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荻島報告要旨(第2回環境シンポジウム)

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シンポジウム

東洋大学管財部次長 荻島 正之

 東洋大学白山キャンパスは、本年3月、約13年間に亘った再開発工事が完成しました。この新キャンパスは、都市型の先駆的なキャンパスとして、普段目にする部分、また目にしない部分でさまざまな環境への取り組みがされています。この一端として、緑化の推進、水の循環利用の推進、電力負荷の低減、建物の長寿命化、そして学生教職員の意識向上に向けた活動(手作りポスターの掲出)を紹介します。

1.東洋大学白山キャンパス再開発の歩み

(1)目的

  • 老朽化した校舎の建て替え
  • 都市型キャンパスとして再生
  • 限られた土地(再開発区域:約2万1千平方メートル)の有効活用
  • 再開発前の延床面積:約3万7千平方メートル
  • 再開発完成後の延床面積:約6万3千平方メートル (約1.7倍)

(2)制約 住み替え方式(住み替えをしながらの建て替え)

 周辺は住居地域(低層住宅に囲まれた区域、周辺環境との調和)

(3)ゾーニング

アカデミックゾーン(講義室棟、図書館研究棟)

 敷地の高度利用の象徴として、研究室を高層階に配置し、図書館をキャンパス中央の低層階に配置しています。全ての動きの中心にあり、利用者のアプローチを容易にした構成です。

アクティビィティゾーン(体育館厚生棟)

 周辺が住居地域のため、キャンパスの中庭を向いたコートハウス的な構成とし、オープンスペースを多様しながら、かつ防音に努めています。

ソシャルリレーションゾーン(井上記念館、甫水の森)

 大学の顔であり、地域との接点。甫水の森は、幅約32m、長さ約100mのメインアプローチです。

(4)工期

  • 1987年(東洋大学100周年)再開発構想の検討が始まる
  • 1990年着工、2003年3月完成

2.緑化の推進(甫水の森、屋上緑化、環境緑化)

(1)緑化の効果

 環境保全、アメニティ等の他に、近隣とのプライバシー対策や、ビル風を緩和する役割も果たしています。

(2)白山キャンパスの法定建蔽率 62% → 実際の建蔽率 43%(空地率57%)

 建物を高層化することで、周辺の空地を確保

(3)接道緑化

 周囲道路に面して、約400mを緑化

(4)屋上緑化

 屋上実質緑地面積、約800平方メートル

(5)緑地面積合計

 4700平方メートル(申請敷地に対する地盤上と屋上緑地の合計)

3.水の循環利用の推進

(1)甫水の森の流れる小川の循環利用

 流量 1分間に約200リットル

(2)中水の利用

 上水使用量 約3900トン/5月 ← 中水処理量 470トン/5月(中水内訳:雑排水の処理水(約400トン)+雨水(約70トン)

(3)建物の地下は、全てが水槽(雨水槽・湧水槽・雑排水槽等、雨水貯留量約2700トン)

4.電力負荷の低減

(1)白山キャンパスの電力使用は大工場並

 受電電圧は2万ボルト、契約電力(最大電力)2550KWです。

(2)中央監視による教室等空調のスケジュール運転の採用

 授業時限に合わせた空調運転管理を行っています。

(3)動力ポンプのインバータ制御の採用

 30KW×4台のポンプに採用

(4)氷蓄熱設備の設置

 35KW

(5)ガス熱源の吸収式冷凍機の採用

 空調床面積比 約7割をガス化

(6)省エネ型照明器具の採用

 HF型照明器具を採用(40W2灯用器具×1157台) 、従来比約2割の電力削減

5.建物の長寿命化

(1)設計上の配慮

  • 耐震安全性を割増した躯体耐久性の向上
  • 将来の変更対応を可能にした建築と設備設計
    構造壁と間仕切り壁の適切な配置等
  • 極力、メンテナンスを容易にした設計
    単純化した設備シャフト計画、長寿命を期待できる機器や材料の選定、極力標準化した材料や部品の使用等

(2)適切な維持管理

  • 建物と設備を熟知したメンテナンス要員による維持管理体制
    ビル管理会社に業務委託
  • 費用を最小化して、必要効果を確保する最適化を図った維持管理の推進
  • 緊急時の即応体制の確保
    白山キャンパスは、24時間常駐体制で、警備員と、設備運転保守員が監視業務についています。
    また非常事態発生時には、「総合防災対策本部」が、直ちに組織され、指揮をとります。

(3)利用者のマナー(建物を大切に使う心掛け)

  • 破損やいたずらの防止
    壁ボードの破損、壁面のガムテープ貼り付けによる表面の剥がれ、床面のタバコの焦げ跡、インターロック床面の油汚れ等の防止等

6.学生教職員の意識向上に向けた活動

 省エネ、手作りポスターの掲出等を行い、啓蒙活動に努めています。