1. トップページ >
  2. TOYO people > 2013年度 >
  3. 女子学生のための「ワーキングウーマンセミナー」を4人の女子学生が企画・運営
女子学生のための「ワーキングウーマンセミナー」を4人の女子学生が企画・運営

女子学生のための「ワーキングウーマンセミナー」を4人の女子学生が企画・運営

2013年12月20日更新

女子学生のための「ワーキングウーマンセミナー」を
4人の女子学生が企画・運営

経営学部女子学生4人が、女子学生のための就職セミナー『未来の自分のためのワーキングウーマンセミナー WWS~腹をくくれ!!女子大生たち~』を企画、11月16日に白山キャンパスで開催しました。参加した学生の約8割が「キャリアに関する意識が変わった」と回答。就職活動前に自分自身の生き方や働き方を考える良いきっかけとなったようです。

サイト経営学部

セミナーを企画・運営した石橋佳奈さん、高田美紀さん、廣部さくらさん、若松杏奈さん(左から)

企業の採用活動が解禁となる12月1日を間近に控えた11月16日、本学白山キャンパスで女子学生のための就職セミナー『未来の自分のためのワーキングウーマンセミナー WWS~腹をくくれ!!女子大生たち~』が開催されました。

同セミナーを企画・運営したのは、経営学部に在籍する3年生4人。経営学部の同じゼミ(塚田朋子ゼミ)に所属する廣部さくらさん(マーケティング学科)、若松杏奈さん(会計ファイナンス学科)、高田美紀さん(同)、石橋佳奈さん(同)。

きっかけとなったのは、塚田ゼミで毎年希望者を募って参加している「第53回インナー大会プレゼンテーション部門」(日本学生経済ゼミナール関東部会主催)への参加でした。インナー大会とは、経済系の分野で学ぶ学生を対象にしたゼミナール対抗の討論会で、プレゼンテーション部門では、新しいビジネスプランや経済モデルなどを提案します。

「女子大生に関する研究」からスタート

廣部さくらさん(マーケティング学科)

インナー大会プレゼンテーション部門への参加を決めた2013年5月から、内容を「女子大生に関する研究」と絞り、旅行や家電、保育といった具体的なテーマについて「女子学生の視点から伝えられること」を検討し始めました。

ところが、個々のテーマを掘り下げていくと、いずれのテーマもプレゼンとしての新たな提案に結びつくアイデアにたどり着けないことが判明。9月上旬の締め切りが迫り、焦りつつ夏休みを迎えた4人は議論を重ねていくうちにあるヒントを得ました。

「そのころ調査していた保育所の現状について話し合っていたところ、もし自分たちが出産したらどうするかという会話になっていったのです。そこで仕事と子育てについての4人の見解の相違が見えてきました」と若松さんは振り返ります。

「最初は保育所を増やす方法や働く母親の支援など、女性の視点を必要とするテーマを掘り下げていました。でも自分たちの将来像を語り合ったところ、母親が働いていた廣部さんや私は、結婚や出産をしても働き続けることを当たり前のことだと思っている一方で、母親が専業主婦の高田さんや石橋さんは、出産を機に仕事を辞めて子育てに専念しようと考えていたのです」

話し合ううちに、4人には共通の認識が生まれました。廣部さんはその認識についてこう説明します。

「キャリアに対する意識が個人個人で異なるのは当然です。問題なのは、どちらの立場の人も自分の固定観念に捕らわれていて、もう一方の選択肢を考えていないことだと思ったのです」

Twitterでのアンケートや企業取材から仮定を導き出す

若松杏奈さん(会計ファイナンス学科)

客観的な意見を集めるため、本学3年生の女子学生を対象にTwitterを利用したアンケート調査を実施しました。「どのタイミングで仕事を辞めますか?」との問いに対し、約60人から回答があり、そのうちの6割が結婚や妊娠や出産を機に退職すると回答したのです。出産を機に家庭に入ろうと考えていた高田さん、石橋さんも「予想以上に多い」と感じたそうです。新聞や雑誌などから集めた情報でも、やはり働く女性の約6割が、出産を機に離職していることが分かりました。

企業の現状を調査しようと、企業取材も行いました。女性向けビジネス誌が選んだ「女性が働きやすい会社」の上位50社に取材の申し込みを行ったところ、あるメディア関連企業の働く女性をサポートする制度について取材できました。

この企業では、女性が結婚や出産を考えるキャリアの分岐点を28歳と定義し、その年齢に達した女性社員を対象に、女性向けのセミナーを開催しています。ところが、そのセミナーの出席率は2割前後に過ぎないとのことでした。石橋さんはこうした情報収集から分かった事実に驚いたそうです。

「多くの企業が仕事と子育てを両立させるために、育児休暇などさまざまな制度を整えていることが分かりましたが、それでも制度を使わず辞めていく女性が多いことを知り、とても衝撃を受けました。女性の社会進出が進まないのは、制度だけの問題ではなく、女性の意識の問題もあるのではないかと、改めて思いました」

そこで、4人は「社会に出てからさまざまな制度を知るのではなく、就職活動が始まる前から働く女性のサポートについて知ることができれば、女子学生の働く意識、キャリアへの意識が変わるのではないか」と考え、プレゼンテーションの内容に就職活動を控えた女子学生を対象とするセミナーを開催することを盛り込むことにしました。

自分たちで一から組み立て、セミナー開催を実現

高田美紀さん(会計ファイナンス学科)

4人は、塚田教授の許可を得て、本学の就職・キャリア支援部にセミナー開催への協力を依頼しました。当初は、あくまでプレゼン内容に盛り込むことが目的で、実際に開催できるとは考えていなかったと廣部さんは明かします。

「ところが、就職・キャリア支援部の方から『それなら就職活動が始まる前に開催しましょう』と提案いただきました。そこで、大会の結果に関係なくセミナーを開催することが決まりました」

残念ながら、インナー大会ではプレゼン部門の2次選考に進めなかったものの、4人は気持ちを切り替えて、セミナーの準備に取り掛かります。就職・キャリア支援部のアドバイスを受け、子育てをしながら働くOGを講師として招くことを決定。

タイトルも自分たちの思いを込めて「腹をくくれ!!女子学生たち」と付け、ポスターやWEBで告知をしました。「堅実なタイトルも考えたのですが、参加したいと思わせるコピーにしたかった」と、廣部さんは言います。告知の効果もあり、セミナーには98人もの本学女子学生が集まりました。

若松さんは「ずっと正社員でいるのと、パートになるのとでは生涯賃金が違うとか、夫の収入だけで生活するのは現実的には厳しいとか、女性の経済的自立がますます必要になっている状況を、私たちも知るべきだと思いました」と、セミナーの狙いを語りました。

女子学生向けの就職セミナーの様子(2013年11月16日、本学白山キャンパス1号館1階1102教室)

セミナーでは最初に石橋さんと高田さんが女性の社会進出について経緯や時代背景、自分たちの思いをプレゼン。続いて卒業生の上仲陽子さん(2000年3月社会学部卒/エスビー食品株式会社勤務)が講演し、最後に上仲さんと、廣部さん、若松さんの3人でパネルディスカッションを実施しました。

廣部さんは「上仲さんは育休制度を利用し、職場に復帰したばかり。例えば、仕事と育児の両立はどのくらい大変なのか。復帰までの期間はどれくらいで、どんな準備が必要なのか。働きながら育児をすることのプラス面とマイナス面など、具体的な話をうかがうことができました」と説明します。

自分で働きかけ、努力すれば、どの選択肢も実現できる!

石橋佳奈さん(会計ファイナンス学科)

終了後のアンケートでは、出席者の約8割の女子学生が「意識が変わった」と回答し、多くの女子学生が新しい価値観を見いだしたことがわかります。 「出産を機に仕事は辞めるものだと思っていましたが、これからは働きたいという意見が目立ちました」と高田さんは満足そうに語ります。

一連の活動を通じて、彼女たちの意識にも変化が生まれたそうです。

結婚も出産も考えたことがなかったという廣部さんは、「結婚や出産は、働き続けるためには優先順位が低いと考えていたのですが、それもまた、先入観に引きずられていた結果なのだと気付かされました。今では子どもを産んで職場に復帰したら、人間力もアップするのではないかと思うようになりました。実際にその時になってみないと分かりませんが、1つの先入観や固定観念から開放され、自分自身が成長できた気がしています」と打ち明けます。

出産を機に子育てに専念しようと考えていた石橋さんは、「働き続ける選択肢についても調べながら就職活動に臨みたいと思うようになりました」と話します。

4人は現在、就職活動の真っ最中。セミナーの成功で自信を持てたようで「自分で働きかけ、努力すれば、どんな選択肢も実現できるはず」と決意を語りました。