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経済学研究科経済学専攻の廃棄物政策(来年度開講予定)

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講義担当者 : 山谷 修作教授山谷修作教授
yamaya@toyo.jp

プロフィール

中央大学大学院で経済学博士取得・修了後、東洋大学経済学部講師・助教授を経て教授。専門の環境政策の中でも特に廃棄物行政に詳しく、全国の自治体に精力的に足を運んでフィールドワークを実施。著書に『循環型社会の公共政策』(編著、中央経済社、2002年)、『ごみ有料化』(丸善、2007年)、『ごみ見える化』(丸善、2010年)など。ごみに関する審議会にも数多く参加し、台東区、中野区、練馬区、北区、朝霞市、町田市、西東京市、多摩市、国立市などの審議会会長を歴任。全国自治体のごみ有料化をリード。

メッセージ:『見える化』について

ごみの見える化=指定袋制

環境政策において、「見える化」の意義がようやく認識されるようになりました。廃棄物行政の分野について言えば、住民にごみ分別の適正化を促すには、何十回メッセージを送るよりも、自治体が認定するメーカーがつくる中身の見える透明な袋(小売店で購入)以外での排出を認めない指定袋制とすることの方が余程効果があります。人から見られることは、不適正行為の抑止力となりますし、自らの気づきを促す効果もあります。

コストの見える化=ごみ有料化

いま多くの自治体でごみを無料で収集してくれます。便利でいいと思いますか。自治体が受益者から負担を求めないということは、税金でごみ処理費を負担することになります。税金負担では、自分の出すごみの処理に費用がかかることにだれも気づかず、ごみを減らすインセンティブが働かないばかりでなく、たくさん出す人と減らす工夫や努力をしている人との間で負担の不公平が生じます。ごみ処理費の一部を受益者負担として、コストの「見える化」を進めるべきだと思いませんか。

行政情報の見える化=情報共有

 環境行政を担う自治体は、地域の環境問題に精通した人材を擁し、さまざまな情報を蓄積しています。これに対して市民の側は、環境行政や環境問題に関する十分な情報に接していないのが一般的な状況です。こうした状況の下で、自治体が環境問題への対策として、指定袋制や有料化のような市民に新たな負担を求めることになる新施策を提案しても、住民がすんなりと理解・協力してくれるとは限りません。やはり日頃から、自治体はできるだけ多くの行政情報を広報やホームページを通じて住民に提供し、地域の環境問題とそれに対する行政の問題認識や対策方針をきちんと「見える化」しておく姿勢が重要となります。

(以上、日ごろ研修所講義や講演で自治体職員にアピールしていることの一端を述べました。)

シラバス

廃棄物政策、研究指導Ⅲ(来年度開講予定)

~戦略的な自治体ごみ政策を学ぶ~

講義の目的・内容

廃棄物政策の基本をしっかりおさえた上で、戦略的な自治体ごみ政策を学ぶことができるように指導する。とりわけ、廃棄物政策研究において重要と考えられる以下の事項について、理解を深める。

(1)循環型社会や3Rの基本理念・制度・政策についての理解を深める。

(2)経済的手法としてのごみ有料化施策の理論・実務・政策について掘り下げて検討する。

(3)戦略的なごみ政策を取り込んだ一般廃棄物処理基本計画の立案手法を学ぶ。

(4)日本全国における先進的なごみ戦略についてのケーススタディを行う。

(5)海外におけるゼロウェイストの考え方を学ぶ。

講義のスケジュール

第1回ガイダンス、廃棄物政策の基礎知識
第2回循環型社会形成推進基本法と同基本計画の枠組み
第3回廃棄物処理法の枠組み
第4回各種リサイクル法の制度概要
第5回

拡大生産者責任の考え方

第6回ごみの見える化
第7回ごみ減量のヤードスティック競争
第8回ごみ有料化の現状・成果・課題
第9回ごみ有料化のケーススタディ、その1
第10回同、その2
第11回同、その3
第12回同、その4
第13回レジ袋の有料化
第14回受講生による春学期研究成果発表
第15回春学期研究指導の総括
第16回ごみ有料化と住民合意形成
第17回

施設整備と住民合意形成

第18回戸別収集方式の評価
第19回不法投棄・不適正排出対策
第20回都市の事業系ごみ対策
第21回生ごみの減量・資源化政策
第22回ごみ減量とごみ処理経費削減
第23回収集運搬部門における効率化、その1
第24回同、その2
第25回

中間処理部門における効率化、その1

第26回同、その2
第27回自治体ごみ処理基本計画の立案手法
第28回海外におけるゼロウェイスト戦略の考え方
第29回

受講生による秋学期研究成果発表

第30回秋学期研究指導の総括

指導方法 

・講義は、配布資料またはパワーポイントを用いておこなう。

・講義担当者の講述中も、随時質問可能とする。

・廃棄物政策の範囲の中で、受講生の関心に沿ったテーマのもとで学期末にレポートをまとめてもらう。

参考書

山谷修作『ごみ有料化』丸善(2200円+税)

山谷修作『ごみ見える化』丸善(2600円+税)