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公民連携専攻 松本さん(さいたま市副市長)×根本教授 特別interview

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公民連携専攻 修了生の松本 勝正 氏がさいたま市の副市長に就任しました。

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平成29年10月23日付けで、さいたま市副市長に、公民連携専攻を修了(平成25年3月)した、松本勝正さんが就任されました。 

国土交通省からさいたま市に出向している松本さんは85年に建設省入省。神奈川県環境農政局(兼)県土整備局の担当部長を経て、今年1月にさいたま市技監(兼)東日本中枢都市まちづくり担当監に、そして今回の副市長就任となりました。

今回、副市長就任にあわせ、現在のお仕事を志した経緯、公民連携専攻へ入学するきっかけ、在学時代の研究が現在にどう活きているかなどを、松本さんと、公民連携専攻在学時の恩師の根本教授のお二人にお伺いしました。

Q.松本さん、副市長に就任されて2ヵ月、様々な課題に取り組む中で、毎日いかがお過ごしでしょうか?

今の職務には、これまで以上に経営的な視点や、さいたま市の将来からの立ち位置より考えることが求められています。まず、庁内、議会、企業人、市内外の色々な方々の声を聴くことから始めています。

さいたま市では3人の副市長が市長・市政を支えて担当事務を持っております。私は、従来の都市局・建設局の担当に加えて、経済局、環境局、農業委員会事務局、浦和美園から岩槻までの地域の成長発展に関する部局を主に担当します。また、市長の命により、「公民連携の推進に関すること、民間資金等の活用による公共施設等の整備事業の実施に係る調整に関すること、公共施設マネジメントに関すること」も担当することになりました。市が先行投資しても、将来的には逆に市の負担を下げることができる可能性があるプロジェクトになるよう、推進してゆきます。

Q.松本さん、公民連携専攻に入学を決めた理由は?

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国土交通省の関西での直轄事業で悪戦苦闘しながら取り組んでいたことがあり、従来の事業手法と有償ボランティア事業(無償ではなく有償の度合いが高いもの)とをミックスした取り組みを行ってきましたが、その領域をさらに越えて目的を達成するためにはどのように事業を進めていけば良いか、悩んでいました。

その頃、ある民間企業が事務局で、広く参加を呼び掛けて定期的に開催しているセミナーにおいて、公民連携専攻のサム・田渕 教授が海外におけるPPP事業の紹介をなされ、とても刺激を受けました。その後、根本教授のことも知り、平成20年春に東洋大学大学院のPPPスクールの門を叩いたというのが入学を決めた当時の理由です。

入学をしてみると、平日夜や土曜日の大学院のゼミでは、官民連携手法を経済的な視点で体系的に学ぶだけでなく、様々なご経験や職務経歴を持った先生方と少人数で質疑応答を通してなぜこの手法が有効なのかの納得が得られ、また、自治体からの依頼に基づきPPP導入の具体的な提言までを行う機会もあり、想像していた以上の刺激がありました。

Q.根本教授、松本さんはどんな学生でしたか? また、今回の仕事で期待することはありますか?

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「霞が関のお役人さん」と言うとずいぶんとお堅いイメージですが、松本さんは誰とでもすぐに打ち解けて仲良くなれる方でした。

大学院在学中のプロジェクトでは、富山市の学校統廃合の研究プロジェクトグループに参加していました。チームのメンバーに先んじて現地を視察して実情を把握するとともに、「水」が地域にとって貴重な資源であることを実感し地方創生の核にすべきという提言につなげるなど現場を大切にする方でした。

今回、国や都道府県ではなく政令市の職員として現場に非常に近い仕事ができるというのは得難い機会だと思います。副市長はとても偉いですが、椅子に座って待つのではなく、持ち前の現場感覚を忘れずに市政の役に立てる存在であることを期待しています。

根本 祐二教授
東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻長。日本政策投資銀行を経て、現職。「朽ちるインフラ」(日本経済新聞出版社)でPPPの可能性を拡大。

公民連携専攻 依田さん(北区副区長)×根本教授 特別interview

Q.松本さん、入学前は相当忙しかったと思いますが、よく受験される決断をしましたね。

当時は仕事だけでなく、杉並区の地域で知り合った数名で、NPOを立ち上げた時期であり、また、その事業拡大もあり、杉並のユニークなメンバーが集まって取り組んできた、すぎなみ・まち博(まちづくり博覧会)の実行委員長を務めることも引き受けたため、入学してからも、できる範囲で出席していました。

実際は、土曜日に出席するだけでもある程度単位が取れますし、平日の夜間も週1~2日東京駅に近い大手町のサテライトキャンパスに通えばよかったです。入学していたときに、インターネットで講義やゼミを受ける取り組みが文部科学省の助成で始まりましたし、今は、インターネットだけのゼミを行うなど、もっと学びやすくなっています。

Q.松本さん、公民連携専攻での研究は、何が大変でしたか?また、転勤などもありながらよく修了できましたね・・・

今も、大変さというよりも、官民のいろんな分野の社会人で、かつ年齢差もある学生同士でしたので、PPPスクール内は刺激的で大変面白かったという思いが残っています。もちろん、講義やゼミでは自分はどう考えるかを発言し合いますので必要な事前・事後の勉強も求められますし、レポートの提出など、時間との戦いもありました。転勤・転居やNPOの事業に伴い、時間がまったく取れないときは休学制度も使いましたし、修士論文はインターネットによる遠隔ゼミを活用して取り組みました。

また、米国の先進事例調査に文部科学省による助成で参加する機会がありましたが、仕事の年休をある程度まとめて取れるか心配でした。このときは上司の了解や部下の協力も得られ、米国で得た知見は、後日、職場でも、トップの役員が参加した研究発表会で報告する場を設けてもらいました。

今は、アジア諸国の自治体に於ける経済開発とPPP導入可能性調査など、もっと多くの機会を得ることができます。

Q.松本さん、教員や同期の学生にはどんな方が?そしてどんな研究が、いまの仕事に活きていますか?

入学時の同期3期生は、民間企業、国や自治体、県議会議員、大学事務局や講師など様々で、仕事外の時間に勉強しに来るだけあって積極的で、人間的にも魅力的でした。

教授陣には、民間で活躍されている方や、市長経験者など多彩で、かつ、授業の中で、過去の経験だけでなく、今、新しく取り組んでいることも、その実践を教えていただきましたので、とても参考になりました。

 公民連携専攻 教員紹介/Professors

私がPPPスクールの門を叩いた頃は、意思決定を行う官が条件提示等を間違うと、その間違いがその事業の最後まで影響するという「官の決定権問題」が大きなテーマになっていました。これを避けるために、官が決定する前に民の提案を受ける手法が有効となる。いわゆる「民間提案制度」という手法です。

当時の職場トップである、知事より命を受けたプロジェクトに、競争的対話手法も使って、この民間提案制度を活用し、その過程を若手の県庁職員と一緒に、また同期3期生ひとりの協力も得て、実行しました。

公民連携専攻 立花さん×根本教授 社会人の大学院ライフ

Q. 根本教授、松本さんをはじめ、修了生はどんな分野で活躍されていますか?

もともと、自治体や民間企業でPPPの担当をしている人たちが多いので、修了しても仕事の内容は変わりません。ただし、入学前と比べると、知識も人脈も格段にグレードアップしていますので、従来とは一味違う問題の解決方法を考え出せていると思います。

松本さんは副市長という重責を担われることになりますが、PPPは市区町村長から新人職員まで必要な知識ですので、それぞれのレベルで十分活用していただけると思います。また、年長の修了生の中には、転職して新しい場で自分の可能性にチャレンジする人も出ています。

内閣府地方創生推進室の地方創生人材派遣制度を活用した大学からの派遣者としては2年連続して本専攻修了生が選ばれています。それだけ、官民双方の原理の分かる人材は今の社会にはなかなかいない貴重な存在だということだと思います。

公民連携専攻修了の中村賢一さん(現客員教授)が「地方創生人材支援制度」により奈良県広陵町へ派遣決定

大学院経済学研究科公民連携専攻修了の栢工裕史さんが「地方創生人材支援制度」により青森県三戸町へ派遣決定

Q.松本さん、さいたま市の魅力(または課題)は何ですか?

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さいたま市/ホームページより転載】

さいたま市は、

①北海道・東北、北陸、上越方面からの新幹線が集結する大宮・さいたま新都心は、「東日本の玄関口」と、国も位置づけており、首都圏と隣接する各ブロックとの観光・ビジネスなど対流拠点としての機能があります。

②長い歴史においても、主要な都市部が古代から台地であったことから、災害に比較的強く、防災においても、災害時に「首都圏をバックアップする最前線としての機能」も、国が位置づけています。このため、観光面もビジネス・防災面においても、「広域連携」ということを今後、強化していく取り組みを始めています。

 

●「東日本 美食が集うガラディナー」のご紹介

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 「東日本 美食が集うガラディナー」とは 【東日本各地の地場産食材を熟知したシェフとソムリエによる、一夜限りのフレンチのフルコースをご堪能いただく企画です。さいたま市・東日本連携推進協議会より、ガラディナーに使用される東日本地場産食材にアワードが贈られます。共催は「東日本連携推進協議会、パレスホテル、さいたま市」です。】

 

また、国際的に一番有名な自転車競技レース、ツール・ド・フランスと提携し、その名を冠したツール・ド・フランスさいたまクリテリウムから、市の区域全体が平坦な地形(最高点20.5m、最低点1.1m)を活用した自転車まちづくりまで、浦和美園地域での様々な環境まちづくりの取り組みなどなど、

③「健康」、④「環境」がさいたまの魅力になっています。

そう言えば、見沼田んぼ(面積は東京都千代田区に匹敵し、約1,260haヘクタールの広さ)があり、日本の都市では珍しく、都心のビル街と田園が近接しています。

さらに、文教都市・浦和に代表されるように、全国学力調査結果でもトップレベルであり、全ての市立小・中学校で実施している本市独自の英語教育「グローバル・スタディ」授業の実施などなど、

⑤「教育力、グローバル時代の国際教育文化都市づくり」が注目されています。

もちろん、「浦和のうなぎ(かば焼きの発祥の地)」、「大宮の盆栽」、「岩槻の人形」、Jリーグ2チームを擁するサッカーのまちなどのブランド・財産もあります。是非、さいたま市にお越しください。

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【見沼田んぼより見たさいたま新都心(春)】

Q. 松本さん、根本教授、入学を検討されている方へ一言お願いします。

松本さん  

社会人で大学院への入学をご検討されている皆さん、東洋大学大学院のPPPスクールは、国連のPPPイニシアチブの認証を受けた世界標準のPPPに関する知識と技能を養成する日本唯一の社会人大学院です。また、アジアPPP研究所も設置され、アジアでのプロジェクト参画の機会もあります。

 人生百年時代の今これから、仕事で忙しい方こそ、今の仕事を解決するためにも、是非、思い切ってチャレンジしてください。

 

根本教授 

 日本は人口減少時代に突入しました。今までとは全く異なる地域経営モデルが必要です。官か民かという単純な二分論ではなく、官と民の良いところを着実に発揮できるPPPが必要です。地域の課題に対してどうすれば良いかという問題意識をお持ちの方は、官民問わず是非入学していただきたいと思います。

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ご協力ありがとうございました。