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教員が語る大学院の魅力(経済学専攻 隅田和人 准教授)

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新しい何かを生み出すトレーニングをする場所としての大学院

隅田先生


Q.教員としてご自身の専門分野を踏まえ、「研究者として研究」することの意味とは?

 経済の「模型」の作成

計量経済分析は、経済理論から示唆される経済変数の関係を、データを用いて検証することだと考えています。しかし、経済理論から示唆される関係やデータは、現実には存在しないことがあります。そこで、関連しそうなデータで近似したり、自分で作りだします。これは試行錯誤の連続となります。このような作業を通じて、現実の経済を理解しやすくするために経済の「模型」を作り、経済取引の問題点を発見し、解決策を提示することが研究だと考えています。また、分かったことの学会での発表、役に立つ分析手法等を、学生に伝えることも研究の一部だと考えています。

 

Q.教員としてご自身が、研究者になった経緯をご紹介ください。

 少しでも向いてそうな道へと考えたため

学部卒業時の就職環境は、1997年の金融危機の年で、非常に厳しいものでした。この時に、少し就職活動をしてみて、これは本気でやらないとどこにも行けないと自覚しました。そして本気でやるのであれば、自分が少しでも向いているという分野で努力したいと思い、学部で学んだ経済学や統計学を生かせる道にと思ったのが大学院進学へのきっかけです。

Q.教員としてご自身のご専門分野について、現在までにどんなテーマを研究されているのかご紹介ください。

 計量経済学とその応用

私は、計量経済学を学び、それを現実の経済問題に応用する姿勢をとってきました。応用した分野では住宅市場の研究が多いです。取り組むなら、身近なテーマをと思い、大学院で学んだ都市経済学の分野でもある住宅市場を選びました。まず、住宅価格の動向を知るための住宅価格指数の作成方法から学び、次に時系列データの分析手法を生かした住宅価格の分析を行いました。その後、家計を対象としたアンケートデータの分析をしています。

Q.研究者として、つらかったことや、嬉しかったことは?

 ミイラ取り、ミイラになる

応用計量経済分析は、学んだことを形にできる点が楽しいです。気軽な気持ちで参加した家計のアンケートデータの分析ですが、これが難物で、データを分析できるようにするまでのデータ整理・加工に多大な労力・時間を要することに気づきました。ミイラ取りがミイラになったようで、涙も涸れ、ドライアイになりました。この経験が、データの取得・整理の重要性を自覚することにつながっています。

Q.大学院で学ぶことの魅力とは?

 アドバイスをもらえながら、役に立たなさそうでも重要なことを学べること

大学院では、自分の関心を深めるための基礎となる知識を身に着けることができるのが、魅力だと思います。学部の講義では、飛ばされるような内容をより詳しく検討することができます。もちろん、自分で納得できるようになるまでに時間がかかるので、努力や我慢が必要ですが、大学院では、指導教授のアドバイスを基に、学生の立場からは、一見、役に立たなさそうでも、その分野で重要な知識を学べるのが良い点だと思います。

Q.大学院で学びを考えている受験生にメッセージを一言。

 新しい何かを生み出すトレーニングをする場所としての大学院

大学院では、自分で研究テーマを決め、それに関する論文や本を読み、データを集め、自分なりの分析をし、それをもとに発表用の資料や論文を書き、発表して、コメントをもらい、また直して、発表して、というサイクルを繰り返すことになると思います。このような作業は、何か新しいものを作るためには、必要不可欠なサイクルです。ですから、大学院で学んだプロセスや、そのプロセスを通じて得た自信はどこへ行っても生かせると考えています。


プロフィール

氏名: 隅田 和人(すみた かずと)

経歴: 現在、東洋大学大学院経済学研究科経済学専攻 准教授

1997年3月慶應義塾大学 総合政策学部卒業。2002年3月慶應義塾大学大学院 経済学研究科博士課程単位取得退学

金沢星稜大学経済学部勤務を経て、2013年4月より東洋大学経済学部

専門: 応用計量経済学、住宅市場分析

著書: 『都市・地域・不動産の経済分析』慶應義塾大学出版会(共編著, 2014年)など

http://ris.toyo.ac.jp/profile/ja.a2cc3f430e87b3e72c74740b21d4182b.html

 


(掲載されている内容は2017年5月現在のものです)