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修了生・在校生が語る大学院の魅力(是澤優子さん)

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文学研究科教育学専攻 博士後期課程修了生

東京家政大学准教授 是澤優子さん

是澤優子さん

社会人にとって最大の魅力は、仕事を持ちながら学ぶことについて理解ある教授陣が揃っていることでしょう


Q.大学院に、進学しようと思った動機・経緯は?

学んでいた大学に助手として勤めることになり、当初は大学4年間で学びきれなかったことを吸収できる喜びを感じていました。しかし、年を重ねるごとに、問題意識があってもそれを研究として成り立たせる術を持っていない自分の力不足を辛く感じるようになりました。抱えている課題を深く探究したい、できれば形にしてまとめたいと思い、大学院進学を決めました。

Q.なぜこの大学院を選んだのか?

働きながら学ぶ私にとって、夜間に学べること、勤務地から1時間以内で通えることは大切な条件でした。しかし何より重要なのは、ぜひご指導をお願いしたい先生がいらっしゃったことです。                           

Q.大学院で学んでみて気づいたこと・発見したことはありますか?

学生という立場で授業を受けられる素晴らしさに、改めて気づきました。教員・母親・妻という立場をすべてわきに置いて、大学院生として教授陣と議論できる。そのことが、「教員」という肩書に縛られがちな自分の思考と行動を、柔軟で活動的なものに導いてくれました。                       

Q.大学院の魅力は?

ゼミや研究報告会の際、各学生の研究課題について先生方が様々な視点から忌憚のないご意見をくださったのは有り難いことでした。学生の発表テーマがご自身の研究領域と異なっていても、それぞれの立場から鋭い指摘をくださいました。そのことで視野が広がり、解釈に幅が出るなど、研究する面白さを感じることができました。時に手厳しいご意見も、学生の研究がより深いものになることを願う先生方の、「研究の道を歩むものへ贈る愛情の証」だったと感じています。

Q.大学院での学びを通して得たもの

東洋大学大学院の先生方からは「研究者として生きる姿勢」を教えていただきました。先生方はたとえ忙しくても、研究者としての誇りを持って研鑽していらっしゃいました。大学で教壇に立つことは、教えることにとどまらず、常に自分の「問い」を持ち、探究し続けることなのだと痛感しました。
また、大学院に通いはじめて、時間の使い方と資料整理の方法が変わりました。すでに収集した資料が見つからない。この資料探しに手間取る時間はロスタイムです。資料やデータの分類整理をシステム化すると、自分の自由になる時間を効率よく生み出すことができます。社会人が自分のために使える時間は、決して多くはありません。研究分野によって違いがあるでしょが、私の場合15分、30分を削り出し、その時間内で取り組める作業や課題に集中して取り組むことで、結果的には研究成果をまとめられるようになりました。

Q.論文の研究テーマ・授業の内容

研究テーマは、「明治・大正期における児童研究と玩具研究の相互補完的展開に関する研究-高島平三郎における児童文化財研究を手掛りとして-」です。明治・大正期の児童研究が、新時代の子どもの教育と文化をどのように支えたのか。先行研究では言及されていない児童研究の意義を解明するために、明治後期から全国で開催された「児童博覧会」と「三越児童用品研究会」の活動に関する資料などを読み込み、この2つの活動に深くかかわった高島平三郎(東洋大学第13代学長)を中心に、児童研究と玩具研究が相互補完的に展開していく過程を追究しました。                     

Q.指導を受けた教員とのエピソードを教えて下さい。

博士後期課程の指導教官の授業は、教育学、児童研究、児童文化、遊びと創造性、東洋大学の歴史を含めた玩具学など、広く見渡しながら視点を定めて掘り下げていく方法で展開され、毎回、知的探究心が刺激され対話が弾む内容でした。
また、期限までに論文を書き上げる自信を無くし、提出を先送りしたいと相談した時に、「今が人生の頑張りどころ。あなたならきっと書き上げられる」と励ましてくださいました。「自分を信じることは難しいけれど、先生ができると信じてくださるなら、やれるところまでやってみようと」前向きな気持ちになれました。先生の励ましがなければ、博士論文を書き上げることはできなかったでしょう。

Q.大学院での学びが、今どんな形で役立っていますか?

「教員が学生の前でわからない姿を見せることは恥ずかしい」と、以前の私は思っていました。ところが、大学院時代に教えていただいた先生は、わからなければ学生からでも学び取ろうとしていらっしゃいました。それはまさに学問の探究者として生きる姿でした。先生の質問に答えようとすると学生たちの問題意識がさらに深まり、視野も広がるという場面を何度も体験し、「知らないことよりも、知ろうとしないことの方が恥ずかしい」のだと考えるようになりました。この経験から、勤務する大学の少人数授業においては、教員=教える立場というポジションを固持せず、わからなければ相手が学生であっても尋ね、学びを深め合う関係をつくり出せるよう心掛けています。 

Q.現在の1週間、または1日のスケジュールは?

6時00分起床
8時00分出張(学生の実習先へ訪問)
10時00分教育実習先で学生指導
13時10分大学に戻り授業(~16時20分)
16時30分会議(~18時00分)
18時00分会議終了後、事務処理および授業の準備確認(~19時00分)
20時30分帰宅

Q.今後、東洋大学大学院を目指される方たちへのメッセージを

 東洋大学は立地と設備、清潔感のあるキャンパスの雰囲気、交通の便がよいことが魅力ですが、社会人にとって最大の魅力は、仕事を持ちながら学ぶことについて理解ある教授陣が揃っていることでしょう。また、私の場合、自分の研究テーマに関連する貴重な資料が白山キャンパスの図書館に揃っていました。大学図書館として機能も充実していて、落ち着いて勉強することができました。
学ぶことで、それまで自分が気づかなかった景色が見えてきます。「知りたい・考えたい・議論を交わしたい・研究をまとめたい」と思ったその時、ためらわずに大学院に進むことをお勧めします。

プロフィール

大学卒業後、助手として大学に勤務。「教育者」かつ「研究者」であることを期待されるポジションのため、学生たちの学びに貢献するためには、日々勉強しないと務まらないことを実感しながら毎日を送り、30代で東洋大学大学院修士課程に入学。修士修了から9年後に、それまでの研究を博士論文としてまとめるために博士後期課程に入学し、博士(教育学)を取得。現在勤務している大学では、大学並びに大学院修士課程、博士課程の科目を担当している。    
(掲載されている内容は2016年5月現在のものです)