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スポ東だより:第92回 箱根駅伝 鉄紺の軌跡

スポ東だより:第92回 箱根駅伝 鉄紺の軌跡

2016年2月29日更新

第92回 箱根駅伝 鉄紺の軌跡

10区間の概要と10名の出場選手のコメントからレースを振り返る。全日本大学駅伝の初優勝から箱根での王座奪還という強い思いで臨んだ今大会。 真価を問われた彼らにしか語れない思いが、ここにある。
また、「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」を それぞれの言葉で表現してもらった。

第92回 箱根駅伝

1区[大手町―鶴見] 21.3km

当日エントリー変更で1区を任された上村。中盤まで大きな先頭集団を形成したままハイペースで進むなか、18km過ぎに青山学院大が集団から抜け出し、単独トップに。その後ろに明治大がつき、3位集団に中央大、拓殖大。5位集団は東洋大、早稲田大、関東学連、中央学院大で争う。トップと53秒差の7位で2区へ。

上村 和生

上村 和生(経済学科4年)
走行7位:区間7位
区間タイム/01:02:15

東洋大チームが「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」とは?

「温故知新」

[選手コメント]重要な区間でしっかりと自分の走りでチームに勢いをつけようと思い挑んだが、納得のいく走りができなかった。レース中、何度もあった揺さぶりに耐えることができず、16km付近で先頭から離されたが、まず目の前の選手に追いつき、次の区間へできるだけ差をなくしてタスキを渡したいという一心だった。この1年間、副主将としてチーム内のコミュニケーションの充実を心がけ、4年生全員で東洋大学らしいチーム作りを考えてきた。来年は必ず王座奪還してほしい。
【卒業後は、大塚製薬(株)に就職】


2区[鶴見―戸塚] 23.1km

3年連続エース区間を任された服部(勇)。10位から驚異的な追い上げをみせた山梨学院大・ニャイロ選手とともに7km通過で3位に浮上。12kmまで並走を続け、19km地点で一気に突き放した。その後も中継所まで一切スピードを緩めることなく、順位を5つあげる区間賞の走りをみせ、2位で弟・弾馬へ。1位青山学院大とは22秒差、3位山梨学院大とは36秒差。

服部 勇馬

服部 勇馬(経済学科4年)
走行2位:区間1位
区間タイム/01:07:04(区間賞)

東洋大チームが「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」とは?

「個々のレべルアップ」

[選手コメント]6分台を目標にレース前半は余裕をもって走っていた。3km過ぎ、山梨学院大のニャイロ選手に抜かれたとき、速すぎるペースだったので、経験上『後半で必ず追い越せる』という自信があった。前日から多くのチームメイトに連絡をもらい、全員の思いをタスキに乗せて、4年間の集大成を見せようという気持ちで走った。主将を務めることができ、うれしさと感謝でいっぱい。学生だからこそ何度失敗してもいい。その失敗を少しずつ成功に繋げていってほしいと後輩たちへ伝えたい。
【卒業後は、トヨタ自動車(株)に就職】


3区[戸塚―平塚] 21.4km

当日エントリー変更により3区を任された服部(弾)。青山学院大がトップを快走する中、少しでも差を詰めようと追いかける。気温が11度を超える暑さの中、険しい表情を浮かべながらも懸命な走りをみせ、トップと1分35秒差の2位で4区の小笹へタスキリレー。3位山梨学院大には1分以上もの差をつけた。

服部 弾馬

服部 弾馬(経済学科3年)
走行2位:区間3位
区間タイム/01:03:37

東洋大チームが「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」とは?

「自立と自律」

[選手コメント] 2区・区間賞の走りをみせた兄からタスキを受け、自分もその流れに乗って前に追いつきたいと思っていたが、足の回転が遅く、身体が思うように動かなかった。監督から「最初は落ち着いて、5~10kmで追いつこう」と言われていたが青山学院大との差が詰まらず、心にも余裕がなくなってしまった。これからは最上級生として、しっかりとチームをまとめ、引っ張っていき、先輩たちが作ってくれた土台を生かして、がんばっていきたい。


4区[平塚―小田原] 18.5km

4区は箱根初出場の1年生・小笹。前を走る青山学院大を追いかけ、序盤から堂々とした走りを見せる。しかし、区間賞ペースで走る先頭にその差を徐々に広げられてしまう苦しい展開に。それでも最後は力を振り絞りスパートをかけ、トップとは2分28秒差で5区の五郎谷にタスキが託された。3位山梨学院大には1分6秒差とその差をキープした。

小笹 椋

小笹 椋(経済学科1年)
走行2位:区間6位
区間タイム/00:56:10

東洋大チームが「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」とは?

「個人の努力」

[選手コメント] 先輩方が繋いできたタスキを受け取ったとき、目標としていた舞台に立てる喜びとともに、「本当に箱根を走るんだな」という実感が湧いてきた。初めての箱根だったが、レース当日はとても落ち着いていた。1年生として積極的な走りを心がけていたが、先頭との差を詰めることがなかなかできず、多くの課題が見えたレースになった。今回の経験を生かして、来年は主力選手となり、少しでもチームの力になりたい。先輩方にはたくさん迷惑をかけてしまったが、色々と教えてくださり、ありがとうございました、と伝えたいです。


5区[小田原―箱根・芦ノ湖] 23.2km

2年連続の山登りとなった五郎谷は、落ち着いたペースで先頭の「新・山の神」神野大地選手(青山学院大)を追走。後続では順位が激しく入れ替わる中、区間上位のペースで突き進む。終盤には復路に繋がる力走を見せ、2位で芦ノ湖のゴールテープを切った。1位青山学院大と3分4秒差、3位駒澤大とは2分16秒差で翌日の復路スタートとなった。

五郎谷 俊

五郎谷 俊(経済学科4年)
走行2位:区間3位
区間タイム/01:19:53

東洋大チームが「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」とは?

「準備万全」

[選手コメント]5区まで繋いでくれた思いを、ゴールまでしっかり運ぶつもりで挑んだ。昨年は途中から低体温症になりかけ、身体が動かず悔しい経験をした。今回は万全な状態で臨み、目標タイムを突破でき、たくさんの応援で気持ちを切らさず走りきることかできた。良い結果の裏には努力が重なっている。社会人になってもコツコツ努力をしていきたい。後輩たちは辛いことや苦しいことがあっても、乗り越えられると信じている。諦めずに前へ進んでほしい。
【卒業後は(株)コモディイイダに就職】


6区[箱根・芦ノ湖―小田原] 20.8km

例年より暖かく、路面凍結もない好コンディションで迎えた芦ノ湖スタート。箱根デビュー戦となった口町は、ダイナミックな走りで山を下る。6区でトップとの差を縮めたいところだが、青山学院大が区間新のペースで走り、なかなか差が詰められない。中継所手前で猛スパートをかけ、トップと4分14秒差で7区・櫻岡へタスキリレー。

口町 亮

口町 亮(法律学科3年)
走行2位:区間4位
区間タイム/00:59:41

東洋大チームが「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」とは?

「自主性」

[選手コメント]少しでも前との差を縮めようと、最初の5kmを予定よりも少し速く入った。下りで切り替えようとしたが、リズムの良い走りができず、焦ってしまった。プレッシャーなく走ることはできたが、目標タイムに届かず、満足のいく走りではなかった。沿道では高校の友人が応援してくれ、声援が力になった。全日本で優勝したからこそ、箱根でも絶対優勝したいという思いが強くなった。4年生のような、力強い粘りの走りができる学年になっていきたい。競技でも日常生活でも自主的に取り組めるチーム作りを目指していく。


7区[小田原―平塚] 21.3km

7区を任されたのは、昨年4区を走った櫻岡。流れをここで変えたいという一心で、攻めの走りを見せるが、トップの青山学院大は4年連続7区を走るスペシャリスト。櫻岡も区間賞を狙えるペースで追いかけるも、トップとは4分52秒差でタスキリレー。3位駒澤大には3分54秒に差を広げて8区へ。

櫻岡 駿

櫻岡 駿(経済学科3年)
走行2位:区間2位
区間タイム/01:03:46

東洋大チームが「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」とは?

「殻を破る」

[選手コメント] 青山学院大の背中が見えないレース展開で辛かったが、少しでも差を縮められればと思い、攻めの走りを意識した。終盤ペースを落としてしまい区間賞をとることができなかったことが一番悔しい。来年に向けて、もっとレべルアップしていかなくては勝てないと思う。出雲駅伝後に落ち込んでいたみんなを励ます勇馬さんの姿が印象に残っている。主力として信頼される選手になり、駅伝では流れをつくる前半区間を走り、他大学のエースと戦えるようになりたい。また、マラソンにも挑戦していきたい。


8区[平塚―戸塚] 21.4km

8区は、当日変更でエントリーした1年生・山本。東洋大学陸上競技部OB・山本憲二の弟が、箱根デビューを飾った。序盤から自身のペースで、突き進む。一方、3位駒澤大の馬場翔大選手が4分以上の差を2分半まで詰める猛追で、後続との差も気になり始めた。1位青山学院大と7分3秒、3位駒澤大とは2分44秒差になり、終盤戦の9区・高橋へ。

山本 修二

山本 修二(経済学科1年)
走行2位:区間9位
区間タイム/01:06:31

東洋大チームが「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」とは?

「自律」

[選手コメント] 中継所で勇馬さんと上村さんが声をかけてくれ、落ち着くことができた。今まで良い練習ができていて、監督からも「はじめからリズムを作れ」と指示されていた。櫻岡さんが果敢に攻めの走りをしていたので、自分もそれを引き継ぎたいと思って走った。応援してくれた兄(憲二/現・マツダ(株))から「思いきって走れ!」とアドバイスされた。これからは下級生の底上げをし、チーム全体のレべルアップをしていきたい。出雲、全日本そして来年の箱根でもメンバーに入り、チームに勢いをつけられるよう、がんばりたい。


9区[戸塚―鶴見] 23.1km

9区を任されたのは、今シーズン主力として活躍した高橋。4年生の意地を見せ、青山学院大を追いかける。7.7km通過で12秒、14.5km通過で34秒と少しずつだが差を詰めていく。20kmあたりからは険しい表情へと変わりながらも、監督から「完全燃焼だ」と檄が飛びラストスパート。最終区の渡邊へ全てを託した。1位青山学院大と6分38秒差、3位駒澤大とは1分35秒差。

高橋 尚弥

高橋 尚弥(電気電子情報工学科4年)
走行2位:区間5位
区間タイム/01:10:58

東洋大チームが「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」とは?

「団結」

[選手コメント]最初はペースが安定しなかったが、中盤に監督の声を聞き冷静になれた。15kmあたりで、監督の「区間賞を狙えるぞ」という言葉で奮起したが、ラスト3kmは足がつりそうに。沿道からの声援は途絶えることなく、前を追う原動力になった。最高の仲間と共に過ごし、陸上競技の知識や気持ちが深まった。東洋大学の伝統を引き継ぎ来年こそ箱根優勝を! 実業団では、自分で考え自立し、4年間学んだことを生かしたい。
【卒業後は、(株)安川電機に就職】


10区[鶴見―大手町] 23.0km

最終区は、最初で最後の箱根となる4年・渡邊。腕には、仲間に書いてもらった「その1秒をけずりだせ」が刻まれていた。監督車から「最後は笑顔でゴールしよう」と声をかけられ、手をあげて応えた。沿道からの大声援の中、ゴールへひた走る。それぞれが1秒をけずりだす走りを見せ、第2位でゴールテープへと飛び込んだ。

渡邊 一磨

渡邊 一磨(健康スポーツ学科4年)
走行2位:区間3位
区間タイム:01:10:40

東洋大チームが「次のステップに向けて最も大切だと思うこと」とは?

「継続」

[選手コメント] 4年分の想いを全て込めて笑顔でゴールしたかったが、実際は悔しさが強く笑顔でゴールできなかった。4年間、故障で走れないことが多かったが、家族やチームメイト、スタッフみんなに支えられた。今後の競技人生で恩返ししていきたい。努力が必ず報われるとは限らないが、結果を残す人、目標を達成する人は必ず努力している。後輩たちには最後までできる限りの努力をしてほしい。
【卒業後は、(株)安川電機に就職】