもって毎日に臨むことが必要なのではないかなと思います。

 

Q. 論文の研究テーマ・授業の内容を教えてください

大学院での授業は幅広く履修しました。専門としている中国哲学のみならず、中国学においては、哲学と文学とは切っても切り離せない強固に繋がったものなので、詩や文などの文学の授業にも真剣に取り組みました。現在取り組んでいる論文の研究テーマは、孟子の「赤子の心」解釈を通してみる性善説や儒学思想についてです。宋代や明代の儒学者たちが、性善説を受容、構築していく際に、孟子の「赤子の心」という言葉がどのような役割を果たしたのかを確認し、「赤子の心」への多様な注釈を手掛かりに思索を深めていきたいと考えています。

 

Q. おすすめの科目は?

どの授業を選んでも後悔しないと思います。

専門外の科目も幅広く選ぶと一層楽しめます。

 

Q. 将来への展望は?

将来進みたい道に関しては、はっきりしていないのですが、とにかく目の前の一つ一つの作業に真剣に取り組み続けていきたいです。

徹底的にやり抜くということは、きっと生きていくのに必要なことで、大学院の授業は、そういった力を身に染みつかせることのできる場だと考えています。

 

Q. 1週間 のスケジュールは?

曜日概要
昼から研究 授業後アルバイト(ティーチングアシスタント)
昼からアルバイト(ティーチングアシスタント)

午前中授業

昼ごろアルバイト(チューター)

午前中授業

昼から研究

昼過ぎからアルバイト(ティーチングアシスタント)

休日

不定期で勉強会等に参加

翌日の授業の準備

 

Q. 東洋大学大学院を目指そうとする受験生にむけてメッセージをお願いします

研究というと、一人で行うイメージがあるかもしれませんが、自分ひとりだけではなく、時には先生方や先輩たちと一緒に学ぶことで、新たな発見がきっとあるはずです。留学生も多く在籍していて、他文化との触れ合いの中で、充実した大学院生生活を送ることができるに違いありません。

一緒に視野を広め合い、切磋琢磨していきましょう。

 


プロフィール

黒田祐介 さん

学部時代に大学を一度退学し、数年後に再入学。

東洋大学文学部の中国哲学文学科を卒業したが、就職活動中に自分の大学生活を振り返り、もっと中国思想を研究したかったということに突然気付き、東洋大学大学院の文学研究科中国哲学専攻に入学。修士論文の題目は「孟子性善説再考――宋代における『孟子』の「赤子之心」解釈を中心に」。

現在は博士後期課程に進学し、主に中国の儒学思想を研究中。東洋思想文化学科共同研究室第二のT.A.も務める。

 


掲載されている内容は2017年5月現在のものです。

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